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境界線を越えて part3

「どこへ行こうか?」ソラは目を閉じて想像を巡らせた。彼女の心に浮かんだのは、まだ見ぬ神秘的な場所、世界中の古代遺跡、そして誰も知らない秘密の風景だった。すると、不思議なことが起きた。彼女の周りの景色がぼやけてゆっくりと変わり始め、次第に広大な砂漠の中に立っていることに気づいた。

「ここは…エジプト?」ソラは驚き、目の前に広がる光景に息を飲んだ。目の前には、巨大なピラミッドがそびえ立ち、近くには神秘的なスフィンクスの像が佇んでいた。

「あまりにもリアルすぎる…」砂を一握り拾い、手のひらに感触を確かめながらソラは呟いた。その瞬間、後ろからまたあの女性の声が聞こえてきた。

「ここでは、あなたの心が望む場所に瞬時に移動できるの。時間も場所も関係ない。あなたの旅は、これからますます刺激的になるわ。」

ソラは一歩踏み出し、ピラミッドの近くまで歩いて行った。強烈な太陽が照りつける中、突然遠くの地平線に影が現れた。彼女は目を凝らして見つめた。それは何か巨大なものが近づいてくるようだった。ラクダのキャラバンだった。

「さあ、冒険の時間よ」と、女性はニヤリと微笑み、空中に浮かび上がる小さな舟のような乗り物を指さした。「次はどこへ行きたい?」

ソラの心は、再び新しい可能性で満たされた。この場所では、行きたい場所も、出会いたい人々も、すべてが彼女次第だった。自由と冒険の風を感じながら、ソラは次の旅路に思いを馳せた。

「次は、古代の都市…か、それとも未来の世界か?」ソラは笑いながら呟いた。「どこでも行けるんだもの、まずは夢見た場所すべてを見てみよう。」

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