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【インタビュー】沖縄から総合型で慶應SFC環境情報学部へ

こんにちは。
沖縄県那覇市で大学入試の指導をしています、総合型選抜専門塾GAL(ガル)です。
地方に住む高校生が、人生の可能性を広げる手段として「総合型選抜」に挑戦できるよう、情報発信をしています!

「総合型選抜インタビュー」のシリーズでは、沖縄から総合型選抜で大学進学した先輩たちを紹介していきます。
学生たちのロールモデルになれれば幸いです…!


学生紹介

在籍:慶應義塾大学 環境情報学部1年
出身:沖縄県立読谷高校
出願時テーマ:海洋汚染問題の解決に向けた「環境問題カルテ」
他合格大学:法政大学人間環境学部(二次辞退)、日本大学法学部(最終合格)

2024年3月現在

受験を振り返って

ーまずは生い立ちから教えてもらおうか!

沖縄の読谷村という、沖縄本島中部にある村の出身です。
海がすぐそばにあって自然豊かな環境で育ちました。

ーどんなテーマで受験したの?

海洋汚染問題でした。
物心ついた時から近所のビーチのゴミ拾いをしていて、自然と、海を守りたいっていう気持ちがあったんです。

どうしたらゴミ拾いをする人を増やせるかなとか、ポイ捨てする人を減らせるかなとか、ゴミ拾いをビジネス化できないかなとか、ゴミを捨てたくなるゴミ箱を作れないかなとか、たくさん試行錯誤しました。

最終的に、行政とか地域の人とか、多くの人を巻き込む必要があることに気づきました。でも行政には、それを実行できる「指標」がなかったので、環境汚染の現状を数値で確認して、どうアクションを起こせばいいのかがわかるような「環境問題のカルテ」を作りたいと思うようになりました。これを実現するために大学に入りたい!と志望理由書に書きました。

今は何してる?

ー大学に進学してから、どんな1年間だった?

とにかく、県外の環境に慣れる1年間でした。
初めて沖縄以外で生活するので、電車の乗り方とか、過ごし方とかにまずは慣れないといけなくて。未だに電車は苦手ですが笑

秋学期からは取りたい授業もたくさんとったり、外部の環境系のプログラムに参加したりもしてます。

ーどんなプログラムに参加してるの?

福井県のとある地域で、環境政策課の仕事に携わっていて、学校やNPOを訪問してサーキュラーエコノミー(循環型経済・社会)の構築をお手伝いしています。

※サーキュラーエコノミー
製品や素材、資源の価値を可能な限り長く保全し、廃棄物を最小限にしようとする経済システムのこと。これまでの一方通行でモノを扱う「直線経済」からの脱却を目指している。

ー都心に出て良かったな〜と思ったことはある?

やっぱり繋がりが増えたことですかね。

沖縄だと、良くも悪くもコミュニティが狭くて同じ人と顔を合わせることが多いですが、日本全国、世界各地から人が集まる都心だからこそ、どこへ行っても新しい出会いがあります。

そこから今のプログラムにも携わるようになって、繋がりの大切さを実感してます。

ー課外でもたくさん活動してていいね!

地方学生と総合型選抜

ー地方に住んでると、総合型選抜で大学を受験するときにたくさんの難しさがあると思うけど、受験に挑戦する上で何が後押しになった?

先輩の影響ですね。

最初は沖縄でトップの大学(琉球大学)に行って県内の有名企業に就職したいと思っていたんですけど、ryukyu frogs(若者向け起業家育成プログラム)に挑戦したことで、県外に進学したOBOGとたくさん出会いました。

身近な先輩たちが県外に行って、成長や変化を実感してるという話を聞いて、県外にいくことがリアルになったと言うか、自分にも実感が湧いてきました。

ーなるほど、やっぱりロールモデルって大事なんだね。

ーとはいえ、今はSNSで地方から都心の大学に進学してるロールモデルをたくさん知ることはできるよね。それでも挑戦が難しいのは、やっぱり地方特有の難しさがあるのかな。

ありますね。
情報を知っても、無理だと思い込んでしまうと言うか。沖縄県外を夢の国だと思っている節もあります。

地方の学生には挑戦ができない特徴が2つあると思ってます。

一つが金銭的な問題です。
そもそも高校にすら進学できない人もいたので、大学進学、ましてや県外に進学することは現実的に不可能な人もいました。

もう一つは進路がテンプレート化していることです。
コミュニティが狭い分、そこから飛び出したくない、特別なことはしたくない気持ちがあると思います。だから情報を知っても、外に出ようとはしないんです。

ーそっか、ロールモデルを知っても、自分には実現できないと思う要因があるんだね。

ー沖縄から総合型で受験してみて、有利だなと感じたことはある?

沖縄は社会課題の宝庫みたいなところがあるから、誰もが身近に課題があって、それに当事者意識を持てる部分は強みですね。

あと、AO(総合型選抜)は「多様な人材」を合格させたいっていう意図があるから、地域性を持っていることも多様さの一つで、戦いやすいなと思ってます。

ーたしかに、まさにテーマが「近所のビーチがゴミで埋め尽くされる」ってところから始まってるもんね。

沖縄の受験生へ

ー受験を控えてる地方の高校生に伝えたいことがあれば!

ん〜、「自分がなぜ大学に行きたいのか」を立ち止まって考えた方がいいよ、と伝えたいです。

目的意識がない人が大学に行っても空っぽな4年間になって意味がないし、大学が就職予備校化してるのも否めません。

自分の地元の同級生は、家庭を持っていたり、仕事してちゃんと稼いでいたり、各々幸せな暮らしをしてます。
幸せの形とか、夢の実現の形は人それぞれです。

だから、その過程の中で大学があるならいくべきだけど、そうでないなら考え直してみてもいいんじゃないかなって思います。

ーすごく共感するよ。誰もが大学へ行くべきってわけではないし、選択肢の一つでしかないもんね!

ーインタビューご協力、ありがとうございました!

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