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進化したかった

今日おれはガラケーからスマホに機種変更をしてきた。
いままでずっと頑なにガラケーを使っていたのに…なぜ???

実際おれはガラケーでも何の支障もなく毎日を過ごしていたのだけれども、急に焦ってしまったんだ。

変わっていこうとしない自分に。
頑なに態度を変えない自分に。

焦ってしまった。
「こんなことでいいのか」と。

実家の両親が頑なに黒電話を使い続けるように、

おれはいつまでガラケーを使い続けるつもりなんだ、と。

70とか80の老人だって、インターネットをやれば毎日楽しいだろうに、
「よくわからないから」「お金がかかるから」「どうせできないから」
そんなふうに怖気づいて、新しい世界に飛び込もうとしない。

おれはそんな両親のことを残念に思っているけど、
おれも似たようなものだなって。

みんなとっくにスマホを使って新しい生活を送っている。
おれだけわけのわからん意地を張って、頑なにガラケーのままでいようとする。現状を維持しようとする。

そんな自分に、焦ってしまった。

「このままじゃいかん」
「このままじゃ置いていかれる」

そう思って今日、急遽スマホを買いに行った。


進化したかった。


いつまでもいつまでも、慣れ親しんだ自分だけの世界にとじこもっていないで、前に進みたかった。

冒険できない自分、変わっていこうとしない自分がいやになった。
それでもまだ変わらずに「このままでいたい」と願う自分もいた。

そこで自分を甘えさせてもよかったし、変わらなくてもよかった。
自分にやさしく自分に甘く、変わらない自分のことを全肯定してもよかった。

いろんな気持ちがあったけど、でも最終的には
「甘やかしすぎるとコイツはダメになるな」って思った。

自分を甘やかすこと、自分にやさしくすることは必要。
だけどそれだけだと、なんかカッコ悪い。

いまおれは働いてないんだし、
人間関係のストレスもないんだし、
すごく恵まれているんだから、
やれることはやろうって思った。

自分のために。

新しいものや流行りものに敏感な人は、決して軽薄なわけじゃない。
日々新しい自分にアップデートしていこうという姿勢を持っている、とても前向きな人だと思う。

新しいものに飛びついて、自分を変えていく。
もしも違和感があるのなら、前に戻ってもいいんだし。

食わず嫌いしないで、とにかく新しいことをやってみる。
挑戦してみる。体験してみる。マネしてみる。

そういう人はたくさん選択肢を持っているから有利だ。
おれみたいに、最初から新しい選択肢を切り捨てる人は自由ではない。
それだけでなく、どんどんできることが少なくなっていく。不利になっていく。

おれはそういうことを感じて、
いつまでも変わろうとしない自分がいやになって、
今日むりやり気合を入れて、電気屋さんに行ってきたんだ。

ペキン原人くらいには進化できただろうか。
はやく人間になりたい。


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