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ロケットの発射場を知ろう

こんにちは、星空案内人のまいの(mai-no)です。
今回はロケットの発射場についてのお話です。近年世界各地で開発が進んでいる「スペースポート」とともに、発射場に適している場所や条件をご紹介します。
過去の記事もあるのでこちらもご覧ください。
ロケットの打ち上げを見に行こう!:https://note.com/galaxyproject/n/n308cc921d0b9

どこからロケットを打ち上げよう?
ロケットは発射場から飛んでいきます。日本で有名な発射場といえばJAXAの発射場が鹿児島県の内之浦と種子島の2ヶ所にあります。
これとは別に「スペースポート」という施設もあります。スペースポートとは、ロケット専用の港(宇宙港)のことをいいます。打ち上げたいモノや宇宙に行きたい人はたくさんいますが、ロケットの数、打ち上げる場所が国(JAXA)の発射場だけでは足りません。そんな声にお答えするためにスペースポートが世界各地でつくられはじめているのです。日本には北海道と和歌山県にあり、大分県、沖縄県でも建設が行われています。世界のロケット発射基地は約30か所あります。

世界各国で宇宙港ができ、ロケットの技術も更に進化していくことで、ロケットで海外に行くことも可能です。今まで10時間以上かけて移動してきた海外へ1時間以内に移動できるようになることも夢ではないのです。

安全確保に打ち上げられる場所はどこだろう?
花火をする時は人に迷惑をかけず広いスペースで楽しむように、ロケットの打ち上げもまわりの環境がとても重要になります。ロケットを打ち上げる際、開けていてほしい方角は東側、次に南側(もしくは北側)となっています。東側が開けていてほしい理由は地球の自転を効率良く利用したいからです。
自転車を漕いでいるとき、追い風と向かい風どちらの時に漕ぐのが楽でしょうか?向かい風がくるとそれだけパワーが必要ですし、追い風の方が楽ですよね。

風とは少し原理が変わってきてしまいますが、ロケットの打ち上げも進行方向が同じ方がその分パワーが少なくて済むのです。(乗せる荷物(人工衛星)によっては南側(北側)に打ち上げる場合もあります。)
ロケット打ち上げ後も、不要になった部品を本体と切り離し落下させることもあるので、打ち上げ経路において他国や飛行機、漁業に迷惑がかからないこと、民家を避けることも考慮されます。
上図の世界の発射場を見ると、東西南北のいずれの方角が開けている場所がほとんどですが、これでは海に囲まれていない地域は打ち上げが難しくなってしまいますよね。さらに赤道付近で打ち上げた方がロケットのスピードも出ますが、そうはいっても場所に限りがありますよね。よって近年の開発では「海の上からの打ち上げ」や「空中での打ち上げ」といったことも進んでいます。

日本でのロケットの打ち上げは年に数回ですが、近い将来はもっと頻繁にロケットが打ち上がり、飛行機のようにたくさん飛んでいる姿が見られるかもしれませんね。


文:まいの(mai-no)星空案内人千葉県出身。本職を星空案内にしたい、明るさと元気が取り柄の看護師。宇宙や星も大好きだけれど、食べ物・音楽鑑賞・書道も大好きです。

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