自己受容のコツ
『嫌われる勇気』を理解するシリーズです。
今回は、自己受容についてです。
これを読めば、自己受容のコツがわかるので、あなたの人生が変わるキッカケになるはずです!
結論を言ってしまう前に、まずは「自己受容とは何か」について説明したいと思います。
まずはちょっとだけ復習
しっかり理解したい方はコチラからお読みになってください!
本では、「自己受容」と「自己肯定」との違いについて指摘されています。この2つの違いのしっかり理解しておくことが大事なのですが、理解するにあたって前回の記事でもあげた下の図が役に立ちます。
この図は、学歴、年収、顔、性格、コミュニケーション能力などといったその人の性質(x軸)と、その人の価値(y軸)は別次元である、つまり関係性を持たないことを表しています。
つまり、「ブサイクだから価値が低い」とか、「コミュ力がないから価値が低い」というのは幻想だということです。このように考えてしまう人は、自分が挑戦したくないから、その言い訳として「顔」や「コミュ力」を持ち出しています。これを「劣等コンプレックス」と言います。
自己肯定
話を戻しまして、「自己肯定」とは何かと言うと、x軸とy軸に関係があるという価値観を持ったまま、「俺はイケメンだ」とか「俺は陽キャだ」などと自らを洗脳させて自分の価値を保とうとすることです。これは自分に嘘をつく生き方であるため、アドラーは否定しています。また、学歴などの変えられない過去に劣等感を感じている人は、この価値観を持っていると一生自分の価値を認められません。そういった点でも、「自己肯定」は救いようのない心理状態だと言えます。
自己受容
一方で、「自己受容」とは性質と価値が関係ないことを理解し、自分の特徴や性質を正しく見た上で、自分には価値があると認めることです。「確かに俺はコミュ力が低い。でも俺には価値がある。」という感じです。顔や性格などの性質とは反対に、価値はいま、この瞬間に高めることができます。なぜなら、価値は「主観的な解釈」だからです。
「コミュ力を上げたい」と思うのは悪い事か
ここで一つ疑問が生まれます。「性質と価値が関係ないんだったら、コミュ力を上げるために努力したり、学力を高めようと努力することは悪い事なのか。」と。
これに関しては、全く悪い事ではありません。アドラーは「もっとコミュ力を上げたい」「もっと頭が良くなりたい」と思うこと自体は「優越性の追求」という普遍的な欲求として認めています。しかし、ここで忘れてはいけないのが、あなたがコミュ強だろうがコミュ障だろうが、頭が良かろうが悪かろうが、あなたの価値は十分にあって、すでに世界に貢献しているということです。
自己受容のコツは「世界を正しく見ること」
「主観に逃げるなんて現実逃避だ!!!」という反論があるかもしれません。確かに「主観的な解釈」という表現は現実逃避しているという誤解を生みやすいと思います。
しかし、僕が思うに「自己受容」とはむしろ現実と向き合うことです。なぜなら、事実、どんな人も必ず何らかの形で世界に貢献しているからです。それなのに、われわれは幻想やバイアスによって「自分には価値がないんじゃないか」と思ってしまいます。むしろこっちが現実逃避です。
つまり、自己受容とは「思い込む」ことではなく、「世界を正しく見る」ことです。世界を正しく見ることができれば、自然と自己受容は生まれます。
自己受容は楽じゃない
自己受容できれば幸せになれるのに、なぜ多くの人は「自分には価値がない」と思ってしまうのか。それは、自己受容しない方が楽だからだと考えます。
人間は得られる喜びよりも失う苦痛の方が大きく感じる性質があります。これを「損失回避性」と言います。「自分には価値がない」と思っていれば、自分の価値をこれ以上失うことはないので、傷つくことはありません。よって、「無価値の自分」を自ら選んでいるのです。
「自分には価値がある」と思うことは自分の価値を失う危険を伴います。特に自己価値というものは非常に脆いので、失う危険は高いです。だから自己受容は楽ではないんです。
要するに、傷つく覚悟ができていない人は、いつまでたっても幸せになれないということです。アドラーが「幸せになる勇気を持て」というのはこういうことです。
まとめ
今回の要点をまとめると、
・「自己受容」とは、自分の特徴や性質を正しく見た上で、自分には価値があると認めること
・「自己受容」のコツは世界を正しく見ること
・そして「幸せになる勇気」を持つこと
となります。
次回は、対人関係のゴールである「共同体感覚」まで説明できたらと思います。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
皆さんの幸せを願っています。
では(o'∀'o)ノ))マタネ-
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