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ソ連製ライカ Zorki I 型について(2/2)

引き続きZorki I 型について書いていきます。

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Zorki I 型の難点としては、フィルム装填の面倒さがあげられます。
ライカそのものだけあって、ライカと同様にフィルム装填の際は本体の底からフィルムを装填します。

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そして、フィルム先端の一部をはさみで切る必要があります。
もしくはポイントカードの様な薄いカードをカメラに差し込んで装填する方法もあります。
私は後者の方法で装填していますが、慣れてしまえば問題ない、とはお世辞にも言いにくく、それなりに面倒で時間もかかります。
幸い、フィルム装填の方法はYou tubeに沢山公開されています。
私もプラハのカメラ店で本機とフィルムを購入し、すぐそばのカフェでスマホでYou tubeを見ながら初めてのフィルム装填をしました。この時は装填に15分ほどかかりました。慣れた今でも3~5分程度かかります。

また、これもライカ同様、ピント合わせ用のファインダーと、構図確認用のファインダーが分かれているのも不便な点かもしれません。

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左のファインダーを覗いてピントを合わせた後、右のファインダーで構図を確認してシャッターを押します。
一つのファインダーでピント合わせも構図確認もするのが当たり前の現代からすると何やら面倒そうですが、実際に使っているとそこまで面倒とは感じません。
ただ、どうしてもピント合わせから構図決定まで時間がかかるので、一瞬のチャンスをものにするような撮影は苦手です。
また、ファインダーが見やすいとは言えない点も、ピント合わせや構図確認に時間がかかる要因となります。
ファインダーの接眼部は金属パーツで、眼鏡をかけたまま覗くと眼鏡レンズが傷つくので、接眼部にOリングを付けています。

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難点もありますが、私はZorkiを気に入って使っていますし、頑丈でよく写る良いカメラだと感じています。
でも、皆にZorkiが勧められるか、というと躊躇してしまいます。
たまたま私の機体が当たりだった可能性が否定できず、他の機体も同様の品質なのか、信頼がおけないためです。
ソ連特有の事情として、製造年代が新しくなるほど品質、信頼性が落ちる、という難点もあります。
この記事を読んで興味を持たれた奇特な方は、できれば信頼できるショップから動作確認済みの機体を購入する方が良いでしょう。

先にも書きましたが、レンズ交換式フルマニュアルのフィルムカメラでの写真の写りは、結局、フィルムとレンズで大半が決まります。
最近のフィルムカメラブームのおかげかバルナックライカも価格が高騰気味です。
ライカが気になっている方は、Zorkiに限らずまずはコピーライカと呼ばれる手ごろな価格の各機種で使い方や使い勝手を確認してみてはいかがでしょうか?
国産ならニッカやレオタックスなどが品質が良くお勧めです。

購入の際は、フィルムを巻き取るスプールと呼ばれる部品が付属しているかどうかの確認を忘れずに。
これがないとフィルム装填ができず撮影不可能なのですが、後から買おうにもオークションでもめったに出品されず、出ても高価です。
(そして往々にして、格安で出品されているカメラにはスプールが付属していないことが多い)

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以下は作例です。

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