![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145702302/rectangle_large_type_2_250f8aa13b4d2c4b397ca2136cef523b.png?width=800)
今年の梅雨…僕は一人で傘をさす
窓の外では
雨が降っている
世間では
梅雨が始まったらしい…
僕の心には…
君を失ってから
いつも雨が降ってる
その雨が
降り止む事は無い…
きっと僕の心は
君と別れたあの日から
慢性的に梅雨空なんだろう
去年の梅雨は
君と二人で過ごした
晴れの日も雨の日も
いつも僕達は一緒だった
じつを言うと
僕は雨の降るのが
待ち遠しかったんだ
それは…
君と相合傘が出来るから
いつも一本の傘で
二人は寄り添って歩いた
すると二人は
片方の肩だけ濡れるんだ
僕は右で君は左
もちろん逆の腕は
互いに絡ませ合い
二人で一本の傘の柄を握る
相合傘…
今年の梅雨…
僕は一人で傘をさす
隣りに寄り添う君はいない
僕の右肩は…
もう二度と濡れる事は無い
僕の左腕は…
二度と君の右腕と絡めない
僕は一人きりの傘をさす
だから…
今年の梅雨は好きになれない
うっとうしい梅雨よ
早く明けてくれ
夏の暑さよ
僕に忘れさせてくれ
相合傘の記憶を…
二人の梅雨の思い出を…
部屋にいるのに
いつの間にか
僕の視界が濡れていた
どうやら
心だけじゃなく
瞳まで梅雨入りしたみたいだ
僕はノートに
一筆書きで相合傘を描いた
左に僕の名前…
右隣りに名前を書きかけて
すぐにページを破って捨てた
ああ…
僕の心の梅雨よ
早く明けてくれ
もう
相合傘の思い出を捨てて
夏の青い空の下
一人で歩きたい
さようなら…
僕の相合傘
君との思い出…
もしよろしければ、サポートをよろしくお願いいたします。 あなたのサポートをいただければ、私は経済的及び意欲的にもご期待に応えるべく、たくさんの面白い記事を書くことが可能となります。