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季節を味わう

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日本の自然や言葉の美しさについて、みのおエフエムの番組内で語ったことのまとめ。 主に、暦、季語、季節の花、季節の色について。
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2023年8月の記事一覧

初秋の食材の俳句(季節を味わう#0021)

初秋の食材の俳句(季節を味わう#0021)

「季節を味わう」では、第5水曜日にその季節の食材を詠んだ俳句をご紹介します。あくまでも素人の好みで選んでおります。

【西瓜】夏の果て西瓜大きく切られけり   鈴木真砂女

西瓜が初秋の季語だとはびっくりしました。なんでも昔、西瓜は秋に流通していたのだそうです。一方で「西瓜割り」は夏の季語です。俳句の世界は奥深いなと思わせられました。
さて、夏の終わりごろに食べる西瓜。残暑厳しいとはいえ、少しは秋

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8月の花の俳句(季節を味わう#0020)

8月の花の俳句(季節を味わう#0020)

「季節を味わう」では、毎月第4水曜日にその月の花を詠んだ俳句をご紹介します。あくまでも素人の好みで選んでおります。

【朝顔】朝顔のみな空色に日向灘        川崎展宏

 8月といえば夏休み。私が通っていた中学校では夏休みに朝顔の水やり当番がありました。中学校と当時の我が家は川を挟んでおり、中学校に通うには一度山を下り、もう一度山を登る必要がありました。山といっても大して高度はありませんが、

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日本の色 8月(季節を味わう#0019)

日本の色 8月(季節を味わう#0019)

「季節を味わう」では、毎月第3水曜日に季節を象徴する日本の色をピックアップ。
8月にもたくさんの色があります。その中から私の好みで選びました。

【向日葵色】

夏の花といえば「ヒマワリ」とおっしゃる方も多いと思います。
向日葵色は名の通り、ヒマワリの花のようなあざやかな黄色です。
19世紀後半に登場した化学染料により、あざやかな発色が可能になったためにできた色で、まだ新しい色です。
ファッション

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秋の季語「佞武多(ねぶた)」(季節を味わう#0018)

秋の季語「佞武多(ねぶた)」(季節を味わう#0018)

世界で一番短い詩、俳句。
「季節を味わう」では、毎月第2水曜日に季語を一つピックアップ。
その季語が使われている俳句も紹介します。あくまでも私の好みで。

【佞武多】

8月(秋)の季語です。
青森県の代表的な七夕行事。青森市では8月2日〜7日、弘前市では8月1日〜7日、五所川原市では8月4日から8日に行われます。
青森市のねぶたは歌舞伎人形灯籠で、「ラッセーラ」の掛け声も勇ましく跳人が飛び跳ねま

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2023年8月の暦・行事(季節を味わう#00017)

2023年8月の暦・行事(季節を味わう#00017)

「季節を味わう」では、毎月第1水曜日にその月の暦や主な行事をまとめます。(全てを網羅するものではありません)

2023年 8月(葉月)

2日(水) 青森ねぶた祭(7日まで)

 青森県各地で開催されるねぶた祭り。
 七夕に行っていた悪霊祓いの灯籠流しと、秋の収穫を控えて夏の農作業の邪魔をする眠気を祓う「眠り流し」が合体して生まれたそうです。
 青森県内20ヶ所以上で開催されますが、私は今年初め

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