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渓流と飛瀑が心を浄化。水の音を聴きながらマインドフルネス〜滝川渓谷②(福島県矢祭町)

渓流や滝を身近に感じたい方にオススメの滝川渓谷。遊歩道ウォーキングの記録その②です。

その①はコチラ↓

滝川渓谷は、福島県と茨城県を流れる久慈川の一部で、県境の矢祭町の山中に位置しています。

紅葉シーズンの魅力は(もう終わってしまいましたが…)、鬱蒼とした森林に囲まれた岩場と勢いよく流れる渓流がつくりだす大小の滝、木立越しに差し込む木漏れ日、陽光を受けて輝く川面、ひらひらと舞い落ちる赤く色づいた木の葉。

苔むした巨岩が並ぶ神秘的な場所があったり、明るい日差しが差し込む場所があったりと、変化に富んだ表情が魅力です。

最大の見どころは、山頂に近い八丁目を流れる「銚子の口滝」。別名「臥竜淵瀧(がろうふちたき)」。

紅葉に彩られた岩場を流れる豊富な水量が魅力
……らしいのですが、今回は時間の関係上、八丁目手前の「乾杯の滝」で引き返すことに。残念ですが、それでも渓流と岩場の対比、48あるといわれる大小の滝、紅葉をしっかり満喫。
このところ体験していなかった「水の流れる音を聴きながらのマインドフルネス」もでき、充実した半日となりました。

コチラのサイトもおすすめ♪
滝川渓谷の魅力やルートが分かりやすくまとめられています↓

「みすじの滝」を眺め、トレッキング気分の鎖場へ

ここからは、その①に続き、五丁目から八丁目手前まで写真中心に滝川渓谷の魅力をご紹介♪

遊歩道では、各所にこんな案内板が立てられています↓
あらかじめ「滝川渓谷遊歩道道案内」をダウンロードし、「○丁目」の標識(看板?)を確認しながら歩くと、現在地が分かりやすいかも。パンフは遊歩道入り口でも配布されていました(入り口の看板を撮影するという手も)。

ダウンロードはコチラから↓
https://www.town.yamatsuri.fukushima.jp/data/doc/1454469716_doc_7_0.pdf

滝の名称もしっかり案内。滝の近くまで遊歩道が整備されているので、近くで滝を感じたい方や撮影したい方にうれしいルートでした。

なので、わたしもついつい寄り道。滝の近くまで行ったり、撮影したり。それなのに、「どの写真の滝がどの滝なのか?」分からない状態となっております (;^_^

こちらが「みすじの滝」。その名の通り、岩場が渓流を分断し、3つの白い飛瀑が勢いよく流れ落ちます。

観光ガイドに「大小48の滝がある」と掲載されている通り、確かに名前がついている滝以外にも、小さい滝がたくさん点在していました。変化が多く、新鮮な発見の多い眺めが続きます。

遊歩道も平坦な場所あり、ややきつい坂道あり、岩がつらなる場所あり、落葉の絨毯と変化に富んでいて、「次はこんな感じか!」というワクワクしながらハイキング。

遊歩道を塞ぐのは、妖怪のような藤の蔓…!(マメ科植物は強い!)
だけど、蔓越しの日差しは美しい。

下記の写真が五丁目手前のあずまや。この後、鎖場へと向かうため、トレッキングポールをリュックへ収納。

※その①で「四丁目のあずまや。この後、鎖場へと向かうため、ここで一休み。トレッキングポールをリュックの中へ。」と書きましたが、正しくは「五丁目手前のあずまや」でした。該当箇所に取り消し線を入れ、訂正しておりますm(_ _)m

これが鎖場。
そこまで急ではありませんが、足元悪し。鎖につかまりながら進みます。

狭い遊歩道。足を滑らせて渓流に落ちる危険あり。鎖を掴みながら慎重に進んでいきます。

鎖場を抜けると、そこには別天地が広がっていた

森に囲まれた平坦な岩場へと辿り着きます。間近を流れる渓流と湿った空気を感じながらゆったり進みます。

六丁目に到着!
これは滝なのか、渓流なのか、激しい水音を立てながら川が流れ落ちていきます。

紅葉した木々越しに差し込む光。
写真だと伝わりにくいと思いますが、撮影中も風ではらはらと葉っぱが舞い落ち、季節の終焉を感じさせる光景を見せてくれました(後日動画もアップ予定です)。

勢いよく流れる渓流を彩る紅葉。このへんに「せせらぎの滝」があるはずなんですが、どれだろう?

