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友達のお気に入りから未知の邦楽グループ(𝗟𝗔𝗨𝗦𝗕𝗨𝗕)を見つけた話

ぼくはSNSの、単に「DAUを上げるため」に「取り敢えず導入した」からユーザは黙って・甘んじてその機能を使いなさい、と言わんばかりのマイナーチェンジや機能追加に辟易する─────辟易と言ってしまうとお客様根性丸出し過ぎるかも知れないという懸念があるため、言い方を変えるのであれば「居場所を奪われてしまったような気分になってしまう」─────タイプの者なのですが、いざこうして明文化してしまうとメーカー側というか運営社からは「場所を提供してやっている、無料でサービスを貸してやっているだけなのにユーザ如きからそのような謂れを受ける筋合いなど無いし、今後も自由きままに思いついた様々なサービスを実装する」と言われてもおかしくない気がしてきました。

とても長い前書きでした。

今回は自由にnoteを書きたくなってしまったため、あまりに自由になりすぎている。

導入

ともあれ、今日はその機能「他者のお気に入りリストを無理やり表示する」から、耳障りのいい日本の歌のグループを見つけたので書き残しておこうと思ったのでした。

少し調べると、今日付で色々なニュースサイトでも取り上げられていたようです。

𝗟𝗔𝗨𝗦𝗕𝗨𝗕

グループ名は𝗟𝗔𝗨𝗦𝗕𝗨𝗕。ろーすばぶではなくてラスバブと読むみたいです。

多分、このグループを知った人がまず驚くのはグループの構成者が高校生だけである点だと思います。例にもれず(どんな例があるのか存じ上げませんが)ぼくも驚きました。

早速、SoundCloudという音源サンプル配布サイトに本人たちの手によってアップロードされているという歌群を聴かせていただきましたが、ぼくが経験してきた、「とにかく楽器をフルゲインで鳴らせば良い」という簡単な(しかし、それはそれで楽しくはあります)タイプのそれではなく、おそらく綿密にシンセサイザとかコンピュータで計算されて造られた音色を基調とした打ち込み音源でさらに驚きました。

ぼくは海外だとGorillazを異様に好き(blurはよく知りません)だったりしますが、日本で言えば電気グルーヴやYMO……とかは「(自分にとっての)一般常識を担保するために」、「聴かなくもない」というレベルのリスナーである自分からしたら、こういったジャンルは物心ついて直ぐにその楽曲の構成をひらめいたり思いついたりできるタイプの歌群なんだろうかとしか思えず、カルチャー・ショックといいますかカルチャー・ギャップのようなものを抱かずにはいられなかった。

それにしても今回彼女たちを知ったきっかけとなった歌であるTelefonひとつとってもイントロから変拍子を思わせるような変則ドラムやJPOPやJPNRの文法ではあまり耳にしたことがないコーラスのメロディといい、一朝一夕で造られた感じではない様子であるためこうメディアでも取り上げられたのだと思います。

無理やりなにかっぽく例えるなら(新しい波をなにかの形に当てはめようとする行為はひどくナンセンスであると思いますが)渋谷系に近いフレーズが見え隠れするでしょうか。

何に似てようともどうでもいいと思えるほど、リスナーはこの水流のようなTelefonの中に身を委ねたくなって来ると思います。

テクノの魅力とは

テクノの魅力とはキラーフレーズとそれを載せたコード進行がひとつのループとなって割と信じられない回数繰り返されがちなところにあると思います。

DJイベントやそういった場所で演奏(オケが流される)される楽曲にまつわるもので「フロアを揺らす」というような表現がありますが、人は同じメロディの繰り返しに安らぎを見出し、自然と上半身や腰を揺らして応えるようになるのだと思います。そういった環境が再現されがちなクラブといった場所にぼくは足を運んだことはありませんがr……ここまで書いて思いましたがいわゆるZEPP系列でドラム・ベース・ギターロック系以外の音源が鳴らされる場所というものはクラブイベントに該当するのでしょうか。仲間内で少しいただけなようなものだったため、フロアの空気に身を委ねる行為を楽しむというところまで至らなかった記憶があると言いますかその記憶自体あまりこじ開けないほうがいいような気がしてきました。

しかしながら、好んでそういった場所に足を運ぶ層であれば恐らく同じメロディの繰り返し、かつそのフレーズを好きになれたのであれば自分の体内に響き渡るほどのベース音、その他音飾の轟音が銃弾のように自分の体を次々に突き刺していく感覚というものはギターロック系のそれとは違い、刹那を楽しむというよりは延々と続くループを楽しめるという意味でまた違った嵌り方があるのかも知れません。ぼくにはギターロックのフロアもかなり苦手な範疇でしたので、クラブサウンドに身を委ねて見たかった。あまり軽い感情で思うべきではなさそうですが……

