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インタビュアー蒲田健の収録後記

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収録後に感じたこと考えたことを語ります!
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2017年6月の記事一覧

蒲田健の収録後記:町田康さん

物語の柱は、バーベキューと、犬と、そしてホサナ。

町田康さんの最新刊「ホサナ」

パンクロッカーとしての禁を破りバーベキューにチャレンジし、

縁あって飼い始めた犬に触発を受け、

そして人類の普遍的なテーマである「ホサナ」

(“救いたまえ”という意のヘブライ語)に突き動かされて書かれた、

700ページ近くの大作。

文体、話の展開含め、ぶっ飛んだ町田ワールド全開である。

意味に拘泥して立

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蒲田健の収録後記:中森明夫さん

「好き」になってもらう仕事 それがアイドル

中森明夫さんの最新刊「アイドルになりたい!」

タイトル通りアイドルになりたい人に向けた極めて実践的な指南書。

パティシエになるためのガイドブックは存在する。

サッカー選手になるための教科書は山ほどある。

しかし、少女が憧れる職業の上位にランクインされる常連でありながら、

アイドルになるための本は今までなかった。

ならば作ってしまおう。

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蒲田健の収録後記:本川達雄さん

どの動物もそれぞれ すごい

本川達夫さんの最新刊「ウニはすごい バッタもすごい」

動物生理学のエキスパートが、自身の研究対象としていた動物を様々な

角度から解説する。内容はとても学術的、専門的である。

ときくと非常にとっつきにくい印象を持たれるかもしれない。

さにあらず。

ヒトデなぜ星形なのか、ナマコはある意味天国で暮らしているような

ものであるがそれはどういう意味か、人間は大きなく

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蒲田健の収録後記:ハービー・山口さん

「人間には人格が備わっているように、写真にも人格や品があります。」

ハービー山口さんの最新刊

「良い写真とは?-撮る人が心に刻む108のことば」

心に刻まれる写真を撮るハービーさん。そのことばもまた心に刻まれる。

無駄のない最短距離を走ってきたわけではない。色んな紆余曲折を経てきて、

しかし真に打ち込める写真というものに出会い、

それを愚直に続け積み上げてきた。

「自分の作品の数はホ

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蒲田健の収録後記:宮沢章夫さん

サブカルとサブカルチャーは似て非なるもの。

宮沢章夫さんの最新刊「NHKニッポン戦後サブカルチャー史 深堀進化論」

宮沢さんの説によればサブカルチャーの起源は1956年、

と明確に規定される。

エルビスプレスリー、ビートニク、太陽族が世に出た年。

そして忘れてはならないのが宮沢章夫生誕の年でもあるということ。

えっ、そこも重要なファクターなの?というツッコミが入るが、

半ば強引に極個

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