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文系も数学から目を背けてはいけないんじゃないか

 最近、高校数学をしっかり学んでおけば良かったと強く思う。理由は、今後のキャリアで必要だと感じるからだ。高校、大学共に文系の私は、将来数学なんて使わないだろうと考えていた。実際、大学では国際関係の学部で学んでいたのだが、一部の経済学の分野を除いて数式に触れる機会などほとんどなかった。

 しかし、就職を機に風向きが変わった。厳密には就職活動をしている頃からなのだが、私はデータ・マーケディングの世界に興味を持ち始めた。そして、デジタルマーケティング職で内定を得て、就職することができたのだが、データを扱うスキルには数学が必要であった。

 今後のキャリアを考えると、データサイエンスティスト的な能力を発展させたい。そんな私にとって、最初の関門は統計学である。データサイエンティストとは、統計学の知識をベースに、コンピュータを活用して価値を生み出す人間のことだと解釈しているのだが、その基礎には統計学が存在している。そして、統計学は数学をベースにした学問である。

 私は現在、統計学の基礎を理解しようと勉強している。しかし、それ以前の問題としての数学への理解不足がある。例えば、Σ(シグマ)という記号の意味や、積分の計算方法も、統計学を学習し始めたころには理解していなかった。他にも、確率の求め方など、統計学は高校で学ぶ数学の知識をたくさん必要とする。

 文系に数学が必要ないとはよく言ったものだが、それは苦手なことから目を背けたかった高校生への甘言だった。文系にも数学は必要になることは多々あり、数学を活用することで武器は広がる。これは高校生の自分に伝えたいメッセージである。文系と理系で分けられる日本の教育システム上、数理分野の科目が苦手だから文系を選択する人間は多い。しかし、難度に大きな差はあれど、文系でも数学的な能力の開発から目を背けてはいけないのだと、この年になって強く感じている。

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