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いいこともたくさんあります

元家族が出て行ってしまい、
自分を責めたり寂しさに溺れたり無気力でなにもする気にならなかったり、
それは本当のことだけど、でもそれだけじゃありません。

いいこともたくさんあります。

428というゲームの出会いもそう。

昨日もおれは、昔から大好きなミュージシャンのライブを、パソコンで視聴していました。

このヨコタヒロユキさんという人は昔TOYというバンドをやっていました。売れないミュージシャンは音楽だけで生計を立てることができなくなり、そのほとんどが歌うことをやめてしまいます。

ヨコタヒロユキさんの音楽は誰の耳にもよくなじむと思うけど、でも唯一無二の音楽で、おれはヨコタさんの音楽と似た世界観の音楽をほかに聞いたことがない。彼の音楽は絶対に彼にしか作れない。

おれの人生の中で1、2を争うほど、大好きな音楽。

比類ない才能を持っていても、音楽だけで食っていくことができなかった。でも、アラフォーになった今も、彼は小さなライブハウスで歌い続けてくれている。

そのことはおれにとって奇跡だし、こんなにうれしいことはないと思う。

じめじめした、どろどろした感情、
自分を責めるようなことを言ってみたり、
ダメな自分を笑ってみたり、
うまくいかないことを嘆きつつも、
でも小さな小さな希望をどこかに必ず見つけている。

彼の歌詞は今も昔も変わらないのだけれども、
でも少しずつ変遷していっている。

TOYの時代には絶対に歌わなかったような歌を、今歌っている。
それは夏のサラダですごく感じた。(下記動画の1曲目が夏のサラダです)

こんなストレートなラブソングを歌うなんて、ヨコタさんらしくない。
そう思ったけど、でもやっぱり、夏なのになんかあまりパッとしてないところが、すごくヨコタさんらしい。

彼は40を過ぎた今も成長し続けていて、いい音楽を作り続けている。
売れるとか売れないとか関係なく、歌うのが好きで、今も歌い続けてくれている。「自分なんてぜんぜんですよ」みたいな顔をしながら、ものすごいことをしてくれている。

そんな彼と、彼の音楽にすごく助けられている。
おれはずっと救われてきた。

昨日はそんな彼の新曲を初めて聴いた。


「自分を愛してあげられるように」


そんな歌詞、10年前のヨコタさんなら、絶対に書かなかったと思う。
昨日その歌詞を始めて聴いてビックリしたもん。
でも長い長い苦労を経て、そんな歌詞も彼にとても似合うようになったと思う。

歌い終わった後、狭い客席から男女の
「あいしてる!!」
「わたしもあいしてるーー!!」
って声援が飛んできて、
ヨコタさんちょっとテレながら喜んでいたけど、
おれもすごくうれしかった。
あいされてるんだな、よかったなーって思った。

新曲の文字起こしをしたので、最後にのっけとくね。
曲名は不明です。


すり切り一杯の砂糖を溶かし込んで
苦みを誤魔化したり言葉を濁したり
本当のことはもうわかってるはずなのに
居心地の良さにしがみついてしまうよ
春はもうすぐそこなのに

多分いつまでもこうしてられない
長いようで短い日々で
油断するといつの間にか
ここさえ愛せなくなるから

着地する場所はあえて決めないままで
遠回りの言い訳慣れてしまったようで
大事なものはすぐそばに落ちているのに
気づかないままずっともがき続けてしまうよ
春はもうすぐそこなのに

多分いつまでもこうしてられない
長いようで短い日々に
目をそらさないように

多分いつまでもこうしてられない
誰かが僕を呼ぶ声も
聞こえなくなるその前に

自分を愛してあげられるように

自分を愛してあげられるように



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