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理想のデザイン環境を探し求めていたら、ヘルステックスタートアップに辿り着いた話

こんにちは。
UXデザイナーをやっている村越(@smurakoshi) です。2021年2月で、3年半在籍した外資系コンサルティングファームを離れ、ヘルステック系スタートアップのUbieにジョインしました。

僕自身、こういうのは初めてですがこれはいわゆる世に言う「入社エントリー」と言うやつです。
入社して、1ヶ月ほど経った中で、Ubieに入ってみてどうか、今何をやっているか、これからやっていきたいことは何か、みたいなところを書いてみたいと思います。

- 医療、など社会課題に対する興味・関心がある
- そろそろ転職しようかと思っている
- キャリアをどうしようか、考えている(デザイナーも非デザイナーも)

みたいな人に読んでもらえるといいのかな、という内容になっています。

余白を大事にして生きる(キャリアに対する考え方)

僕は、2017年から外資系コンサルティングファームのアクセンチュアに参画して、金融機関・特に保険業(生命保険・損害保険)向けのデジタルトランスフォーメーションプロジェクトの中で、UXデザインやUIデザインを軸にして企業変革を支援する役割を担っていました。

今までに経験したことのないような規模とインパクトの仕事ばかりで、それはそれで大変ではありましたが影響力も大きなものが多いので非常に充実した毎日でしたが、昨年はコロナというご時世もあり、リモートワークが常態化する中で、ついつい頑張りすぎてしまい、結果として「インプット時間が枯渇しているのに常にアウトプットし続ける状態」に陥り、体調を崩してしまいました。

体調を万全に整えたいという思いもあったので、思い切って長い休みを取ることにして、その中で、

- 自分自身は、個性も含めてどういう人間なのか
- 自分が心が動かされるものはどういうものなのか
- 自分を活かして働くとはどういうことなのか

ということについて、深く考えてみることにしました。
考えるにあたっては、コーチングなども利用しながら自分自身の壁打ち相手に第三者になってもらって、思考を深めていくことにしました。

その中で見えてきたのは、

- 変化適応力が高いが、環境に過敏で適応しすぎる
- 衝突が多い状況よりも、寛容でお互いをよく知る状況で能力を発揮する
- 家族との時間も多くとりながら、仕事と生活のバランスを適切にとりたい

みたいな、「素の自分」の部分です。

そこで初めて、「生活に余白を持ちながら働く」、とか「大きく環境を変えてもいいかもな」と思い始め、家族の後押しもあり次のキャリアを考えてみることにしました。

キャリアを考える軸については、見えてきた自分の姿と合わせて、

経験(自分の能力で、何ができるか)
自分のコアスキル(ビジネス・デザイン・テクノロジーに広く経験がある)を生かせる

産業(社会のどの課題に取り組むか)
産業として、デジタル化が進んでいないか、デジタル化することで大きく変化する可能性がある

製品(何を生み出すか)
自社でプロダクトを持っている

と言う三つを設定しました。
いくつか企業からお話を伺う中で、元の同僚が何人か働いていて、プロダクトが掲げるビジョンへの共感、メンバーの熱量が最も高いと感じられた+上記で設定した軸を最もバランスよく満たす環境であろうと判断し、Ubieにジョインすることにしました。

圧倒的な透明性、圧倒的な心理的安全性(Ubieの組織運営)

Ubieの組織運営については、何度か記事でも目にしていたので、ホラクラシーを導入していることや、役職なし・評価なしと言う制度設計にしていることはなんとなく知っていました。


これらが、今のところ組織としてかなり上手くワークしていると思える点にまず驚きました。

完全自律自走型
各人のパフォーマンスが最大化できる役割(ホラクラシー上のRole)を持つことにより、自発的、自律的に事業推進できる

誰もが意思決定者、誰もが事業責任者
組織階層が完全にフラットであるため、誰もが意思決定者であり、誰もが事業責任者という意識で、コミットメントが最大化されている

ミッションドリブンな行動を促進する組織
評価が存在しないため「評価されるために働く」と言う邪なモチベーションが生まれる余地がなく、ミッションドリブンで行動することができる

今まで、色々な規模の組織でマネジメントを経験してきて、人の評価や育成、どうしたらチームをまとめ上げてモチベーション高く働けるか、と頭を悩ませてきたものですが、Ubieでは「その悩みを持つくらいなら、そもそもマネジメントが必要ないくらい優秀な人材を役割でまとめて自律的に動かした方がいいよね」と潔い割り切りをしていて、それが組織全体に浸透している点が、Ubieの組織運営の一つの特徴だと思います。

もう一つの驚きが「心理的安全性の高さ」です。
Ubieでは透明性を重視します。Slackのチャンネルは基本的にほぼ全てがオープンで、DMでのコミュニケーションは原則禁止となっています。

