劇工舎プリズム

東京大学、お茶の水女子大学の学生を中心とする演劇サークル 劇工舎プリズム です。年に3…

劇工舎プリズム

東京大学、お茶の水女子大学の学生を中心とする演劇サークル 劇工舎プリズム です。年に3回、公演を実施しています。

マガジン

  • 第82回公演『人と成りては』稽古場日記

    劇工舎プリズム第82回公演『人と成りては』の役者と作演出、演出助手による稽古場日記をまとめています。

  • 第82回公演『人と成りては』作業場日誌

    劇工舎プリズム第82回公演『人と成りては』のスタッフによる作業場日誌をまとめています。

  • 24年度新入生歓迎公演『夜明けの宙に願いを』稽古場日記

    劇工舎プリズム24年度新入生歓迎公演『夜明けの宙に願いを』の役者・作演出による稽古場日記をまとめています。

  • 23年度新人公演『透露光過』稽古場日記

    劇工舎プリズム23年度新人公演『透露光過』の役者・作演出による稽古場日記をまとめています。

  • 23年度新人公演『透露光過』作業場日誌

    劇工舎プリズム23年度新人公演『透露光過』のスタッフによる作業場日誌をまとめています。

最近の記事

どこへでも

人生で最初かつ最後になるだろうと思いながら脚本を書いていた去年の初夏には、まさか一年越しに二度目の作演出をやらせてもらえることになろうとは、思ってもみませんでした。 今度こそ人生で最後だと思って今夏の脚本を書きましたが、公演が終わってみると不思議なことに、もしまたやる機会があったらこういうの書いてみたいな〜などと考え始めてしまいます。演劇ってキリがないですね。 そんなこんなで、常に演劇に出てるか書いてるか観てるかのいずれかに当てはまるような状態で絶え間なく演劇をやり続け、あ

    • 554.5

      7月7日のうちに最寄駅にたどりついたことに安堵した。「天の川!」という声に苦笑いしながら家にいちばん近い十字路で空を見上げたら、ちゃんと星が見えて「あれがデネブ アルタイル べガ」って耳の奥で鳴る。明るく輝くベガを目印にして、デネブからXを描くように白鳥座の説明がされている、この嘘みたいなシーンが現実。私、夢から醒めたくなかったな。 あっというまのようで、桜が紺色に溶ける夜がありふれた熱帯夜になるほどに季節は流れていて、つまり夏公演が終わって、22代の先輩方を送り出さなくて

      • 今が楽しいから!

        こんにちは。先日引退しました 22小島(ニシジマ)です。最後の稽古場日誌に託けて活動をじっくりと振り返った結果、轆轤を回しすぎてしまいました。お時間あればお付き合いください。 2年前に軽い気持ちで入ったサークルでしたが、引退まで細々と続けることが出来ました。役者も四度経験させていただき、僅かながら成長を感じています。ただ、役者として「変化できた」とは胸を張って言えません。役者として、"演劇人"として舞台に立つことは最後まで出来なかったのです。 私は約18年間バレエ一筋で生き

        • 暇人と成りては

          こんにちは、制作web役者の澤田です!私は今非常に暇です。 就活中は就活が終わったらあれしてこれして〜るんるんって思ってたのに、いざ終わってさらにサークルも終わると虚無すぎて何もできない。 就活終了直後は稽古の忙しさでなんとか自分を誤魔化していたが、終わってしまって自分の暇さに苦しめられている。 普段から何にもなり得ないことをあれこれ考えてしまう人間なのですが、暇すぎて無意味思考タイムが爆増しています。でも、暇で良いこともそこそこあります。暇だと自由に好きな食べ物を作れたり好

        マガジン

        • 第82回公演『人と成りては』稽古場日記
          8本
        • 第82回公演『人と成りては』作業場日誌
          9本
        • 24年度新入生歓迎公演『夜明けの宙に願いを』稽古場日記
          5本
        • 23年度新人公演『透露光過』稽古場日記
          5本
        • 23年度新人公演『透露光過』作業場日誌
          8本

        記事

          旅の恥は掻き捨て

          SNSで配信していた推しセリフ企画がとても楽しそうだったので、個人的にやっておこうと思います。 私の推しセリフは、一番最後の台詞です。どこへでも行けるという言葉が私にはとてもあたたかくて大好きです。分かりみが深すぎて肩を組みたい。(?) 「どこへでも行ける」に込められているのは、単に束縛から開放されることで生じた無限の選択肢に対する喜びではなく、自分で選択できる人間であり続けられることへの願いだと解釈しています。 だって私もそうありたい!!どこへでも行けるとずっと信じていたい

          旅の恥は掻き捨て

          猛暑となりては

          あついあついあつい溶けてしまう、背中を伝う汗がちょっとだいぶ嫌かもです、22のすみれですスタッフの皆さん、来場くださった皆様、今まで私と関わってくれた方々、ありがとうございました!引退!しました!! 夏公演は23が優しくて愛おしくてしあわせでした。23年度ほぼほぼ何にも出てない、たまに制作にいる人だったのに23が優しすぎて泣きそうです、あっついな いまこれ今日締め切りなのに気がついて稽古の帰りに書いてるんですけど暑すぎて無理、体の水分全部出てるんじゃないか???干からびてしま

          猛暑となりては

          不敬と成りては

          こんなはずじゃなかった。私は今回の公演準備・公演期間中、何度不敬と言われたかわかりません。同じセクションの先輩方には以前からたびたび不敬だと言われていたのですが、この2ヶ月で私に対してこの言葉を使う先輩が増えました。ある同期とは、先輩への不敬レベルを競い合うようになりました。非常事態です。 私の中では、先輩に対して不敬であったことは一度たりともありません。ただ、不敬認定された行動を振り返ってみると、後輩のあるべき姿ではないなとは思います。会話の途中から敬語が外れたり、先輩のお