看板はあったし、滝もあるんだけど……

夢中でシャッターを押し、歩を進めていたら、目の前に美しい光景が…!
手付かずと思われる森に囲まれた渓流。段状になった岩場を幾筋にも分かれて流れる清らかな流れ。ここも別世界でした。

苔に囲まれた岩の近くで撮影。

時間の関係でかないませんでしたが、ずっと眺めていたい風景でした。

七丁目に到着!

岩の上を流れ落ちる渓流と、そこに差す光を撮りたかった……けど、ピントが(;^_^

“ささやかな流れ”でマインドフルネス

下の写真は渓流から少し離れた場所で、発見した“ささやかな流れ”(個人的に名付けました(;^_^)

崖の上の森の地中から染み出したらしい水が、静かに岩場をつたい、流れ落ちていきます。

写真だとわかりにくいかもしれませんが、水の流れの上に木漏れ日が差し、幻想的な風景でした。

ここで、しばしマインドフルネス。

今回の目的の一つが、「滝の前でのマインドフルネス」。最近滝に会いに行く機会がなかったこともあり、「勢いよく流れる水で心を浄化したい!」という気持ちが募っていたのでした。

太陽、山、海、森…。どの自然も心を癒し、マインドフルにしてくれますが、わたしは水の浄化が一番しっくりきます。
なかでも、滝の前でのマインドフルネスは、心の中のモヤモヤを洗い流す……というよりも、「そんなのカンケーねえ!」と爆音とともにバリバリバリッと剥がし、ザーッと押し流してくれるような気がします(だから祓戸の神に惹かれるのかもしれません)。

滝の爆音も好きですが、今回見つけたこの“ささやかな流れ”のように、興奮した神経を鎮めるような、静かでやさしい水の流れも好きです。だから、大雨じゃない、シトシトと降る雨も嫌いじゃなかったりします。

あくまで“そんな気分”なだけですが…(;^_^ 

光あふれる中、紅葉を楽しみながら帰路へ

次に見えてきたのは「乾杯の滝」。
なぜ「乾杯」なのか? その美しさに「乾杯!」したくなるから? 2つの流れが合流する様がグラスを合わせて「乾杯」する様に似ているから? 名称の由来は不明。

で、ここでも「どれが乾杯の滝なのか?」分からなくなったりします。それだけ「滝っぽく高低差のある流れ」が多いのでした(と言い訳)。

たぶんこれが「乾杯の滝」と思われます(アングル悪くてすみません)

「乾杯の滝」アップ。

下は「乾杯の滝」の上流かと。妖怪のように樹木に絡みつき、くねりながら枝を伸ばす蔓性植物。不気味だけど神秘を演出する存在でもあります。

山頂が近づくにつれ、深まる紅葉。
渓流と紅葉と、枝をあらわにした樹木と光のコラボレーション。

黄色く色づいたモミジと青空の対比。

モミジの朱赤を透かして降り注ぐ朝の光。

冒頭でも記しましたが、紅葉シーズンの滝川渓谷の最大の見どころは、山頂近くの「銚子の口滝(臥竜淵瀧)」。しかし、山頂まで登ると予定時刻までに帰れない可能性が…。今回は泣く泣くここで引き返すことにしました。

帰路は高く昇った太陽が豊富な光を注いでくれ、下りということもあり、順調に坂道を降り、鎖場も過ぎて、遊歩道近くの杉木立へ。

南中近くの明るくエネルギーに満ちた光が、森と渓流に降り注ぎます。目覚めたばかりの朝の澄んだ空気もよいけれど、この時間帯の力強さをもっと感じていたいような気がしたり。

時間的に厳しいかもしれないなとドキドキしつつも、衝動的に行ってしまった滝川渓谷。
山頂の「銚子の口滝」も見たかったし、できれば「滝川の里」で十割蕎麦も食べたかった。でも、やっぱり行ってよかった。本当にすばらしい眺めが広がっていました。

磐梯熱海温泉の「ケヤキの森」に引き続き、新緑シーズンに訪れたいスポットが増えてしまいました。来年は森林浴を満喫し、マイナスイオンとフィトンチッドにまみれたいと目論んでおります。

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