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【日本初インパクトIPO】すべては地域のため、社会のために。おおさか社会課題解決ファンド投資先・笑美面の挑戦とこれから

2023年10月26日。おおさか社会課題解決ファンドの投資先である株式会社笑美面が東京グロース市場にIPOを果たしました。
笑美面は、「高齢者が笑顔で居る未来を堅守する」をビジョンに掲げ、介護家族にとっ て「ホーム介護の利用が『ポジティブかつ当たり前』になっている状態」をつくり出すことで、「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」の実現を目指すインパクトスタートアップ企業です。
今回は、日本初のインパクトIPOを果たした笑美面・榎並社長とおおさか社会課題解決ファンドで連携協定を結ぶ大阪信用金庫・大阪府・FVCにて対談インタビューを行い、ソーシャルベンチャーのIPOまでの道のりや、裏側、ファンドとの向き合い方など伺いました。


IPOへの道のりについて

―投資を受けたきっかけ

FVC:投資を受けたきっかけを教えてください。

榎並社長:
2018年に出資をしていただいたのですが、2018年当時は関西のVC業界はまだまだ活発ではなかった。昨今10億円調達のニュースなどよく聞くが、未上場マーケットがあまり安定していなかったため、関西では先輩経営者から教えてもらうことが多かったです。当時はまだまだインパクトファンドのようなテーマ性のファンドは少なく、おおさか社会課題解決ファンドからは、当社の事業のコンセプトがファンド趣旨と合致しており、社会課題を解決するという我々の事業そのものに賛同いただき、熱意をもって参画していただけました。

ーインパクトファンドからの出資について

FVC:実際に投資を受けていかがでしたか?

榎並社長:
おおさか社会課題解決ファンドは、独自に社会をどれだけ変えたかというKPI指標を提示することも必要であったため、我々は「社会課題スマイル数」で測っていました。
当社は成約数=スマイル数と呼んでいて、その成約数は、困っている方や困窮している人の助けになった数としてKPI指標として伝えていました。
このようなインパクト投資を趣旨とするファンドから、KPI指標を示すよう言われていたことについては、元々そういった事業をしていることもあり、その指標にこたえていくことは苦にはならなかった。困難としてはとらえてなかったです。
むしろこうやって社会的な価値をどうやって示すかというのを手取り足取り教えてもらえる場所があったことはよかったと思っています。もしそれがなかったら、社会的インパクトをどう可視化するか、公表するであったり、経営の意思決定であったり、マネジメントで使うことはなかなか難しい。
ソーシャル事業をビジネス指標として公表するというのは、今までにない、慣れない手法でもあります。

ソーシャルベンチャーには、「可視化」「測る」「公表する」のやり方を身に着けてほしい

榎並社長:
社会的な事業、社会的なインパクトを追求する事業で投資家のお金を活用するベンチャーに対して伝えたいこと、またそれを支援する投資家の人たちにお願いしたいことは、まず「やり方を’教わる’。」であり、支援者はその「やり方を’教える’。」
これが私たちが伝えたいことであり、投資を通じて勉強させてもらったことです。我々がやってきたことは変わっていないし、仕事の業務としてやっていることは変わっていません。
ただしそれを可視化するであったり、経営のマネジメントで使うというのは、やり方を教わらないと、進化できなかった。
なので、可視化やマネジメント・意思決定に使うやり方を支援する側としては教えていくことはすごく有意義なことだと思います。

一方で、ベンチャー企業側も、そういうソーシャル事業を「測る」ことであったり、経営の指標で使うことは重要で、またそれを可視化し、公表していくことで事業がブレなくなる。会社が掲げるビジョンに対して、そうはいっても利益先行になってしまいがちになったり、メンバーが目の前の膨大な業務に埋もれてしまって、本来のビジョンを見失ってしまいそうになることもあると思います。
その際に、この「測る」、「公表する」そして最後はマネジメントに使う。「測る」、「公表する」を習慣づけると、何のために・誰のためにやっているかというのを忘れなくなる。実際に自身で体験してみて、その効果も含めて、こういったソーシャルインパクトを掲げるファンド等の投資家からの資金を入れることも、会社の成長のための一つの案としておすすめしたいと思います。

FVC:一番苦しい時期はいつでしたか?

榎並社長:
おおさか社会課題解決ファンドから出資いただいた時期、2018年の調達の頃です。
決してきれいにいってるわけではありませんでした。最近ではシリーズA,B、プレシリーズ等よく言いますが、そんな計画通りスムーズにいくはずがない。もちろん経験豊富なプロ経営者がやっているようなユニコーンのレベルになると経営のレベルが違いますが、巷にあるベンチャー企業はシリーズ毎に、計画通りにきれいになんて、なかなかいかないです。どこも多かれ少なかれ同じ境遇を味わっていると思います。
当時も計画通りいかないから資金調達しなければいけなくなった状況で、もちろん絶対にやれるという自信はありましたが、やっぱりストレスはかかる。そういうベンチャー企業はほとんどだと思います。起業家ってイベントではバチっと決めてピッチして、もしかしたらかっこよく見えているかもしれませんが、水面下では全員もがいています。

ーIPOを果たしてからの反響

FVC:今回社会課題解決型のベンチャーによる、まさにインパクトIPOということが実現されたわけだが、上場をうけて変わった点等ありますか?

