Second Cat こはくちゃん
アイルを亡くしてから1年経った頃。
喪失感に耐えられなくなって、新たに家族を迎えることにしました。
10年ほど前のことです。
ネットで猫の里親募集サイトを巡り、出会ったのがこはくちゃんでした。
地元の保護施設のHPにふわふわの可愛らしい仔猫を見つけて、すぐに里親に立候補しました。
山道で4匹の仔猫が保護されて、その中の1匹がこはくちゃん。
1匹は車に引かれてすでに死んでいましたが、その子の周りで3匹が体を寄せ合って鳴いていたそうです。
残りの2匹は仲が良くて、2匹一緒に貰われていくことが決まっていました。
「この子は一人で遊ぶことが好きみたいです」と、保護施設の方が奥の部屋からこはくちゃんを連れてきてくれて、だっこさせてもらいました。
人懐っこくて可愛くて、すぐに連れて帰りたかったです。
でもここから色々手続きがあり、実際に飼われる環境確認の為の家庭訪問を受けて、晴れて合格したらトライアルになります。
うちにはすでに2匹の犬(ララとポロン)がいたので、ちょっと心配もありましたが、全然問題なかったようです。
仔猫の時間はあっという間に過ぎてしまいます。
もっとこはくちゃんの写真や動画を撮っておくんだったと後悔。
これから仔猫を飼われる方は、仔猫の時の写真をいっぱい撮っておくことをお勧めします。
とにかく、人間にも犬にも、同じ猫にも
誰にでもすぐに仲良くなる、こはくは人気者でした。
来客があった時はすぐに玄関まで行ってお出迎えします。
保護したてのハルも、こはくが常に傍にいて遊んであげていたので、ララやポロンにもすぐに慣れたのだと思います。
冬になると、こはくの特等席はファンヒーターの上。
こうやってこはくの写真を改めてみていると会いたくなります。
こはくの様子がおかしいと異変に気付いたのは、こはくが8歳になった夏でした。
元気そうにしているのに、抱き上げると少し軽く感じて餌の食べ具合も少ない。
病院へ連れて行って検査してもらった結果、心筋症だということがわかりました。
初期段階では目立った症状はなく、症状がみられるころには心筋症がかなり進行し、命に関わることもある怖い病気です。
それから随分頑張ってくれましたが、1ヶ月後に私の腕の中で息を引き取りました。
アイルの時もそうでしたが、もっと早くこはくの異変に気付いていたらと悔やまれて、今でも胸が痛みます。
こんなに優しい性格の猫がいるんだということを教えてくれて、愛嬌を振りまいて私たち家族を癒してくれました。
こはくロスでつらい時期を過ごしていた私を救ってくれたのもこはくです。ちょっとスピリチュアルな出来事ですが、夜私が寝ている布団の中に、死んだはずのこはくが入ってきたのです。
長毛の柔らかな毛並みで、触るときゃしゃ体をしたこはくを間違えたりしません。
嬉しくて嬉しくて、この奇跡に泣きながら眠りました。
こはくはたくさんの感動を私たち家族に与えてくれた、天使のような猫でした。
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