ラーメン4.0@開業日記㉙ 飲食店における単純接触効果 後編
今日も昨日に続いて単純接触効果についてです。後編の今日は具体的な内容について考えていこうと思います。この記事の単純接触効果についてはラーメン店での施策がメインになります。
リピーターの定義
昨日の前編でも解説しましたが、単純接触効果はリピーターを増やすのに役立ちます。新規客を増やすのにも役立ちますが、今回はリピーターに重点を置いて書いていきます。
そもそも、リピーターとは何回来てくれたお客様の事を言うのでしょうか?2回?3回?10回来ないとダメ?一般的には来店回数
3回がリピーター
の基準になります。
頭の中の良く行くリスト
3回来ると記憶にしっかりと定着して、その人の飲食店候補に入ってくるといわれています。ちなみに人は考えるときに3種類から選ぶことが多く、飲食店を決めるときも同じで、頭の中で連想されるのは良く行く3店舗から選びます。そして、3回行くと概ねこの頭の中のよく行くリストに追加してもらえます。
ということは単純接触効果を使って、頭の中の良く行くリストに入り続けることがリピーターを維持していくうえで重要になるということが分かりました。
具体的施策(例)
それでは具体的に私がやっていく施策を考えてみたいと思います。まず、最初の三回までを短期のスパンで来てもらうことが重要だと思います。なぜなら、1週間で3回行ったラーメン屋さんのことを忘れることのほうが難しいからです(笑)
まず、最初の一回目を来てもらうハードルはありますが、それは前編で書いたSNSやチラシのポスティングが役に立つと思います。そして、初回に来てもらったお客様全員にスタンプカード(紙でもアプリでもOK。で来店3回で溜まるようにしておく)を渡します。これには元々、一回目のスタンプを押しておきます。これは当日押す手間を省くよくある手法です。
そして、お客様に渡すときに「特別にサービスしておきますね」などといって2回目のスタンプをその場で押します。そうすると、スタンプは残り一つで溜まります。こうなるとお客様は本当に嫌なお店以外は「あと一つだから行ってみるか」の心理が働きます。
そして、次に来店されたときは満を持してスタンプが一杯になります(笑)ここで渡すものは次回使えるサービス券がいいと思います。ここで当日のラーメンやトッピングを無料にしてしまうと、今回の来店で途切れてしまう可能性が高まります。
そして、次回使えるサービス券を渡すのですがここで2つポイントがあります。それは
・スクラッチやくじ引きなどワンアクション追加する
・サービス券は出来るだけお得なものにする
ワンアクション追加するのは、心理的効果が発揮するからです。人は自分が労力をかけたものに固執する傾向があります。よく、株やFXなどで上手く損切りできない人がいます。これは今まで自分がかけてきた労力が無駄になってしまうことを恐れて、心のブレーキがかかってしまう現象です。これを逆手にとってとても簡単な労力をお客様にかけてもらいます。ちなみにスクラッチをやるなら全部当たりにしてその場で削ってサービス券を渡すことが重要になります。
スクラッチカード自体をサービス券にしてしまうと、削らないでそのままゴミ箱か財布に眠り続けることになります(笑)
サービス券をお得なものにするのは、最後の一回の来店を促す最後のツールになるからです。スタンプは3回分溜まってますが実際は2回しか来店していないのでお得なもので3回目の来店を促します。例えばラーメン1杯無料や半額、500円分の金券など、赤字でも私は良いと思います。この3回までを1~2週間で達成できればこっちのものですし、1か月以内で達成できても、その後の定着率に大きな差が出来ると思います。
まとめ:1か月のうちに3回行くラーメン屋さんは何店舗ありますか?
おそらく、ほとんどの人が1店舗もないと思います。これが答えだと私は思っています。今まで一度も経験したことが無いことは知らないうちに強烈に記憶に定着していきます。これを狙えるなら一度の赤字は何てこと無いと私は思います。
このような動線を作り狙ってリピーターのお客様を獲得するのがこれからの飲食店では重要なことになってくると思います。今からでもできますのでリピーターを増やしたいと考えてるお店は参考にしてみてください。
前編・後編と分けて書いていきましたが、他にもいろいろな手法があります。重要なことは自分で狙った動線を設計するということです。狙っていれば、反響があるのかどうか集計できますし、思うように反響が無ければ修正もできます。取り合えずスタンプカードを導入する、SNSを始めてみるというのが一番よくなくて、意識がはっきりしていないので長続きしないですし、お客様にもそういう部分は露呈してしまうので結果信用を失っていきます。
それではまた明日!!
明日は
OJTとOFFJT
について書いていきます。
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