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【勝手にプロダクト分析】 食べログ編

今まで私は色々とプロダクトを見てきたのですが、今後よりPMとして成長するために、もし有名なサービスに自分がPMとして入ったらどうするか?を考えてみたらより成長できそうと思い、この企画を始めてみました。

プロダクト分析では、プロダクトを構成している要素を洗い出し、課題や施策を考える上でのたたき台を因数分解するまでを考えます。
※内容はすべて個人的な見解です

間違っている点も多々あるかと思いますので、コメント欄でご指摘を頂けますと大変嬉しいです(いろんな方の分析も拝見してみたいです)

1.食べログの売上セグメントを見てみる

食べログの売上を構成す要素は3つのようです。

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ここからさらにKPIを分解してみます。

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広告はどんな商品があるのかによって構成が変わるので、細かい部分は一旦置いておき…。
大枠でどういった構成になっているのかを出して見ました。
現状、今コロナ禍で飲食店販促の売上は厳しい状態になっていそうですね。。

PMになった最初は、

1.それぞれの売上に課題があるか?
  →市場 / 競合の伸びに比べてどうか?
  →昨対比で減少、伸びが鈍化している部分はないか?

2.それぞれの売上に伸び代があるのか?
  →市場 / 競合の伸びに比べてどうか?
  →今までに打った施策に対する効果が低くないか?
  →自分たちで動かせる数値はまだあるか?(焼畑になっていないか)

3.もし上記2つが難しければ新しい収益が考えられないか?

などをまず考え、どの売上項目を上げていくべきなのか?を絞るところから明確にし優先度を決めていくかなと思いました。

また、それぞれの売り上げを支える根本は「ユーザーが行きたいお店を見つけられる」という価値にあり、その結果が「予約」というアクションに紐づいています。

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ユーザーは食べログにより、食べ歩いたり雑誌を何冊も買わなくても隠れた名店やおしゃれなお店、自分にぴったりなお店を知ることが出来ます。
その成功体験があるからこそ、なんども食べログを使うようになり、その結果ユーザー数が増え、広告の出面が増え、食べログに出稿したい店舗が増えます。

「ユーザーと店舗のマッチングを最適化し、いかに来店に繋げられるか?」
ここがプロダクトの最たる論点かと思います。

2.プロダクトのKPIを考えてみる

ユーザーと店舗がマッチングしているかどうか、を測る最も有効な指標は「ユーザーが予約しようとしたか」だと考えます。

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来店パターンは

1.直接来店
2.ネット予約
3.電話予約

の3つパターンがありそうです。
このうち、ネット予約は確実に食べログ経由とわかりますが、それ以外を確実にトラッキングするのは難しいかとおもいます。
(電話予約はサイト内から電話番号をタップしたかどうか、でトラッキング出来そうですが)

KPIはトラッキングできるものが良いので、予約数をKPIに持つのが良さそうではありますが、例えば行きたい店舗は見つかったが「空席がなかった」パターンもありそうです。
そのため「予約しようとした」アクションを分解KPIに持つとより正しい実態に繋がりそうですね。
例えば以下のような形が実際のアクション数の分解になるかと思います。

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予約にはキャンセルもありえますが、「行きたいお店にマッチングしたか?」という観点ではキャンセルはそこまで考慮しなくても良いかとおもいました。

また「店舗のお気に入り」なども来店には繋がらないがマッチしたかどうか基準にはなるので、その変化もウォッチするとよりマッチングが改善できたか?を示す根拠の1つになりそうですね。

3.「予約」のプロセスについて考えてみる

KPIが予約アクション数に決まれば、あとはどうやって予約アクションを押される率をあげるか?です。
それを考える上では、ユーザーがどのようなプロセスで予約しようとするのか?が重要だと思います。

予約までのステップを3つに分けてみました。


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この3つのプロセスにおいて、それぞれユーザーの離脱ポイントがあるはずです。
プロセスごとに必要な要素をさらに分解してみます。

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まず行きたいお店が決まる上で重要なのはいかに「店舗」のデータを持っているか、そしてその店舗データとユーザーをマッチングさせられるかです。
店舗が網羅されていること、絞れること、決めるために必要な情報が揃っていれば、ユーザーは来店すべき店舗を決められるはずです。

その後、プランを予約では選ぶのでプランがいかにマッチングしているかが競合との差別化要素の1つになると思います。安易ですが、食べログでしか予約出来ないプランがあることは強みになると思います。
ただし、ここは店舗に依存してしまう部分で、あまりプロダクトとしてはコントロール出来ない部分になるのでここはかけるコストを慎重に測る必要があるかと思います。

そして最後の予約ですが、ここには「空席があるかどうか」という問題があり、おそらく競合との取り合いになるのではないかと想像しています。
ただ、この段階まで来ていればユーザーと店舗のマッチングは出来ているはずなので、空席を増やす施策は必要ですがプロダクトとしての課題は大きくなさそうです。

それぞれのプロセスにおいて考えられそうな改善ポイントは以下かなと考えました。

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予約のようにステップがあるものについては、プロセスを区切り、
それぞれの成果ポイントでファネル分析をすると離脱ポイントがわかります。
そこで離脱した理由をセグメントごとに分析したり、定性インタビュー、定量アンケートから深掘りし、次の改善に活かしていくような流れが作れそうです。

今回はここまでの分析で終わりたいと思います。

4.さいごに

自分が書いた以外での観点での重要なこともたくさんあるかと思いますが、現時点での私で考えたアウトプットを出してみました。

既存のプロダクトありき、での視点なので、これから食べログを使っていないユーザーへのアプローチなどは今回考える範囲から外しましたが、
コロナの影響もあり大きく飲食業界が変わる中で、食べログでやれそうなことは色々ありそうだなと思いながら作ってみました。

全く携わったことのない業界のプロダクトを考えるのは新鮮で面白かったので、次もやってみたいと思っています。