②【ベツレヘム】パレスチナ自治区”ベツレヘム”へ〜キリスト教の聖地巡礼とバンクシー・アート巡り〜
シャローム。イスラエルのテルアビブ在住のがんちゃんです。
今回は、ベツレヘムバスツアーのPart②です。
Part①の記事は、こちら…聖誕教会について記載しています。
☆イスラエルの基本情報はこちらをCheck!
これを読めばイスラエルを語れる〜入門編〜
☆パレスチナ、バンクシーの基本情報はこちらをCheck!
これを読めばイスラエルを語れる〜中級編〜
ミルク・グロッド教会(Milk Grotto Church)
聖誕教会から、東に5分ほど歩いた先にあるのは"ミルク・グロット教会”。
元になる教会は5世紀には既に建っていましたが、現在の教会は1892年にフランシスコ修道会によって建てられたものです。
乳白色の美しいこの教会には、近所のキリスト教徒やムスリムによって、語り継がれてきた伝説があります。
【古い伝説のある教会】
マリアが洞窟の中で、生まれたばかりのイエスといる時に、天使から「ヘロデ大王が*幼児虐殺を企てているから、早く子供をエジプトに逃さなければならない。」と、聖ヨセフにお告げがありました。
出かける準備をしながら子供を見守るマリアを急かしたら、母乳が何滴か地面にこぼれ、赤かった地面が乳白色に染まったのだという。
教会に入り階段を下ると、エジプトへと避難する、聖ヨセフとマリアとイエスの像が目に入ります。
彼らは、ヘロデ大王が亡くなるまでの3年間をエジプトで過ごし、その後はナザレに戻り、イエスが30歳になった頃から宣教活動始めたと言われています。
【マリアの珍しい絵】
ミルク・グロッド教会はそんな言い伝えから、不妊に悩むカップルや、乳が出にくい女性たちが昔からお祈りを捧げに訪れたそう。
教会の奥にはイエスにお乳を与えている、マリアの珍しい絵が飾られています。
ヘロデ大王が幼児虐殺を企てていることを聞き、悲しい表情をしているマリアの絵もありました。
【ミルク・グロットの壁を削ったお土産】
教会の内部では神父様が、ミルク・グロット教会の壁を削った白い粉を販売しています。
白い粉をお茶に煎じて飲むと、”子を授かる”という言い伝えがあり、全世界から求めてやってくる方がいるんだとか。
こちらでしかお目にかかれないものなので、いくつか購入してみました。
壁には、”子供を授かった”という報告で、世界中の赤ちゃんの写真がズラーッと並んでいます。
可愛いらしい言い伝えのあるミルク・グロット教会は、温かい雰囲気に包まれていました。
Milk Grott Church
バンクシーアート鑑賞(Banksy)
21世紀のベツレヘムにおいて、もうひとつの見どころといえば、英国を拠点とするアーティスト、”バンクシー(Banksy)”の反骨精神に溢れた作品の数々です。
彼(彼ら?)の作品を辿って、ベツレヘムの分離壁や隣町の”ベイトサフール”に足を延ばして、5箇所鑑賞してきました。
①防弾チョッキを着た鳩(The Dove of Peace)
”防弾チョッキを着た鳩”は、”Palestinian Heritage Center”の横の壁に大きく描かれています。
こちらのお土産屋さんには、パレスチナ自治区の魅力的な工芸品が販売されていたため、是非中まで入ってご覧になってみてください。
Palestinian Heritage Center
②世界一眺めの悪いホテル(The Walled Off Hotel)
”防弾チョッキを着た鳩”から歩いてすぐ目に入ってきます。ロビーには面白い仕掛けがあると聞いていたので、中に入って見たかったのですがリベンジしたいと思います。
The Walled Off Hotel
③分離壁をこじ開ける天使(Angels)
こちらの絵は”The Walled Off Hotel”の目と鼻の先にあります。現存している唯一の、分離壁に描かれたバンクシーの作品だそう。
④ハートをこぼす天使(Angel)
ここからは、ベツレヘムの東側にある街、”ベイトサフール(Bayt Saahoor)”に現存する作品です。
思わぬところに現れる”ハートをこぼす天使”の絵は、Ararat Hotelを後ろにして3分ほど歩き、道を渡った先の壁に描かれています。
Angel
⑤愛は空中に(Love Is In The Air 〈Flower Thrower〉)
火炎瓶(暴力)ではなく、花束(愛)を投げて戦え、と言うポジティブなメッセージ性のある作品。突如として現れたガソリンスタンドの壁に、大きく描かれている。
地図上のアパートメントの右斜め方向にある長方形の建物が、バンクシーの絵が描かれたガソリンスタンドです。
Love Is In The Air 〈Flower Thrower〉
パレスチナ自治区に漂う沈滞した雰囲気。その雰囲気も一緒に作品にしてしまうバンクシーの絵は、他のものとは一線を画したアーティスティックさがありました。
皮肉とユーモアを兼ね備えたバンクシーの作品は、パレスチナ自治区の現状を、外界に伝える伝道師的な役割を果たしています。
最後までご覧いただきתודה רבה (トダラバ、ありがとうございます♡)
写真/あやのさん・がんちゃん
文/がんちゃん
ープロフィールー
“YouTube 始めました!@ganchan_in_israel “
2019年末にイスラエルのテルアビブに駐在を開始。
現在は「もっと近くにイスラエル」と「Web版 地球の歩き方・テルアビブ特派員」にて記事を執筆中。
好きな食べ物:すき焼き、ワイン(イスラエルフードではフムスとマラビが特に好き)。
苦手なもの:あんこ、サメ。
マイブーム:ワイナリー巡り、カフェ巡り、イスラエルらしい雑貨集め。
Instagram
☆ganchan_shalom
サポートいただきありがとうございます♡励みになります。