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完全不登校から学校復帰の記録①不登校になった原因~サイコロの目、出揃う~

小学3年生の間、完全不登校だった息子。4年生になって、本人の心のエネルギー回復とそれに応じた様々な働きかけによって、ゴールデンウィーク前後から学校に復帰しました。母子登校を経て、夏休みに入る2週間前には学校内で一人で過ごせるように。夏休み真っ只中の今、昨年のぶんを取り戻すように、毎日友達と元気いっぱいに遊んでいます。

…とまあこうして書いてみるとなんだかとっても簡単な感じなんですが…

この道のりは、私と息子本人、そして家族にとって物凄く苦しみに満ちた日々でした。『3億円あげるからタイムマシンでこのときに戻れ』って言われても、絶対絶対絶対戻りたくないです(この妙なたとえについては、あまり深く考えないでくださいね~)。

不登校の原因や理由というのは、子ども一人一人全く異なるものだと思います。『学校が自分に必要だと思えない。合わないから行かない』と自ら決断する子もいれば、『行きたいとは思ってる。だけどどうしても体が動かない…』と自分ではどうにもならないから、そうせざるを得ないという子もいる。本人の資質、家庭の環境、学校の体制などなど…本当に様々な要因で起こり得ることです。

息子の不登校原因は、ひとことでまとめると『これ以上頑張れなくなった』という感じでしょうか。

何かの本で、『不登校の原因は多くの場合ひとつということはなく、様々な条件が存在して、あるときサイコロの目のようにそれらの条件がすべて出揃ってしまった場合に起こるように思う』という記述を見て、なるほどな~と思いました(その本が何だったのか自分でも思い出したいので、今度また蔵書を熟読したいと思います)。

息子にとってのサイコロの目(不登校になる一因)。本人から聞いたものと私が思い返して心当たるものを羅列してみたら、主に六項目になりました(まさにサイコロ)。

全く個人的なことばかりですが、【子どもの頑張りが効かなくなる確率が上がる一例】として、不登校だけでなく子育て等に悩む方の参考になれば幸いです。すべて事実ではありますが、多少のフェイクを挟んで表現してあります。

①前年度の担任

勉強でつまづいたときに、馬鹿にするように笑った。周りにいたクラスメイトにも笑われた。それにより『勉強ができない=馬鹿にされて笑われる』とインプットされてしまい、ずっと緊張しながら授業を受けて『失敗しないように』と頑張っていた。

②所属スポーツクラブのコーチ

所謂【昭和型】指導。厳しく大声を張り上げて技術を上げようとするコーチ。いつからか怯えが強まり、そのコーチの姿を見るだけで固い表情をするように。

③近所の年上児童からの嫌がらせ

登校中毎朝会う児童がいて、追いかけ回されるなど嫌なことをされていた。直接何かしてくるのではなく、子分のような存在を使って小さな子たちをからかったりするようなタイプ。

④姉の卒業

4つ上の姉の存在は息子にとって頼もしかったのだと思う。上記③のようなこともあったので、姉と一緒に登校するという日課が無くなったことは、結構心細かったはず(本人の自覚はなさそうだけど)。

⑤母の態度

不登校の“ふ”の字も無い頃から、私の方がメンタルバランスを崩していた。無自覚なまま数年間なんとか頑張ってきたが、きっと家庭内でも漏れ出していたのだと思う。私はきっと知らず知らずに息子を追い詰めていた…

⑥新型コロナ流行による長期休校

①~⑤がありながらも何とかやってきた息子の心、長期休校のうちに頑張りの糸がプッツリと切れた。休校中のある日(2020年5月の頭くらいかな)、『俺、不登校になる』とポツリ。


と、この1~6の目が並んで、不登校の日々が始まったのでした。

②(所属スポーツクラブのコーチ)は、息子から相談を受けて私なりに対処はしていました(息子の気持ちを聞いたり、付き添ったり、指導について言及したり)。でも、①(2年生のときの担任)と③(年上児童からの嫌がらせ)については何も聞かされておらず、ずっと一人で頑張っていたみたいです。そして、思い返すと『そういえば…』と、妙に学校に対して緊張感を抱いているような息子の態度がいくつかありました。でも、気づいてあげられなかった。そのときに私が心の余裕をもって察してあげられていたら。家庭でなんでも相談できるように、私が心と態度を優しく開いていられたら。もっと早く、心理治療を始めていたら…。いちばん辛く、今でも後悔してしまうのは、この⑤(母の態度)です。


次回以降、息子の回復までの道のりを綴っていきたいと思います(本人の許可を得ての掲載です)。


↓不登校親の会やってます 
(8月はお休み)

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