今回の中間選挙でトランプが得たもの・失ったもの
今回の中間選挙は比較的異例といわれている「ねじれ国会」になったといわれている。
俺は上院は共和・下院は民主だろうな・・・と思っていたが案の定そうなったといっていいだろう。
(ここで加筆させてもらうが、なぜそうおもったのかというと世の中にはパワーバランスというものがある。爆走を続けるトランプ政権に対してブレーキをかけたいというのがほとんどの国民の気持ちだったのではないだろうか、少なくとも俺はそう思った。)
以下の記事によるとこんなことが書いてあった。
435議席すべてが改選される下院は民主党が過半数を制しました。1969年以降、上下両院がねじれた選挙はロナルド・レーガン時代の3回とオバマ時代の2回だけです。
与党が上下両院を制したのはジミー・カーター時代の2回とビル・クリントン時代の1回、ジョージ・W・ブッシュ時代の3回、オバマ時代の1回、トランプ大統領の1回で、2大政党間の政権交代を機に現れるのが特徴です。
つまり、ねじれ国会自体は珍しいことではないがよくあることではない。あまりないことが起きた。といっていいだろう。
俺はこの中間選挙でトランプ大統領が失ったものはやはりあり、得たものもあるのではないだろうか?と思っている。
得たもの
まず弾劾の可能性はグンと減った。
まず、アメリカの弾劾は・・・上院が陪審員となり判決を決めるのだ。上院は共和党が牛耳っている以上ほぼおきることはないだろう。
上院は外交のこと、下院は税や財政など内政のことをそれぞれやるといわれているのでアメリカの外交方針は今後もしばらくは共和党=トランプが指針をとっていくのは確定だといっていいだろう。
また、トランプに幸運なことに「弾劾裁判はおこすべきではない」という声のほうが高いのだ。
これにより、トランプがはたして本当にロシアゲートを起こしたことが事実であれ弾劾の可能性はほぼ少なくなったといっていいだろう。
また、これは幸か不幸か民主党側にLGBT議員や女性議員、イスラム議員、そしてあのバーニー・サンダースが政界に足を踏み出したそうだ。今後民主党はサンダース氏か女性議員の誰かを神輿として持ち上げながらトランプに対抗していくだろう。
敵がうまれれば強くなっていくのは組織として必然なので、今後アメリカ社会の分断が強くなればなるほどトランプ氏の支持基盤は固くなっていく・・・というのは今後の流れになるだろう。
ここで彼が得たもの、それは「弾劾の可能性の減少」そして「優秀なライバルの存在」だ。今後アメリカの政界はますます面白くなっていくのはもう間違いないだろう。
失ったもの
では、トランプ氏が失ったものとはなんだろうか?
まず予算案などは下院が審議するとされている。ではトランプさんの目玉政策の一つメキシコの壁の予算算出などはどうするのだろうか?
これについては残念ながら、たとえトランプさんや側近がその予算の計算を完璧にしていたとしても下院が通らなければ意味はなくなる。これはつまりメキシコの壁を築き上げようとしても金を出せないということになる。
つまり、党派を超えた根回しが今後トランプさんに必要になる。
そして、上院は共和党の勝利に終わったが・・・さらに思い出してほしい、当初トランプ氏と共和党重鎮はお互いいがみ合っていた。
共和党の重鎮は今年亡くなったマケイン氏やブッシュファミリーだが、マケイン氏とトランプさんの対立はその死後も続いていたし、ブッシュ一家もほぼトランプに対してけん制を行っている。
これはどういうことか?というと・・・トランプさんの進退は今まではトランプさん自身で決めていたが今後は共和党がその首筋を握っていることになってしまうのだ。
つまり、今後トランプ氏に必要になるのはアメリカ国内の議員たちに対する根回し行為に力をいれなくてはいけない。
彼が失ったもの、それは彼のエゴだろう。今後はむしろ周囲に気を使わなければ生き残ってはいけなくなる。
そうでなければ、トランプさんは役立たずのレイムダックだった2011年以降オバマ政権の二の舞になるだけだろう。
まとめ
今回の中間選挙、少なくともトランプ氏には良くも悪くも得るものは多いが、失うものも多かったのではないだろうか?
レーガンはアメリカ政治の世界に輝く巨星のような英雄だったが、果たしてトランプは彼に及ぶことができるのだろうか?
俺がもしもトランプさんの前にいれば「アメリカは強くなければいけないのですよ」といってあげたいものだ。
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