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私はなぜスペイン語を学んだのか?

 私はこれまで、外国語の学習には力を入れてきた人間だと思う。大学時代は国際系の学部で学び、1年間の交換留学も経験した。メインで学んでいたのは英語なのだが、スペイン語の学習にも取り組んできた。そして、両言語共に決して高いレベルではないものの、話すことはできるようになった。

 現在のスペイン語のレベルとしては、何とか自分の専攻分野なら大学の授業にもついて行けるレベルだろうか。しかし、学生同士のディスカッションが豊富な授業であれば、なかなか厳しいかもしれない。そんなレベルである。

 私がスペイン語を学習し始めたのは大学入学後であり、それまでは触れたことが無かった。偶然第二外国語として選択したという縁であった。しかし学習を進めるうちに、スペイン語をある程度のレベルで習得したいと思うようになった。そして、留学先にはスペインを選択した。

 留学までの期間、そして留学中は、英語に加えてスペイン語も勉強しなければならず、自分を追い込むことは明らかであった。しかし、私は英語とスペイン語を同時に追求しようと考えた。その根底にあったのは、自身の価値を高めたいという想いだった。

 私は非常に負けず嫌いな性格なのだと思う。それは幼少期から競争の激しいサッカーの世界に身を置いていた影響かもしれない。とにかく他人よりも優れた、かつ多くの武器を持っていたかった。そのためには、英語だけでは足りないと感じていた。

 国際系の大学というのは、帰国子女や海外にルーツを持つ学生、インターナショナルな教育を受けてきた学生など、英語の面でだけ言うとバケモノ揃いである。そんな環境で、サッカーしかしてこなかった自分になど戦える武器はなかった。そこで、周囲にはない武器を獲得するために、英語とスペイン語という2つの言語を追い求めることを決めた。特にスペイン語を選んだ理由は、世界の様々な国で使われていることに魅力を感じた程度である。

 そして、それなりの努力を積み重ね、英語とスペイン語の能力は向上したと思う。それによって自身の価値は高められたのだろうか?

 答えは正直わからない。確かに、英語とスペイン語を話せると言うと驚かれる。また、それなりの努力を積み重ねられることの証明にもなった。しかし、外国語がそれなりにできること自体はあまり大きな価値提供には繋がらないのだ。そのことは、社会人として働いてみて強く感じている。しかし、英語とスペイン語ができることは、自身のアイデンティティとなっている。将来海外に出るならば、アドバンテージにもなるだろう。今後の人生で、獲得した武器は存分に活用したいものだ。

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