榎並社長:
我々はインパクトIPOと評されることが多いですが、インパクトIPOとしての文脈で言うと、まだまだそんなに実感としてはないです。
現在このインパクト投資については、インパクトスタートアップの団体であったり、政府や関係者含めて協議されている段階だと思います。こちらにはまだ届いてはいませんが、業界の中では、(インパクト投資について)今議論されている中で、当社がそのインパクト投資における最初じゃないかと協議されているというのは聞いています。

もう一点、インパクトIPOという観点ではないですが、この業界、同業界としては初のIPOになります。その周辺産業、介護関連事業であったり、金融機関のヘルスケアファンドであったり、こういったところの引き合いが増えており、そういった点では大変実感しているところはあります。

インパクトIPOに対する考え方や評価基準が変わってきている

まだ、欧米に比べればこういった議論が少ないとは思いますし、事例自体もまだまだ少ない。欧米ではインパクトIPOと呼ばれる案件が何十件も出ていると聞いています。まだ議論段階なので、どう評価していいかわからないというのが証券会社の(上場準備の)プロセスの段階では言われていました。
評価に値する、価値があることはわかっているが、それをどういう基準でどう評価するか、例えばバリエーションに反映するのか、銘柄群として扱うのか、そこのあたりは協議中で、日本の証券業界・金融業界で確立されているものがないので、議論中だというのは聞いていました。そういう点で、我々の事例が参考にはなると思っています。

FVC:IPOへの過程で、ソーシャル事業という中での苦労もあったのではないかと思いますが、我々含めいろんな支援者がいる中で、今までこういう支援はよかった、逆にこういう支援があったらよかったと思う部分は?

榎並社長:
末永く見てもらえた部分は良かったと思っています。とはいえ我々は元々のスケジュールをストレートにいったわけではないので、コロナ禍も経て、IPOのスケジュール変更もありました。そういったところも理解をしてもらえた。そのあたりを長期で見てもらえたというのはありがたかったです。そこで業績のプレッシャーだったり、期間延長に対するプレッシャーを各投資家から言われると、自分としてはブレない自信があったが、もしあそこで意思を曲げていたら、こんなにきれいにはいかなかったと思います。
市況としては決して良くはなかったけれども、当時無理やり進めていたら、会社としても、インパクト銘柄としても、きれいな状態では出られなかった。
無理に上場準備を進めると、上場してもそのあと不祥事など問題が起きてしまったりします。そういったことにもなりかねないので、当社がしっかりとした体制に整うまで見てもらったのはありがたかったです。
あとは冒頭伝えた指標・KPIとして公表できている部分があったということ。そのインパクトであったり、ソーシャルベンチャーというもののあり方とか、測り方の手法・公表の手法があったので、そういう指標をもつことが他のベンチャーも必要なんじゃないかと思います。公表の場をもったというのが一番いいかもしれません。こうやって取材だったり発表する場をもっとこの5年間で持っていれば、環境も変わったかもしれないと思いますね。

FVC:ぜひ参考にしたいのですが、どういう形で公表の場があればいいと思いますか?

榎並社長:
やはり最初としては、ベンチャーが見る場がいいと思います。ベンチャー企業の経営者、起業家が見る場で、「インパクト投資とは」「ソーシャルベンチャーとは」などの定義をしていくこと、そしてそういう場で資金が集まっているという結果を見せていくことです。ビジコンはもちろんたくさんありますが、ソーシャルベンチャーに特化したようなビジコンはまだまだ少ない。実利があるところから盛り上げていくというのがいいかもしれないです。
実利というのは、資金が集まりやすいということだけでなく、顧客の共感を得やすいということもそうです。周りの行政や金融機関、提携先や取引先などの周りの理解や協力も得やすいという意味の実利がある、ということを知ってもらえたらいいと思います。

公表する場、発表する場に出ていき、世の中に必要なサービスであるという「共感」を得ること

実際証券会社の審査でも感じましたが、やはり我々が、率直に言うと世の中に絶対に必要なサービスだということを理解いただいたので乗り越えられた部分があり、担当者がしっかり理解を示し気持ちを持って動いてくれたという部分は大きかったと思います。
そして一番重要なのは働いてくれているメンバーの存在です。これまで会社を支えてくれているメンバーも、サービスに対する共感があり入社してくれ、高い志の中で成長を続けてくれています。メンバーの共感が社会に反映されて、またさらに周りの人からの共感を得られることにつながっていきます。

ー協力機関である大阪府の存在

FVC:公表の場という点で言えば、私たちおおさか社会課題解決ファンドは大阪府・大阪信用金庫・FVCの三者間で連携協定を交わしています。大阪府からのPRは大きいと思いますが、いかがですか?

