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【いつがベスト?】零細企業、事業承継のタイミング

小さな会社の社長交代。様々なタイミングがあるが、いったいいつするのがベストなのか?という話

先日の新年会にて、同業者の社長から同じ様なグチを聞いたことが頭に残る。

聞いたのはお二人の大先輩、いずれも70歳前後でこのご時世に幸いなことに後継者がいる。後継者は40歳前半で今は従業員として働いているが、近い将来には事業継承をして跡を継ぐ次期社長だ。



グチの内容は「息子が待遇面をもっと良くしろ、とうるさい」というもの。驚いたことにお二人とも同じ内容である。

この時点で文句の出るくらいの待遇面、つまり働きのわりに報酬がもらえていないという状況なのだろうと推測できる。事業継承あるあるなのか、わたしの感想としては「文句があるならはやく社長になればいい」というもの。



グチをこぼす社長たち曰く、「文句は言うが、社長にはまだなりたくない様子」なのだとか。

この場合、いつが事業継承のベストタイミングなのか?ということだろう。現社長からすれば「自分も高齢だし、はやく肩の荷を下ろしたい」という心境だし、次期社長からすれば「会社の負債も含めて引き継ぐのは怖い」という心境だと思うのだ。

次期社長の気持ちはわからなくはないが、多かれ少なかれ零細企業の中身など期待しない方が賢明である。それよりも高齢の父親に1日でも長い期間、経営者を任せておけばそれだけ負債は積み増しする可能性は高いのだ。



正直、零細企業の高齢社長の感覚では現代の会社の切り盛りなどハードルは高過ぎるのだ。今の時代に合った経営方法を後継者が早く確立する必要があり、それはそれでかなりエネルギーを使う工程になる。

しかし、その経営方法がうまくいけば待遇は改善され、満足のいく報酬を得ることだってできると思う。



よって、わたしの思う事業継承のベストタイミングは「早ければ早いほどいい」という答えになる。

時期が早ければ次期社長が若く、経験が乏しかろうと現社長がサポートすることで徐々に感覚をつかんでいくだろうし、その辺の柔軟さや行動力は若い方が有利である。



最悪なのは現社長が亡くなったタイミングで事業継承がスライドする場合である。その際の次期社長の年齢は40代後半~50代。自身が若くない年齢であるにもかかわらず、地獄のような内容の会社を引き渡される。

逃げ出してしまう次期社長も見たことがあるが、そうならないためにも覚悟をして早めに継いでしまった方が立て直せる可能性は高くなる。



冒頭の2人の現社長が漏らしていた言葉が深刻でグチには聞こえなかった。

「このところ体調が悪くてね」

この言葉は赤信号に限りなく近い黄色信号であることを次期社長は真剣に捉えなくてはならない。

困難な問題への取り組みは後回しにすれば、複利でツケが増す


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