- どこで何が起こっているか、情報の把握がしやすい
- 困っていたら、大体誰かが見かけてリアクションしてくれる

また、議論に関してもUbieでは、基本的に建設的にプロダクトや組織のために何が良い打ち手か、と言う観点で議論ができるし、皆が議論に対してポジティブなフィードバックをしあうことで意見の出しやすさ、アクションのしやすさを加速するカルチャーがあります。

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「それ、よさそう」

GoogleからUbieにジョインしたShinが入社エントリで書いていましたが、「よさそう」ーこれはUbieの心理的安全性を象徴する一つのキーワードだと思っています。

良い道具の設計が医療をより良い方向に導く(Ubieでやりたいこと)

入社から1ヶ月ほど経ちましたが、今僕がやっているのは病院やクリニックなどの医療機関向けに提供しているAI問診ユビーというプロダクトの主に医師向けのプロダクトにデザイナーとして関わっています。

主にやっていることは、

- 医師や看護師の方へのユーザインタビュー
- インタビューやプロダクトの事業課題から、次に解決すべき施策の発見
- 施策に対するプロトタイピング

という部分をスクラムチームに入って、仮説立案と検証を行っています。

良いデザインのために、利用者の思考と行動に思いを馳せる
長いことUXデザインやソフトウェアの情報設計に関わってきて、デザインに関わっていくうえで一番大切だと思うのは、「利用者(ここでは医師や看護師などの医療従事者や患者)の思考に沿って利用できる道具、あるいは考えないで使えるくらい慣れることができる思考と行動が一体化した道具」を設計することです。

例えば、医師のための道具をデザインするというのは、単にユーザビリティやIA、インタラクションが優れていれば良いと言うわけではなく、「医師は診察中にどんな思考をしているのか、その時にどういう目線、どう言う観点でユーザインタフェース・情報に触れるのか」と言うことを解像度高く理解し、形に落とし込むことです。

医師の外来における診察時間は診療所でも10分も取れればいい方で、その中で問診内容(主訴と言われる症状や現病歴、既往歴、脈拍などの基本情報)を確認し、頭の中で診察のストーリーを組み立て、いざ患者と対面すると話を聞きながら瞬時に、疑われる疾患群を判断し、それをカルテなどに記録して検査や投薬、治療計画を立てなければなりません。
デザインに例えて言うなら、10分間のインタビューで間違いのない本質的なユーザインサイトを抽出して解決策を提示しなさい、と言われているようなものです。
時間との戦いの中で効率化できる業務は自動化し、どのようにしたら医師はより余裕を持って問診業務ができるようになるか、より患者にとって良い医療体験にできるか、と言う部分が医療関連のプロダクトのデザインを行う上での大きな問いだと感じています。

デザインの力で医療に関わる人々の体験をより良くする
医療というのはそもそも患者と医師の間の情報格差も大きく「患者は医療に関する情報がない状態で病院にかかるかどうかを判断しなくてはならない」「医師は患者に関する情報を病院にきて対面しないと判断することができない」と言う状態があり、これは大きな課題だと思っています。
どのようにしたら患者は適切な医療情報を得て、自分の症状を記録・理解しながら医療機関を選択できるか、選択した医療機関の医師にどうしたら患者の情報と症状など判断に足る情報を適切に届けて、医師の意思決定を支援できるか。
ここが、大きな壁であり、超えていきがいのあるチャレンジだと思っています。

理想は、患者は体調の不安を覚えたら自分がどういう病気を抱えていそうなのか、と言うアタリをあらかじめつけた上で適切な医療機関を選択できる。そうなれば、医療機関は患者が来院した時点でどう言う症状かがわかっている状態できるので、問診業務をより良くサポートすることができる。それによって、医療の質が上がる、そういう世界を日本だけでなく世界に届けていくことです。

「発見があともう少し早かったら、手の施しようがあったのに」
「重篤な疾患の兆候に気づけず、正しい診断を下させなかった」

こういう場面を一つでも少なくするために、デザインの力でできることは何か。これを常に考え、医療現場になくてはならないプロダクトを作ると言うのが今僕が目指していることです。

一緒に戦ってくれる仲間を求めています

誰もが健康に生きる、これを実現するために医師・看護師、患者さんの体験をどう作っていくか。また、「テクノロジーで人々を適切な医療へ案内する」と言うミッションを実現するためには、ビジネスとしても10x - 100x、それ以上のスケールを考えていく必要があります。
と言うわけで、Ubieではまだまだ一緒に戦ってくれる仲間を求めています。

ちょっとでも興味を持ってくださった方、僕に直接Twitterなどでメッセージをくれてもいいですし、以下のページを見てカジュアルに話ができると嬉しいです。

乗り越える壁は大きいですが、乗り越えた時のインパクトは計り知れないものがあると思います。

一緒に医療の現場をより良いものに変えてきましょう。Ubieでお待ちしています。


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