榎並社長:
その点は確実に影響は大きいと思います。やはりこのおおさか社会課題解決ファンドから出資いただくことで大阪府からの支援も得られるということは非常に大きい。社員やメンバーのモチベーションにもなるし、信用にもつながります。社会課題解決事業は行政との関わりが非常に重要にもなってくるので、大変良かったと思っています。

大阪府担当者 原田氏:
我々の考え方としても、大阪信用金庫、FVCと連携協定を結ばせていただいたというのはまさにそういうところで、社会課題を民間の力を使って解決していくところが、結果として大阪の成長としてつながっていくというところを目的としてやっていっています。今回の笑美面さんのように、成功されている事例を広くPRしていくことによって次々とインパクトビジネス、ソーシャルビジネスへの参入や、新たなビジネスが生まれていくということ、そのような好循環をつくっていきたいと思っています。
その中で、大阪府としてはPRというところでご協力するのが一番効果としては高いと考えているところでもあります。
現在は、我々が運営しているHPにYoutube動画を掲載させていただいたりという取組もしているが、今回の話を伺い、後進のベンチャー企業やスタートアップ企業にもっとこういう事例をPRできる場を設定して行けたらと思いました。
我々としても今後もおおさか社会課題解決ファンドの投資先を支援していけたらと思います。

ー起業家としてのメッセージ

FVC:2018年の秋に初めてお会いして、事業というか社長の魅力にまず取りつかれて絶対投資すると決めました。その当時から思っていたが本当に支援者が多い印象です。そういった支援をたくさん受けられる秘訣は?

榎並社長:
ミッション・ビジョンに尽きると思います。そこを本気で言っているかどうか。ミッション・ビジョンは絶対自分がやるんだと信じています。絶対にブレない自信がある。
次に自己肯定感の高さだと思います。「できる」と信じている。そういったところが熱量として周りに伝わっているのかもしれないですね。ただ、これは自分のキャラクターや性格の部分もあるので、口に出さずともふつふつと心で感じている経営者だっていると思います。そういった部分は投資家には見抜いていただきたいと思います。
ミッション・ビジョンについては、一起業家として、考えて考えて考え抜いた結果なので、ビジョンのことは毎日考えてきた自負はあるし、できるかできないかも死ぬほど考えた自負がある。その結果が、ある種自信になっているので、とにかくビジョンと自分のポテンシャルを信じる。偉そうに言うつもりはないですが、それに尽きると思います。
そうはいっても目の前の事象にとらわれてしまうことが多いのも重々分かってはいますが(笑)
起業家はとにかくビジョンを掲げて自分のポテンシャルを信じることだと思います。

ただ一方で、組織の話をしたらこれは別の話です。私個人としてはブレないが、組織としてブレていたら全く意味がない。組織としてブラさないように仲間の力を借りてやっていくというのが非常に重要。私が一人で思っていても、社会に与える影響は会社の社員みんなが作ってくれているので、ついてきてもらって本当にありがたいと思っています。

ーファンド出資者である大阪信用金庫の存在

FVC:大阪信用金庫(以下:だいしん)さんともいろんな連携をしてきたと思うのですが、だいしんさんに対して何かありますか?

榎並社長:
だいしんさんは、おもしろいし優しい(笑)。相談したら何かアクションを起こしてくれます。無碍にされるイメージは全くなく、本当にだいしんさんは、どの人と話してもみなさんが懐深い。今回IPOという一つの区切りを迎えましたが、今後もまだまだやれることはたくさんあると思っています。
今後も引き続きよろしくお願いします。

大阪信用金庫担当者 嶋氏:
我々は職員向けの介護というところでご協力いただいて、職員のお母さんであったりお姉さんであったり、親族のことでお世話していただき、新しい施設への入居をお手伝いしていただいた。ほんとにその人その人に合った形で最適な場所をご提案いただいて、今も安心して生活できているということも聞いており、職員向けにもそうだがこれを機会にどんどんこの良さを広げていただけたらと思う。逆にそういったお手伝いもしていきたいと思うので、今後とも連携していければと思います。よろしくお願いします。

今後の関わり方について

ーおおさか社会課題解決ファンドとして連携

FVC:今回IPOということで節目にはなるが、これからさらにまたアクセルを踏んでやっていくことになると思います。今後のファンドとしての関係性や各連携機関(だいしん・大阪府・FVC)との関係性は少し変わってくるとは思いますが、どのような形で連携していけそうでしょうか?

