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これを読めばイスラエルを語れる〜入門編〜

シャローム♡イスラエルのテルアビブに住んで1年の筆者が"人に話したくなる!"イスラエルの基本情報お届けします。
謎のベールに包まれたイスラエルという国...。ですが、こちらをご覧いただければ周りの方にすぐにアウトプットできること間違い無し!

イスラエルの基本情報

イスラエルは西側が地中海に面したの位置にあります。ヨーロッパまでは飛行機で5時間ほど。

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人口
:約 905万人 (日本の約1/14)
面積:22,070㎢(日本の四国程度)
公用語:ヘブライ語
建国:1948年
日本との時差:マイナス7時間(サマータイムはマイナス6時間)
宗教:約 ユダヤ教徒74%・イスラム教徒19%・キリスト教徒4%・その他3%
通貨:新シェケル(1シェケル=31円 2021年2月現在)
物価: 日本と比較すると生活用品と食料品は1.5〜2倍くらいな気がします。
     加えて税率17%。
平均年収:485万円

参照
2021.1.2 World Data.info 
https://www.worlddata.info/asia/israel/index.php

個人的には、せっかくの駐在Lifeなのに物価の高さが痛いところ...笑。

そして、お気づきでしょうか?イスラエルは建国して74年目の若い国なのです。
それは第二次世界大戦後ユダヤ人が建国した悲願の国家だからです。

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治安と気候と主な観光地

・現在の治安については、北部やガザ地区からロケット弾が飛んでくる&中東情勢に緊張が走った時以外は(笑)良いと言えます。日本人が多く暮らすテルアビブ付近・エルサレムは女性が夜1人で歩くことも可能。

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ほとんどのアパートにはシェルター(防空壕)が配備されているんですよ。普段は自転車置き場な〜んてことも。笑

・イスラエルは北と南で気候がだいぶ変わりますが、平均気温は日本より高め。
地中海に面したテルアビブは年間を通して暖かく南国リゾートの雰囲気。

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『ちょっと寂れたハワイ』なんて例えられたりします。
12月~3月辺りは雨季に差し掛かるため、ゲリラ豪雨と激しい雷にご用心!

・厳選に厳選を重ねて、観光地を3つあげるとしたら...
①死海(Dead Sea)

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イスラエルとヨルダンの国境にある"海抜マイナス430メートル"という世界一低い場所にある塩湖。
通常の海水より塩分濃度が10倍!と高いため水が体より重く浮遊体験が楽しめます。

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死海の南側に多く見られる”塩の島”は絶景なのでぜひ訪れてほしい。

https://goo.gl/maps/bKmFXv9HUMYBR4C37

②エルサレム(Jerusalem)
一神教であるユダヤ教、キリスト教、そしてイスラム教の聖地。
"嘆きの壁"には祈りを捧げるユダヤ教徒の姿が後を絶ちません。

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https://goo.gl/maps/95HUS91coWS4Sque8

③マサダ(Masada)
荒野にある自然の要塞。
ローマ軍に攻め込まれたユダヤ人が、自決の道を選んだ地。
死海越しに眺めるサンライズは息を呑む美しさでした。

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https://goo.gl/maps/wPdQF3jT6SsNTDKr8

奇跡の言語”ヘブライ語”

公用語の”ヘブライ語”は右から左に読み書きする珍しい言語。
それは、紀元前2世紀ごろ石壁に釘を打ち付けて字を描いていた名残からきています。
各地にユダヤ人が離散したことにより影の薄くなってしまったヘブライ語ですが、イスラエル建国時に約2000年ぶりに公用語として復活されたスペシャルな言語なのです。そのような言語は唯一無二だそう。

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ダイバーシティーに富んだ国

イスラエルは、世界中に離散したユダヤ人が培った知恵と経験を持ち込んだ国なので、多種多様な人種と文化が混在しています。

道路標識はそれを顕著に感じるところ。ヘブライ語・アラビア語・英語が書かれていて多様性が垣間見えます。(ロシア語が加わっている標識もある)

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そしてユダヤ教徒の住み分けにも驚くばかり。(ユダヤ教徒を細かく分けると複雑なので、ここでは対照的な2つの例で)

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(参照 Times of Israel2021.1.31 ラビの葬儀に集まる超正統派)
"宗教派のユダヤ教徒”のなかでも超正統派と呼ばれる人々は、黒ずくめの服に身を包み婚外の異性と視線すら合わせることも許されない。信仰を深めることを生涯の仕事とし、戒律を遵守した生活を送っている...かと思えば

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(参照 Times of Israel 2019.6.14 Pride Paradeに参加する人々)
"世俗派のユダヤ教徒”の中には、LGBT(性的マイノリティ)推進活動に盛んに取り組んでいる人々も多く、2019年のプライドパレードの参加者は25万人、と世界でも有数の盛り上がりを見せました。
法律で認められているため同性カップルで子供をもうける方もいます。

正反対の価値観である、厳格な超正統派と寛容な世俗派が同じ時代に共存していることは非常に面白いです。

若者の精神的成熟度が高い

ユダヤ人の成人式は男子は13歳、女子は12歳で『自分の行動に責任を持てるようになった年齢』として社会に認識されます。
周囲が”成人”として扱うことで子供たちも”一人前”に育っていくのだという。

そして、18歳から兵役の義務があり男性は約3年・女性は約2年の訓練と実践を積むのです。
なかには”タルピオット”と呼ばれる超エリート技術者を育てるプログラムがあり、そこに入隊するのは倍率200倍!と狭き門。
”タルピオット”の卒業生は幅広い分野で活躍し、イスラエルのITやサイエンス部門の基盤になっていると言われています。

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そして、兵役が終わるとギャップイヤー(大学進学・或いは就職までに空く期間)を使って長期で海外遊学に行く若者が多いそう。
これらの経験が、他国の若者と比べた時の精神的成熟度の高さに繋がっていると考えられているのです。
年間1000以上のスタートアップを輩出し”中東のシリコンバレー”と謳われる理由には、そんな背景が関係しているのかもしれませんね。

最後に

イスラエル初代首相のダヴィド・ベン=グリオンにこんな名言があります。
「In Israel, in order to be a realist you must believe in miracles.」
=イスラエルでは、現実主義者になるためには奇跡を信じなければなりません。

今でもイスラエルのニュースペーパーで引用される、国民にとっての座右の銘

建国時は80万人だった人口が、半世紀とちょっとで10倍の900万人になった事実や、ゼロから1を生み出すスタートアップが次々と誕生する要素には
”奇跡を信じる”という理念を基に、着実に課題をクリアしていく"現実主義の思想”があるからなのでしょう。

小さな国土ながらも見どころが多く、多様性に溢れ、エネルギッシュで...日本人として学べることがギュッっと詰まっているイスラエルは、とても興味深い国です。

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(テルアビブは常に建設ラッシュ)

記事は、これから毎週水曜日に更新予定ですので覗きにきてくださいね❤︎

参考
・「東洋経済 2020.1.31 イスラエルが超エリートをやたら輩出できる訳」
https://toyokeizai.net/articles/-/406712?page=5
・「Times of Israel 」
https://www.timesofisrael.com
・「地球の歩き方 イスラエル2019-2020」
・「まずはこれだけヘブライ語(著)青木偉作」

著・写真:がんちゃん

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