アドラーから学ぶ「生きづらさ」のなくし方
200万部の大ベストセラー『嫌われる勇気』。
現代社会に生きづらさを感じている多くの方が、これを読まれたことでしょう。
しかし、この本によって200万人の人生が変わったかと聞かれたら、たぶんNoです。
というのも、アドラー心理学は理解するのが大変難しいからです。
それに、『嫌われる勇気』では、青年と哲人との対話で説明されていますが、それぞれの章の繋がりがイマイチ掴みにくいんです。
そういう訳で、僕も高1のときに初めて読んだときは人生を変えられなかったのですが、最近改めて読み返してアドラー心理学が理解できたら、少しばかり生きづらさがなくなりました。
ですので、今回はアドラー心理学を繋がりを持って理解することで、あなたが「生きづらさ」を解消する手助けになればと思います。
全ての悩みは「自分の価値に対する悩み」
まず、アドラーは「すべての悩みは対人関係にある」(p.70)と断言しています。では対人関係の悩みとは具体的にどういった悩みなのかというと、「自分の価値に対する悩み」です。
男としての価値、女としての価値、社会人としての価値、友人としての価値、人間としての価値。私たちは、そういった価値をいつも気にしています。
これらが自分にはないんじゃないか、あるいは他人より劣っているんじゃないかという悩みです。
あなたも、今持っている悩みを、これ以上できないまで因数分解してみてください。ほとんどここに行き着くのではないでしょうか?
なぜ対人関係に悩むのか
みんな自分の価値に関して悩むのに、なぜそれが全て対人関係に行き着くのか。その理由は2つあります。
①自分の価値を他者と比べて測ろうとするから
②他者に自分の価値を認められようとするから
です。それぞれ解説していきます。
自分の価値を他者と比べて測ろうとするから
多くの人は、自分の価値を知るために、他者と比べて相対的に自分を見ようとします。
例えば、フォロワー数、陽キャか陰キャか、学歴、年収、恋人の有無などです。これらの要素が「他人より上か下か」または「自分はどのくらいの位置にいるか」で自分の価値を測ります。
「フォロワーが多いからアイツは価値が高い。」「陰キャだから俺は価値が低い。」という具合です。
この考え方が「生きづらさ」の原因のひとつです。
なぜなら、他者と比較して自分の価値を測ると、人生が「他者との競争」(p.91)になってしまうからです。
人生が他者との競争になると、他者が「敵」に見えてしまいます。普段、表面上は仲良くしている友達も、自分の価値を下げる「天敵」になりかねないのです。
そんな世界で、平穏に暮らせる訳がありません。
他者に自分の価値を認められようとするから
人間は、本能的に承認欲求を持っています。
はるか昔、人間は食料を得るために、村の仲間と協力してマンモスなどを狩らなければなりませんでした。
もし村の仲間に嫌われれば、村から追い出されます。それは「死」を意味しました。
つまり、承認欲求は人間が生き延びるために必要な欲求だったのです。
ところが、今となっては承認欲求は生きづらさの要因でしかありません。アドラーは、承認欲求を明確に否定しています。
なぜなら、常に誰かの目を意識していないといけないからです。
例えば、道にゴミが落ちていたとします。承認欲求にまみれた人は、周りに誰もいなければ拾わなず、人がいれば拾います。ただ「ゴミを拾う」という行為さえも、自分で決める権限がありません。こういう生き方は不自由じゃないでしょうか?
また、承認欲求のために生きている人は、ゴミを拾ったのに誰も気づいてくれないと「なんで誰も気づかないんだ!私はこんなに良い事をしているのに!!」と不満になります。
「他人が自分の優しさに気づいてくれるかどうか」は、自分にはコントロールできません。コントロールできないことに感情を振り回される人生は、生きづらくないでしょうか?
「生きづらさ」をなくす方法
まとめると、『嫌われる勇気』から読み取れる「生きづらさ」の原因は2つありました。
①他者と比べて自分の価値を測ること
②他者に認められようとすること
この2つの原因をなくす方法を、アドラーは以下のように言っています
1⃣他者とではなく、理想の自分と比較する
2️⃣承認欲求を捨てる
この2つができれば、生きづらさをなくすことができます。
とはいっても、これがそう簡単にできるものではないから、今までこんなに苦しんできた訳です。
そもそも、承認欲求は本能なのに、そう簡単になくすことができるのか?!と思ってしまいます。
実際、私たちは食欲や睡眠欲をなくすことができないように、承認欲求も完全になくすことはできないかもしれません。
でも、欲求を減らしたり、上手くコントロールする方法ならあります。
承認欲求を減らすためには「自己受容」がポイントになります。
ということで、以降の記事で「自己受容」について解説していきたいと思います。
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お願い
アドラー心理学は理解するのがとても難しい哲学なので、『嫌われる勇気』では哲人と青年との対話形式で語られています。それを私は一方向的に説明しているので、理解しがたい点は多くあると思います。ですので、皆さんには一緒に本を読んで頂きながら、僕と一緒に謎を解いていって欲しいと思います。その上で、わからない点や意見があればコメントやTwitterのDMに送って頂けると幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
では(o'∀'o)ノ))マタネ-
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