榎並社長:
ここからが逆に本番でもあるので、今後ともご支援いただけたら嬉しいとは思っています。IPOによって、「信用」という意味でのクレジットは得られたと思っていますが、現場としてやることは変わっていませんし、上場企業だからといって、それだけで解決できるような問題ばかりではありません。
社会的な意義のあるソーシャルベンチャーならではのところかもしれませんが、困難事例もたくさんあります。
そういう点で言えば、この領域の仕事は、行政の仕事と民間の仕事の垣根がない、本当の意味でのソーシャルな仕事。実際に制度からこぼれるような方々の支援もしています。自分たちが直接介入できない場合でも、何とかお願いをして対応を考えたり、ある種家族でも立ち入れないようなディープな部分に直面する場合もある。行政でも民間でもなかなか対応困難な事象がある家庭もあります。それでも誰かがやらなければならない。そういった困難事例が思っている以上にあるのも事実です。
こういった点はソーシャル事業ならではのところだと思っており、行政と今後も連携していけたらと思いますね。

もちろん線引きは難しいと思いますし、区分けできるようなものでもなく、逆に区分けする必要もないと思っているので、一緒に解決していけたらと思っています。
行政では相談窓口も分かれていると思うので、高齢者の住まいに関わる窓口に相談したけれど、実際はお金の問題や土地の問題も絡んできたりする。
そういったところを含めてワンストップで相談できる枠組みみたいなものができたらなと思っています。これは当社のためとか自分たちのサービスのためではなく、社会のため、地域のためだと思っている。
本当に様々な課題がいっぱいある中で、今それを支えているのが、当社のような存在であったり、地域のケアマネージャー、役所のケースワーカー、また民間のソーシャルワーカーだったりします。こういった人たちが支えている現状の中で、複雑になっているところを整理する仕組みを考えるだけでも、効率があがっていく。
1つ1つ違う0の状態で、ソリューションのわからないケースから色々な情報を集めて、ケースバイケースで当社は対応しているので、社内にはナレッジがたくさんあります。そしてこういったケースは今までも繰り返し問題として存在するということを認識頂いて、官民で協力しあい、一緒に取り組める体制をつくっていけるといいと思っているので、今後も連携しながらやっていきたいと思っています。これが本質的かつ、ソーシャルベンチャーです。

社会課題としてとらえている中でも、本来はあってはならないこと、できたら解消したいことなど、フェーズ感があり、この「あってはならないこと」を解決したり、解消できるサービスをつくっていきたい。

もちろん困難事例だけではなく、家族がいて、介護施設を探されている場合にも、リハビリが強い施設、食事の満足度の高い施設など、そういった基準で選んでもらう体制もしっかりある。こっちは正に民間のサービスとして我々にお任せいただければと思います。

「我々は全員なんとかするというモットーでやっています。どうなったかわからないということは許さない。相談を頂いたからにはしっかりと、とことん最後まで寄り添います。」

FVC:今回の件で行政との連携をより強いものにしていってほしい。行政ともしうまく連携できれば、それをモデルケースとし、他のエリアにも展開できそうですね。

榎並社長:
これも出資を受けて、会社が成長できたからこそ、見えた課題であり、またこのおおさか社会課題解決ファンドから投資をうけたことによって、こうやって大阪府の方々とお話ができる、そしてまた課題に向かってお互いで協力し合って社会課題に取り組むことができるので、こうやって循環していくと思っています。

FVC:この度は本当におめでとうございます。お時間いただきありがとうございました。

FVC投資担当者コメント

代表の榎並社長は、出会いからこれまでの間、全く信念が変わらずただひたすら前を向き、着実に事業を拡大されてきました。
外出の自粛等により営業効率を高める事が難しかったコロナ禍においても、決して後ろ向きになることはありませんでした。
今回のインタビューを通して、改めてその信念の強さを実感しましたし、またおおさか社会課題解決ファンドとして、今後も大阪府・大阪信用金庫と共に、投資先への支援として、このファンドだから提供できること、社会課題の解決に向け取り組めることを今後しっかり行っていきたいと思います。
今後も変わらない信念で、一人でも多くの高齢者の課題解決を行われることを期待し、ますますの事業の発展を楽しみにしております!
この度は本当におめでとうございます。おおさか社会課題解決ファンド一同、今後とも引き続き応援させていただきます!

おおさか社会課題解決ファンドとは

大阪地域で社会課題の解決に取り組む企業の資本と経営の強化を支援することを目的として、大阪信用金庫とFVCが出資し設立したファンドです。日本政策金融公庫をはじめとする連携支援機関と協力し、ソーシャルインパクトの創出を支援します。当ファンドは、大阪府とファンドの活用促進に関する協定も締結しています。

https://www.fvc.co.jp/service/social_fund.html