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絵本『おなべ おなべにえたかな?』春の御馳走はたんぽぽスープ

『おなべ おなべにえたかな?』
作:こいで やすこ
出版社:福音館書店

<あらすじ>
キツネのきっこは、イタチのちいとにいと一緒に、おおばあちゃんのところにタンポポを摘んでもっていきました。おおばあちゃんはニンジンスープを煮ているまっ最中。おおばあちゃんに急用ができ、3人はスープの入ったお鍋の番をすることになりました。何回も味見をしていたら、いつのまにかお鍋はからっぽ。あわてて水と豆を入れ、仕上げにタンポポも入れると……。春の香りと春の味がいっぱいの絵本。

この絵本は次男が大好きでした。
幼稚園時代の次男は時々、園庭で女の子たちのおままごとに混じって、にこにこ顔で遊んでいました。
泥団子をいっぱい作って、葉っぱのおかずをお皿に並べ「さあ、召し上がれ!」と隣の女の子の合図で、みんな手を合わせて「いただきまーす!」
とても微笑ましい光景で、その場にビデオカメラを持っていなかったのを悔やんだものでした。

絵本の中でも、おばあちゃんに頼まれたニンジンスープの番をする場面がお気に入り。

「おなべ おなべ にえたかな?」みんなは おなべに ききました。
すると おなべは、
「コト コト コト にえたか どうだか たべてみよ コト」と いいました。


そして味見をするたびに、お塩や胡椒をいれたり。
バターをポトンと入れて更に美味しくなると、もういっぱい、もういっぱいとみんなで何度も味見をするので、お鍋は空っぽに。
困っているとおしゃべりなお鍋がアドバイス。
指示通りに水と豆やタンポポ入れて、春のスープの出来上がり!

次男は食べる場面が出てくる絵本が大好きでしたが、私がホットケーキやクッキーを作っているとやってきて、一緒に作りたがりました。
調理を教える手間や後片付けが面倒で、そうした親子の時間をあまり大切していなかったので、もっと余裕をもって楽しめばよかったと、今更ながら後悔しています。

当時は大きくなったらパン屋さんになりたいと言っていた次男でしたが、私の怠慢が起因したせいか、大学は理系の工学部へすすみ、料理とはかけ離れた仕事をしています。

あっ、でも食べることは相変わらず大好きで、都会の生活ですっかり口が肥えて、私よりグルメかも知れません(笑)



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