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北乃利人
2019年1月9日 07:42
一人の女性の再生の物語です。ごくごく短い小説です。多くを望んではいない。欲張っても失望するの落ちだ。幼い頃、多くを望み自由に振舞うことは、悲しみを引寄せるように感じていた。それでも求めてしまう自分が、子供心に悲しくもあった。もの心がついた頃には、父親はお酒に溺れていた。普段は気の小さい優しい人だったが、お酒が入ると人が変わった。家では暴れ、外では借金をつくった。母はそんな父に代わ
2019年1月10日 11:09
一人の女性の再生の物語です。ごくごく短い小説です。 その時の私は、全てに怒っていた。誰一人、私のことを理解しようとする人は居なかったから。私の心は悲鳴をあげているのに。考えまいと思えば思うほど、わが子も含めた周りへの憎しみにも似た怒りと、捨て去ることの出来ない狂おしいほどの子供への想い。その両方に、引き裂かれそうだった。私は私でいたいだけなのに。分かって分かって分かって。って。