単に轟音による音源のループ環境の中に身を置くことが身体的に気持ちがいい、とするならばギターロックの演奏する側となってしまえばそこそこ簡単に達成できるような気はします。

演奏する側でなければならないため、手を動かして次の進行を忘れないように弾かなければなりませんが……

敢えてLAUSBUBと同じジャパニーズロック、しかもテクノに通じるようなそこまで音速でビートが刻まれない種類でかつ日本の歌のファンにとって少しでも最大公約数たりえる歌を例えに使わせていただくのであれば、前期GRAPEVINEの歌の中でも相当なキラーチューンであるといえるReverbの後奏ではそれまでの間奏Em G F# F E(実際は半音下げチューニング)と異なるBメロC G C Gが奏でられます。

しかしながら、歌のカタルシスを楽しんだリスナーであればコーラス部分と同じコード進行を演奏してもらいたい、イントロと同じでいてもらいたいと思うかも知れません。でもC G C Gの間にベースから奏でられるドドミミファファソファミ ソソシシドドレドシのループはそれまでReverbを受け止めた人間たちを何か解放して改めて包み込むような作用があります。何か救われたような感じになる。人もいる。かもしれません。独自研究です。

つまり自分でこの部分を演奏しているとかなりの多幸感に包まれるということなのですが、かなり話が長くなってしまったのでその部分はまた改めて……

The Catcher in the Die

𝗟𝗔𝗨𝗦𝗕𝗨𝗕の歌の話に戻りまして、2ndシングルThe Catcher in the Dieのシャウト掛け合いの後追い部分は少し笑い出すのを我慢している声のようにも聴こえますが、こちらもそう聴かせようと狙っているのか(そして何回もリピートさせようと仕向けているのか)、別にそうでもないのか難しい。

若いのにとんでもない才能ですね、というようなことは恐らく言われ飽きているであろう立場に違いないと感じ、軽率なことを書いても何のためにもならんだろうとしか思えなかったのですが、こうして……書かずにはいられませんでした。

Other

また𝗟𝗔𝗨𝗦𝗕𝗨𝗕構成者のおひとりは別のアカウントで採用に至らなかったラフ・スケッチのようなものを配布されているようでしたが、こちらもボーカルレスながら「どこらへんが不採用なのか……」と思わされる内容でした。

ピアノの和音なんかが良くそのタイミングで挟もうと思ったなぁと思わされる丁寧な書かれ方をしているように素人目には思えました。和音を弾けて、その歌の適すると思える部分に挿入できるということは楽器が普通に上手いということです。とぼくは思います。

lawi0cir

どこどこのこういう人達がこういうことをしている、ということでニュースに取り上げられているようですが、コンポーザ然としたことを訊くインタビューのようなものはまだあまり世に出ていない様子。

Natalieあたりではこういったインディーズグループに予めインタビューしていたりしないのでしょうか。

我ながら……気色悪いとは思うのですが、公開されているグループ構成員の方であり、少なからずぼくが拝聴した歌群におけるメインコンポーザでもいらっしゃるようであるlawi0cirさんのSNSアカウントを拝見することで、擬似的にインタビュー紙を読んでいる気になろうと思い至りました。

中学生でレコード盤に手を出しておられる様子。ぼくはせいぜい……後期学生期に身近なかたがお部屋の整理で出土したとおっしゃられたTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTの海外発売レコード盤を無料で譲っていただいた経験がある程度。

友達に積極的にレコード盤を集めたり、もちろんそれだけでなく再生機まできちんとしたものを揃えて挑む(?)者もいましたが、ぼくの中ではコレクターズ・アイテムとして認識してしまっていた。

勿論、そんなLPを取り扱う程度で驚かされるだけになどとどまらず、CAN、上記aztec camera、そしてダライ・ラマ。

ダライ・ラマの説話に乗せてリフレインが奏でられるという音源らしいのですが、これによりラマ自身がミュージシャンとしてデビューすることになったという話をlawi0cirさんから初めて得ることとなりました。

サンプルを聴かせて頂きましたが、上記で述べたようにそのループを心地よく思えるのであれば、部屋の真ん中に倒れてヘッドホンから延々と流すというような向き合い方でかなり自分の中へと浸透させられるようなトラックであるように感じました。

既に恐ろしく長くなってしまったため、一旦このへんで失礼いたします。お読みくださりありがとうございました。

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