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成長過程にある壁を突破する

自社が成長する過程において、次々と現れる壁を回避するか、正面から突破するかは次のフェーズへの分かれ道、という話

来月予定している大型案件に関して、最後の調整期間に入っている。下準備はぬかりなくしてきたつもりだが、正直ここまでの大型案件は弊社で請け負うのもはじめてということもあり、気持ちが落ち着かない。

今までも何度か過去を更新する金額の案件をくぐり抜けてきたが、その都度想定していない事態が発生し、経験不足を露呈してはパニクった経緯がある。

初めてだからしょうがない、と思いつつも事前に下調べを強化するが、それでも100%滞りなく済むなんてことは稀なのである。金額に見合った苦労があるのは当たり前であるが、そこで日和ってしまってはいつまで経っても小さくまとまったまま。身の丈に合った商売を心掛けているが、毎年ありがたくご依頼いただく、通常より負荷のかかる少し背伸びした案件から逃げるわけにもいかない。

初見で持て余すほどの内容であれば、下心を出さずに大人しくしているが、自社で請け負える内容であればチャレンジしてみるのだ。その中で起こった失敗は勉強として今後の糧にするが、それでもやはり金額が大きくなればなる程、パニックを引き起こす可能性が上がる為、内心ドキドキものだし、その苦労を考えれば躊躇してしまう気持ちもなくはない。

そして今回の案件に関していえば、それまでの単発での過去最高金額の2倍以上。不安がない方がおかしいが、今の体制なら何とかなると見込んで快諾したものの、終わるまでは安心できないのだ。

この段階に至るまでも小さな問題は発生したが、これから始まる本工事については未知数であり、今から心配しても始まらないのだが、落ち度がないか、想定外の準備はできているか、と気が気でない。

数年前の小工事しか受注できていなかった時期からしたら信じられない成長であるが、気の小さい私は毎度指先が冷たくなるほど緊張し、テンパってパニクるのだ。

もういい歳だし、そろそろ余裕のある態度で仕事に臨みたいものだが、成長を止めないかぎり、今のような緊張感は続くだろう。早く笑い話になるような過去になればいいが、現在進行形の疾走は笑顔を作る余裕を打ち消すのだ。

逃げるのをやめたのは、無論、会社を立て直すためであったが、その勢い余って背伸びした案件までいただけるような信頼を勝ち得たことを誇りに思いつつも、逃げだしたい気持ちと戦うのはしんどいもの。それでも向き合い、正面突破を試みるのは、そのしんどさより、仕事もなく、借金に追われ、倒産をすぐ背中に感じていたころの方がしんどかったからだ。

その当時に比べれば贅沢な悩みである。「何でもするから助けてくれ!」と懇願していたから与えてもらえたチャンスだと思っているので、文字通り何でもしてやろうという気概だけで乗り越えようと思う。

ゴールデンウィークが過ぎたばかりだが、次の盆休みはゆっくりしよう、とまだ始まってもない苦労を見越して、静養を遠くに見る私なのであった。

右肩上がりの成長を欲するのであれば、その都度越えなければならない試練がある


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