          不敬と成りては

          入口の一歩手前から振り返って

          夏公演ではいろいろな役をやってました、23藤咲です。実は新人公演でも1人2役をやっていたのですが、まさか1人〇役の〇の部分の記録更新、しかも倍になるとは思っていませんでした。人生何があるかわからないものですね。限られた時間の中で全く別の人間に見せるというのは難しいし完璧にできたとも思えないけれど、いろいろと工夫するのは楽しかったです。 さて、突然ですが私は音楽を聴くのが好きです。かれこれ10年近く応援しているボーカルグループがいて、最近はほとんど彼らの曲を聴いています。

          入口の一歩手前から振り返って

          タコピーと成りては

          地球のみんな、こんにちは。ぼくは宇宙にハッピーを広めるためハッピー星からやってきたハッピー星人だっピ!ハッピー星でも地球でも、おはなしがハッピーをうむんだっピ。だのにぼくはおはなしが苦手です。これまでの人生、一人用の趣味を充実させてきました。それが今や、演劇という集団芸術をつくる集団の一員です。ぼくの失敗がみんなの劇の質を下げてしまう。一人で完結しないというのはとても怖いことです。しかし、そんな心配は杞憂でした。座組のみんなは人柄も能力も備わっていて、ぼくがとちってもカバーし

          タコピーと成りては

          成長を急かされている……?

          皆様ご機嫌麗しゅう。お久しぶりです。 夏公演『人と成りては』の宣伝物各種ご覧いただけておりますでしょうか……?! 力作揃いですので「そういや見逃してるな」という方は是非ご覧くださいませ……!! といういつも通りの宣伝を挟んで今回のテーマ"おとな"についてお話をしましょう。 おとな、ね、なるつもりはなかったんです。 なかった。本当に。 おとなになるということの意味をよく考えていた高校時代、「私が大人になってしまったその時は、演劇なんてしてないだろうな」なんて考えていました。

          成長を急かされている……?

          多分幼稚園のときが一番おとなだった

          この文章が公開されるときには、自分は21歳になっている。18歳で入ったプリズムにやっと終わりが来る。21歳は立派な「おとな」だと思う。お酒だって飲める、公営ギャンブルもできる。高卒や短大卒の同級生は社会人だ。でも、自分が立派な大人かと言われたら、全くそんな気はしない。 この原因の一つには、サークル活動で楽しかった瞬間というものが、常に幼い行動と共にあったからではなかろうか。思い返してみよう。サークルで楽しかった思い出。 ・叩き場で食べるアイス ・舞台屋で食べるご飯 ・小屋で

          多分幼稚園のときが一番おとなだった

          けど時代はLED

          十代初めの頃まで住んでいた生家は、鬱蒼とした森に建つ、築三百年あまりの小さな古城でした。 城の周辺には家族以外にもいろいろなものが住んでいました。森にはシカやイノシシが、城の地下にはネズミやコウモリ、天井裏では外壁にあいた穴から侵入したアライグマの一家が日夜運動会を開催していました。 そして自分のとなりにも、家族ではない存在がいました。そのひとを仮にAと呼びます。 子供の頃はよくひとりで夜遅くまで留守番をしていましたが、生家での留守番はあまり愉快なものではありませんでした

          こども

           こんばんは。おそらく3回目の、最後の日誌を書いている22元音響チーフです。今回のテーマは「おとな」だそうです。  私が最近「大人だなぁ」「大人になったなぁ」としみじみ感じたのは、現音響チーフがチーフ業をこなしているところ、23の音響民が、私たちの代が教えていたことを今度は24に教えているところなどを見たときです。  ところで、「おとなになる」って、どういうことなんでしょう。酒が飲める年になった、選挙権を得る年になった、身体が大きくなった、物事を冷静に捉え考えられるようになっ

          振袖は赤にしました

          24宣伝美術セクション員です。新人で恐縮なのですが、せっかく担当させていただくのでなんとか書いてみます。  さて、この春大学生となったわけですが、大学生という立場は思っていた以上に、おとな、としての振る舞いが求められることが多いです。たとえば教授へのメール、バイトでの接客態度、各種の書類作成。(教授と関わるとき、わたしは学生という立場だからおとなとは少し違うのかな) わたしはその度にどこか背伸びをしている感覚になります。おとなになりきれていないと反省する日々です。等身大

          振袖は赤にしました

          遅れちゃいましたね

          どうも、22小道具セクション員です。最初で最後の作業場日誌になります。引退ですよ。あっという間ですね。振り返れば執行代以降、なんか妙な立場にいたおかげでいろんな経験ができて、関わらんだろうと思っていた分野の知識もいっぱいつけてもらいました。最近は大学の授業の方でも自分に強制する形で学び始めて、知るうちに初めて面白さに気付いて、ああ、私って無知だったんだな、となる感覚が癖になってきた人間です。  さて、「おとな」についてですね…高校を卒業して、大学生になって、それまでとは質の違

          遅れちゃいましたね

          もちもちもちもちも

          大人になってもぬいぐるみを手放せていない22衣装です。今も一緒に寝ながらこの文章を書いています。20歳越えさすがに…という目があるのは分かっていますが、私が大きくなるにつれて買うぬいぐるみも大きくなっているので共に成長しているということで許してもらえるそうです。やったね 歳を重ねても趣味嗜好は変わらないなと思います。ぬいぐるみも絵も音楽もお洋服も、小さい頃から大好きなままです。食べ物くらいですかね。以前食べられなかったワサビは、味蕾が死んだので大好きになりました!成長!! 「

          もちもちもちもちも