幸福な会社を目指して【自己紹介】
2014年、
「1ヶ月の労働時間400時間を下回ると1人前になれないよ。」
当時の日本型理念経営にとって当たり前の価値観。
王道を進んでいた私の会社に、新世代新卒が衝撃を与えます。
「怒られたくないです。」
「理念とか理想を押し付けられたくないです。」
「できたら働きたくないです。」
日本型理念経営の土台になる理念、道徳、ルールのような外発的な動機付けでは新世代はつぶれてしまう。
多様な感性を生かすような、
「内発的動機」で機能する組織に変わらないといけない。
ワンピースのような組織。そんなこと数人ならできるかもしれないけど、100人規模の会社で可能だろうか?
「できるわけないよな。」
悩みの中、私は東北の震災以降
内発的動機でボランティアなどで今も活躍する人々に話を聞きに行くようになっていました。
そこで、最も被災率の高かった宮城県の女川町に出会います。8割の建物が流された町です。
なんと、6000人の町民がいる女川町で私が理想とする組織が実現していたのです。
街の温泉で一緒になった町民の1人、おじいさんの会話が象徴的です。
「いかにこの街さ、人が来てくれっがだよなー」
【できるんだ!】
そう感じた私は、会社に行かない宣言をし、役職を廃止し、会議も全てなくしました。
内発的動機を大切にするためには、外発的な象徴である社長がいなくなることが1番だと思ったのです。
ところが、1人1人が内発的動機を自由に発揮しようとすると意見のぶつかり合いが起きはじめます。
特に社長不在の中現実を実質的に動かしている幹部層に大きな葛藤が生まれます。
意見が対立し、誰も物事を進めなくなり会社自体も何も決まらない状況。
雰囲気は悪くなり、対立していた一方が退社をしていく。
そんな時、ティール組織、成人発達理論、経営者の自律組織、女川町での取り組みなど様々な刺激が自分の中で繋がりました。
簡単に言ってしまえば
「組織が変わるためには、個人の意識変容が中心にある」という事です。
例えば、内発的動機で動く人が集まるような経営者の団体は勝手に自律の組織になるのです。
「個人の意識変容」が起きるための組織
まずは評価制度を、その人の意識の段階を客観的に評価する仕組みにしました。そして、その段階に合わせた研修をリコメンドする仕組みを導入したのです。
人間的成長を軸に据えることで、良い組織や事業としての数字や創造性が発揮されるようになってきていると思います。
結果2019年には僕の知らないところで応募していたホワイト企業大賞を授賞しました。
最近、私が一切関わっていない事業が既存の柱の事業の売上を超えました。
知人の経営者から組織の相談を受ける機会も増えたことから、組織のアドバイスも事業として始めました。
一昨年のコロナにおいて、僕は一切指示を出しませんでした。
売上は4割落ち込みましたが、組織内で助け合い、年末賞与を出し、コストを削減してとんとんの収益に押さえたのには感動しました。
それ以外にも、それぞれの内発的動機から生まれた事業への挑戦が、常に行われ、若い人が新しいチャレンジができる組織に変わってきたように思います。
良く読んでい頂いているノート
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