花粉の季節になると信玄餅を思い出す話。
スギ花粉の季節が到来しました。
ウソかまことか。コップ理論
昔誰かに「アレルギーって、ちょっとずつコップの中身が溜まっていって、溢れたときに発症、ってイメージらしいよ。」と聞いたことがある。
本当かどうかは知らない。
でも、この見解はなかなか応用が効くなと思っていて、私は色々な物事をこの「コップ理論」に当てはめて考えるようになった。
そのひとつが、銘菓「桔梗信玄餅」である。
私は子供の頃から信玄餅を愛していた。
小学校のスキー合宿やら修学旅行やらで山梨近辺に訪れることがあれば信玄餅を探し、サービスエリア、道の駅などあらゆる手段で購入。
お土産にも信玄餅をリクエスト。
社会人になってからも、総務の立場を利用して社員旅行のルートに信玄餅工場見学をねじ込んでやったほどだ。(みんな信玄餅が好きだったので提案したら満場一致で行こうとなっただけ)
突然訪れた蜜月の終わり
ところがある時。
誰かのお土産で振る舞われた信玄餅を見ても、何故か食べたくならない。
一過性のものかと思っていたが、どうにも違うらしい。
本当に困った。
研究を重ねた、黒蜜を入れるタイミング。
有頂天になって同僚にレクチャーした、きな粉をこぼさず食べきる手法。
私と信玄餅の濃密な甘い関係は、思い出すことはできても元には戻らない。
そこで冒頭の「コップ理論」である。
そうか、私は人生で食べる信玄餅のキャパシティに到達したのだ!
あまりに好きすぎたがゆえ、みんながシニアまで美味しく食べられるだけの量を30代前半で食べきってしまったのだ!
そう考えれば全て納得がいく。
仕方がない。
あんなに美味しいお菓子だ。私は人生で食べる量を食べきれた幸せ者として、あとは伝導側に回ろうではないか。
たくさんいただく信玄餅のゆくえ
伝導、とはおこがましいが、それにも理由がある。
私の信玄餅愛は多くの人に知られているので、今でも信玄餅をいただくことがある。
実家に帰った、スノボに行った、デパ地下に出てた、エキナカに出てたetc
「あ、アタシもう信玄餅食べないんだよねー。いらないわ。」
なんて口が裂けても言えない。愛の量は変わっていないから。
幸いなことに、人生の信玄餅コップが溢れていない家族もいる。
甥姪などは、これから桔梗信玄餅の美味しさを知る人生が待っている。うらやましい。
いただいたものはありがたく家族で食し、子々孫々とこの愛を受け継いでいこうと思う。
ちなみに、この記事を書くにあたって桔梗屋さんのサイトを見てみたところ、2021年12月に「容器を食べることができる」桔梗信玄餅が発売されていた。その名も『桔梗信玄餅 極』
これは…新しいコップが必要になるかもしれない。
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