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産業保健看護職向けの開業のススメ~参考となるHPとか~

この記事の狙い

すべての労働者に産業保健を

国際労働機関ILOは「すべての労働者に産業保健を提供すること」を目指しており,1985年に採択された第161号条約「職業衛生機関条約」では, 加盟国に職 業衛生機関を発展させることを求めている[1].1995 年には,世界保健機構WHOが「Health for all in the 21st century」を目指し,労働者の安全と健康を守るための戦略を掲げた[2].欧州各国では,これらを達成するために,くまなく産業保健サービスを提供するための対策を行っている. 一方,我が国において中小企業は,中小企業基本法 (1999年改正)で, 製造業その他の業種は資本金3億円以下かつ従業員数300人未満などの定義がなされており,独立した中小企業の多様で活力ある成長発展を目標に掲げている. 我が国の全労働者数5800万人余りのうち,約86%以上が労働者数300人未満の事業所 で,60%以上の労働者が50人未満の小規模事業場で働いており[3],大多数の労働者が働く中小企業の安全衛生を活性化していくことは大きな課題である.しかしながら, 労働者数規模が小さくなるにつれて,スケールデメリットが生じ,投資上の制約や設備の不備などの経済的な面や人的資源の面が充分でなく,安全 衛生管理体制の不備,安全衛生活動の不備などの問題が生じていると指摘されている。

茅嶋康太郎. 中小企業における産業保健の現状と労働衛生サービス提供のあり方. Journal of UOEH. 2013;35(Special_Issue):53-58.

端的に言えば、日本では、中小零細企業には産業保健が十分に届いていないのが現状です。「すべての労働者に産業保健を提供すること」を達成するためには、産業医の力だけでは不可能なことは自明です。そのためには、看護職や、心理職、技術職などの力も必要です。その中でも、特に強力なポテンシャルを持っているのが看護職だと思っています。その理由としては、特に以下の3点です。
・人数が非常に多いため全国レベルで対応できる*
・医師に比べてコストが安いため中小零細企業も利用しやすい
・労働者にとって医師よりも身近な存在になりやすい

*人数規模が看護師170万人(潜在看護師70万人)、保健師5万人

中小零細企業こそ独立開業でしょ!

大企業に勤めていては、中小零細企業に産業保健を提供することはできません。独立開業してこそ、中小零細企業を担当できます。産業医は独立したところで、しょせんは産業医選任義務のある50人以上の従業員規模の企業しかやらないでしょう。一方で、産業保健看護職は機動力があります。全国レベルで、50人未満の企業でもカバーすることができます。
 中小零細企業への産業保健サービスの提供においては、産業保健総合支援センターや、健康保険組合、労働衛生機関、中央労働災害防止協会といったリソースも重要ですが、個人的に期待したいのは、産業保健看護職であり、特に独立開業系なんですよね。

産業保健開業の情報は少ないらしい

聞くところによると、産業保健領域の開業保健師についての情報はまだまだ世の中に潤沢には出回っていないようです。もちろん、調べればかなり情報はあるのでしょうが、アクセシビリティがまだちょっとだけ悪いのかもしれません。だったら、いっそのことnoteにまとめちゃえ、ということで、この記事をつくるに至ったわけです。

独立するキャリアの選択肢を持っておこう

産業保健職のキャリアは、ざっと言えば以下の3つに大別されます。
①企業に勤める
②独立する
③別の機関・組織で働く(大学、労働衛生機関など)

産業医で言えば「②独立する」の選択肢を持っている方は非常に多い印象です。一方で、産業保健看護職は「②独立する」の選択肢を想定している方は非常に少ない印象です。それが一概に良くないと言うつもりはないのですが、可能性の一つとして持っておいて欲しいとも思うわけです。まだ数も増えてきてはいませんが、もっと増えてきて、もっと稼ぐ人が出てくれば、それに憧れて追従する人も増えるのではないかと期待しているんですよね。

人生100年時代ですからね、60歳、65歳以降も働けるように早めに準備しておくとよいのではないかと思います(少なくとも、その選択肢を持っておくことは良いことなのではないかなと)。

気概や準備を持っておこう!

独立してやっていくためのスキルセットは、大企業のいち産業保健看護職とは大きく異なります。だからこそ、企業に勤めているときにも、独立していくためのこころの準備とスキルの準備を持っておくとよいと思うのです。

地方こそ開業という選択肢は「あり寄りのあり」では

「地方の産業保健の特徴と傾向」という記事でも書いた通り、地方は、ポストが少なく、出世・昇進の芽がないことが多いです。そして、中小零細企業が多めです。だからこそ、産業保健看護職は、独立の選択肢を持っておくとよいと思うのです。地方には医師が足りていないですしね、地方の産業保健こそ看護職に担っていただきたいのです(切なる願い)。

自分のやりたい産業保健をやろう

企業では、やりたいことがなかなかできず歯がゆい思いをしたことがある方も多いのではないでしょうか。独立すればすべて自分のやりたいことができるというわけではないでしょうが、自由度は高まるでしょう。やりたいことは断ることもできますしね。自分の産業保健のビジョンを掲げて、それを実践し、社会に貢献してみませんか?(現実はそんなキラキラした話ばかりではないのでしょうが・・・)

参考となる情報

以下、独立開業するために参考となる情報をぺたぺた貼っていきます。
COIはありません。また、掲載されて困るという方がいればご連絡くださいませ。

こんにちは、開業保健師です!

日本の元気を創生する ‐開業保健師の目指していること‐

Zoom Up!開業保健師

note

日本開業保健師協会 起業なんでも相談

開業保健師のホームページ

TTP(てっていてきにパクろう)で、皆さんも自分のやりたい産業保健のホームページを作ってみてもいいかもしれません。ホームページなんてgoogleサイトで無料で作れちゃいますしね。10個ほど見つけてみました。

その他

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002g2a8-att/2r9852000002g2kz.pdf


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