【爆売れ？】「価値」は伝える人によって大きく変わると実感したフィルムの話
商品（製品・サービス）にポテンシャルがある場合、市場を変えるだけ売れてしまうことがある。肝心なのは価値のピントを合わせること、という話
昨日の夕方、事務所に仕事の相談をしたいという古い付き合いの塗装やさんが訪問。
今月中に仕上げて欲しいという仕事の内容を詰めながら、話は余談方向へと脱線した。
今月に入り涼しい日に交じって、初夏のような気温の高い日がずいぶんと出てきた。そうなると相談の話が増えるのが窓の遮熱に関してである。
住宅の窓であれば、機能的なガラスに交換したり、追加の断熱系の窓を設置するという方法が一般的であるが、その塗装屋さん、弊社と同じ非木造のビルやマンションなどを対象にしている。
たまたま相談受けているのが大きなガラス張りの建物。機能的なガラスに交換することは不可能なのだが、いかんせんガラス面が大きいこともあり夏の日差しの影響をモロに受けるらしいのだ。
そこで塗装業者ならではなのだが、特殊な遮熱用塗料をガラスに塗布しようと試みるつもりらしい。しかしながら、その塗料、まだ流通して間もないことから効果や、塗布後の経過から懸念材料が検証できていないらしい。
私も噂レベルでは聞いたことがあったが、普及しないには訳があるのでは？とあまりいい印象を持っていなかった。そこで余談ついでに高スペックなガラス用遮熱フィルムが施されたガラスを引っ張り出し、デモンストレーションを行ってみせたのだ。
数年前はよくこの方法でプレゼンをし仕事を取ってきたものだったが、最近では他の工事が忙しくなったため積極的に売り出してはいなかった。
私の感覚だと建設業者なら当たり前に認知していると思っていた遮熱フィルム。塗装屋さんも知ってはいたけど使ったことはないし、こんな効果があると思わなかった、という感想。
私も売り出していた頃は高台の戸建てやマンションを市場としていたが、日々ガラス面の多い建物に関わる塗装屋さんがターゲットだったのかもしれないと目から鱗が落ちる感覚であった。
その効果にいたく感動した塗装屋さん、写真や動画を撮りまくり売り込む気満々である。
「こんな近くに有能な営業マンがいたのか！」と半分冗談で塗装屋さんに焚きつけて、仕事がバンバンとれるようなら本気で市場開拓する必要があるなと密かに思う私であった。
それも元々のガラスフィルムの高性能というポテンシャルがあってのことだが、伝える先を変えるだけで価値も大きく変わるのを実感した。
単価がやや高いということもあり、売り出していた当時は正直BtoCでエンドユーザーに売るにはハードルが高かった。スペックに価値を感じていただけたが、価格がネックになっていたのだ。
総括するとエンドユーザーにとっては「いい商品だが、その金額を支払う価値はない」という判断だったのだろう、私の戦略ミスであり、市場選びを誤った結果であった。
ところが目の前の塗装屋さんはどうだろうか。新しいオモチャを与えられた子供のようなキラキラした目ではないか。
まあ、このままフィルムが爆売れするとは思わないが、同じものでも、提供先によって、こんなにも反応が違うのだなと実感する夕方の訪問であった。
どこに商品を提供するかでその商品の価値は大きく変わる。市場選びは重要
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