【ハンバーグランチ】

タマに、ファミレスの〈日替わりランチ〉を食べに行く。

頼むのは大概が〈ハンバーグ系ランチ〉である。

さて、そのハンバーグを食べる時であるが、僕は何時でも〈ナイフ〉と〈箸〉を使って食べるのである。

右手に〈箸〉、左手に〈ナイフ〉を持って食べている。その方が食べ易いのだ。右手に〈ナイフ〉ではない。

〈ハンバーグ〉も〈ライス〉も、慣れた〈箸〉を使った方が食べ易いに決まっているのだ。

実を言うと、僕はシティホテルの宴会課に勤務していたので、フレンチの作法は充分に承知しているつもりなのだが、洋食に〈箸〉を使うことが恥ずかしいことだとは思っていないのである。

仮に、〈ナイフ〉と〈フォーク〉で食べるにしても、僕は左手に〈ナイフ〉、利き手の右に〈フォーク〉を持つ。

西洋人に媚び倣ならって、右手に〈ナイフ〉、左手に〈フォーク〉で食べるのが、右利きの日本人には最も向いていないと思うし、無理して左手の〈フォーク〉で料理を口に運ぶ姿の方が滑稽だと思うのだ。

左手の〈フォーク〉でライスなんて、右利きの人が左手で字を書くみたいで、食べ辛くて仕方がないのである。