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【国歌斉唱】
サッカーの国際試合が始まろうとしていた。
サッカーの国際試合では、キックオフの前に、対戦する両国の〈国歌〉の演奏が場内に流される。
初めに日本と対戦する相手国の〈国歌〉が響き渡った。選手達は全員が胸に手を当てて一緒に歌っている。
対戦相手国の〈国歌〉の演奏が終ると、次は日本の国歌〈君が代〉の演奏だ。
今回は有名なテノール歌手が〈君が代〉を斉唱するらしい。
ピッチの隅にセットされたスタンドマイクの前に立ったオペラ歌手が朗々と歌い始める・・・
「き~み~が~あ~よ~お~は~~」
ビブラートを効かせて情感タップリに歌う・・・
ところがその歌声にチョッと違和感を感じてしまったのだ。
日本の選手の殆んどが「君が代」を声に出して歌わないことは元より気に入らない。
そして何よりも〈君が代〉にビブラートを付けて歌っているのがよろしくないのだ。歌う本人は良かれと思って声楽テクニックを駆使しているのだろうが、〈君が代〉にビブラートは要らない。世俗の装飾表現や色気なんて不要なのだ。
そりゃ、彼の声は素晴らしいし、確かに上手い。
だからと言って、〈君が代〉をオペラで歌ってどうするのだ。
〈君が代〉はオペラではない。
〈君が代〉は心清く真っ直ぐに歌うものだろう。媚びてはならないのだ。
それ故に、〈君が代〉の旋律を歌うのは、易しそうで実は難しいのかもしれない。
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