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【悩ましい】売上げの何に喜んで何を反省すべきか?

売上げを表面上でとらえずに、内容をしっかりと精査する。目標額を超えても売上げに至った経緯によっては反省すべきである、という話

昨日は顧問税理士の訪問日であった。
月次の決算を終え、税理士がひとこと。

「今期は滑り出しがなかなか好調ですね」

月次の内容である売上高と利益率を読み取ってそういったのだろう。わたしは4月から6月の売上げをまずまずと感じていた。



その一方で、自分で内容も熟知していることから手放しに喜ぶことはなんとなくできないでいた。

月の売上げが目標額に達していることにかんしては誰もが最低限めざす基準だろう。経営が不安定な状況であったり、赤字続きの状況であれば内容はともかくまずはこのレベルを目標とすると思う。

だが、ある程度商売が軌道に乗っていたり、安定をもとめるフェーズであればその売上げの内容をよく吟味する必要があるのだ。



まずその売上げの内容が計画的にねらってできたものか?という点。

自社で行っているマーケティングや広告などの戦略により引き寄せられた売上げであるならば再現性が担保できる。なぜその売上げにつながったか、という理由に自身で説明がつくということは重要である。

その理由が明確であれば、あとはその分野を強化するというフェーズに移行できる。



しかし、理由の説明がつかない売上げに関してはどうだろうか?いわゆる「棚ぼた」的に偶然舞い込んできたものであれば再現しようがない。

弊社で少し問題視しているのが、この再現性のない売上げが月の10%程度であればまだいいが、多い月で50%近くを占めるようになってしまっているのだ。



とある勢いのある取引先1社によってつくられた売上げになるのだが、喜ばしい反面、1社に対する依存度が月を追うごとに上がっていくことを懸念しているのだ。

よって、4月から滑り出しは好調であるが、早くその依存状態を脱して、万が一その取引先との関係が破綻しても問題がないような状態に持っていかなければわたしの本心では安心はできないのである。



お金や売上げに色はついていないし、表面上では判別できないが、その内容や経緯を知る経営者であれば構成する売上げの内容の「もろさ」は理解していると思うのだ。

その「もろさ」の割合を少なくすることで商売のリスクは下げることはできる。まずいのは「もろさ」を理解した上でなんとかなっている現状から放置してしまうケースである。



目標額を目指す一方、その内容を注視するという両輪があって安定した経営が前進する。弊社の場合、現在その片輪があやしい「異音」を発しているように思えてならない。

売上げの内容と経緯を軽視すると、大きなしっぺ返しを喰らうことになる



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