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付き合えたから幸せ、というわけでもなかったな

暑すぎる。なんで急にこんな夏なの?と地球へ問いたいが、そんな想いはこの星に届かないだろう。

しかし、暑いという外的要因を言い訳に冷房の効いた部屋で無下に過ごすのも勿体ないという気持ちもあり、なんとなく一駅離れた本屋へと出かけることにした。

BRUTUSの今月号が「ことば、の答え。」というテーマだったので、最近こうやって文章を吐き出してる身としては気になって買おうと思っていた(買ったけどまだ読んではいない)

言葉の表現力も上げたいな、という気持ちから最果タヒさんの「愛の縫い目はここ」も買った。これは読み終わったら感想を述べたい。

ダラダラと綴ってしまったが、本題は「シガレット&チェリー」という漫画の最新刊についてである。概要は雑に説明させていただくと、大学デビューを果たそうとする童貞の主人公が、喫煙所で出会ったクールビューティな先輩に恋をする話だ。現時点で5巻まで出ているのだが、前巻の4巻が個人的にあまり好きではなく、最新巻を買うのを躊躇していた。

というのも、3巻でかなり良い感じな展開になったのに4巻で「えー主人公がんばってるのに…」と過去の自分に重ねて凹んでしまったからだ。

ただ、やはり続きは気になるものでマンガコーナーをフラフラと歩いていたら目に入ってしまい購入した。

結果的に「まだ読み続けたい」という気持ちになった。なんだか上から目線で申し訳ないのだが、思えば自分も初めて彼女ができた時は上手くいかなかったことを思い出した(マンガはまだ付き合ってないのか??みたいな微妙な関係でヤキモキさせつつ、そんなところも見どころだったりする)

好きになって、互いの距離を深めていき、告白してOKをもらい交際がスタートしてウキウキな気分だった十数年前。だが、付き合ったあとどうすれば良いのかわからなかった当時の僕はなんだか無駄にカッコつけて、そして空回りをして、付き合う前より関係は悪化。結果、3ヶ月くらいで振られた記憶がある。

「シガレット&チェリー」はそういうストーリーでもないのだが、何故だか「初めての交際」を思い出させた。今思えば、すべては自分が悪かったとわかるのだが、当時はひどく凹んだものだ。だからこそ、主人公には幸せになって欲しい気持ちもあり、応援せずにはいられない。

そもそも、「タバコ」「黒髪ロング」「年上」という要素が失われた童貞力を高める気がする。そんな女性に憧れていたわ、高校生くらいのとき。その上、メガネも似合うし、酒も強く、性格も良いというパーフェクトウーマンがこの作品のヒロインである。元カレがバンドマンっていうところもなんか逆に良い(?)

最新刊では主人公とヒロインが働く喫茶店に新しいアルバイトが入り、そこで働くもう1人の女の子にも恋の予感!という展開になる。サブキャラにも焦点が当てられるのは個人的には好きである。

どちらかと言えば男性向けの作品かもしれないが、「言葉にしないと伝わらない」という分かっていてもなかなか実行し切れない部分が描かれているのも好きなところかもしれない。

自分も主人公と同じ大学生の時に読んでいたら、また違った感想になったかもしれないが、進んでいるようで進まない恋模様が羨ましくもあり楽しくもある。主人公の未来に幸あることを祈りつつ、続刊を心待ちにしています。

それでは最後にこの曲を。青春っぽいメロディーという理由で選びました。ラッキーオールドサンで「ミッドナイト・バス」


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