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『超現代語古事記』

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自分用に古事記をまとめてます。
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2020年7月の記事一覧

今度こそ!誕生、天照大御神

イザナキの禊命からがら黄泉の国を脱出した伊邪那岐神(イザナキノカミ)は、

「あんなヤバイとこやと思わんかった。絶対、俺の体も穢れ(けがれ)たわ。身を清めなあかん。禊(みそぎ)しよ。」

そう思い立って筑紫国(つくしのくに)の日向(ひむか)の大河が海へそそぐ河口にお出ましになり、禊祓い(みそぎばらい)をなさいました。筑紫国の日向は宮崎県の日向(ひゅうが)ではないかといわれています。

伊邪那岐神は

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誕生、天照大御神

誕生、天照大御神

イザナキ、逃げる黄泉の国(よみのくに)にて、嫁(イザナミノカミ)から絶賛逃亡中の旦那(イザナキノカミ)でございます。

イザナミ「私に恥をかかせやがって!お前ら!追え!」

と伊邪那美神が仰せになって追わせた手下は、予母都志許売(よもつしこめ)という黄泉の国の恐ろしい女の鬼です。

伊邪那岐神は必死に逃げます。逃げながら黒御縵(くろみかずら)という黒い蔓(つる)の髪飾りをほどき、背後に投げつけまし

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そうだ、黄泉の国へ行こう

そうだ、黄泉の国へ行こう

「なんで、、なんでだよ、、まだ国作りの途中じゃんかよ、、なんでなんだよ、、なんで、俺を置いて、一人で逝っちまうんだよ、、イザナミーーーーーーー!!!!」

最愛の妻を失った伊邪那岐神(イザナキノカミ)は、亡き伊邪那美神(イザナミノカミ)の枕元で、また足元で腹ばいになって、泣いておいでになりました。その流した涙からも神様が立ち現れました。

伊邪那岐神は出雲国(いずものくに)と伯伎国(ははきのくに)

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国生み、そして神生みへ

国生み、そして神生みへ

国生みおしどり夫婦の伊邪那岐神(イザナキノカミ)と伊邪那美神(イザナミノカミ)の交わりにより、国生みがはじまりました。

一番初めにお生みになった子は、淡道之穂之狭別島(あわじのほのさわけのしま)今の淡路島です。

最初が淡路島って意外ですよね。初めて読んだとき「いや、ウソつけ!」とツッコみました。しかしよく考えたら母がたの実家が淡路島で、よく「日本発祥」とか「国生み」とか「イザナキ・イザナミ」と

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まぐわいの儀式

まぐわいの儀式

夫婦となり、国をお生みになることを決められた伊邪那岐神(イザナキノカミ)と伊邪那美神(イザナミノカミ)は、ある儀式をしてから、美斗能麻具波比(みとのまぐわい=「みと」は寝所「まぐわい」は夫婦の交わり)をあそばされることにされました。

建てたばかりの天之御柱(あめのみはしら)を、めいめい右と左から巡り合い、出会ったところで声を掛け合い、それから寝所に入ることにしたのです。

この柱をまわる儀式は、

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告白はストレートな方がいい!?

ある日のことです。

別天つ神(ことあまつかみ)と神世七代(かみよのななよ)の会議が行われ、リーダーの天之御中主神(アメノミナカノヌシノカミ)が伊邪那岐神(イザナキノカミ)と伊邪那美神(イザナミノカミ)に命じられます。

「地上見てみ?まだ水に浮かぶ脂みたいで、海月(くらげ)が漂っているみたいになってるから、地上を固めて、整えてきて。」

伊邪那岐と伊邪那美が「それどうやってやんの???」という顔

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神々の誕生

神々の誕生

はじめに現れた神そのときは未だ何ひとつ分かれていなくて、空も海も大地も全てが混じり合っている世界が無限に広がっていたようです。

やがて天と地が分かれたとき、天のとてもとても高いところ、高天原(たかまのはら)と呼ばれる天上界に、神々が現れはじめます。

最初に現れた神様は、天之御中主神(アメノミナカノヌシノカミ)です。天の神様の中央にいるリーダーです。Perfumeでいうと『あーちゃん』です。不動

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『古事記』はじめます。

『古事記』はじめます。

はじめに『古事記』が出来上がったのは八世紀の初め頃、七一二年のことで、現存する日本最古の書物といわれており、「ふることぶみ」と呼ばれることもあります。

上・中・下の三巻から成っていまして、上巻は『天地開闢(かいびゃく)』から『天孫降臨』前後の神様たちの物語、中巻は初代神武天皇から第十五代応神天皇までの出来事、下巻は第十六代仁徳天皇から第三十三代推古天皇までの出来事が収められています。

上巻の序

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