さようなら、ありがとう Google。 坂の上の坂は Ubieで よさそう
さようなら、ありがとう、Google 声の限り
昨年12月末まで、子どもならば小中高校を終えるほどの約12年という長い時間、Googleで働く幸運に恵まれました。退職するまでの数年間は、パートナー事業開発本部の統括部長としてGoogleと大手企業のパートナーシップ事業を推進していました。
Googleでの日々は、刺激・やりがいに満ち溢れていました。2008年10月のフランス訛り英語のビデオ面接に始まり、入社したら、溢れんばかりに毎日押し寄せる情報の洪水、海外でのオフサイトミーティング、真夜中・明け方のビデオ会議、海外の同僚とついに分かりあえた瞬間の快感、社会に役立つサービス作りに貢献している実感、大事なミーティング前の眠れない夜、契約締結時の達成感、過分な給料と福利厚生、Googlerと名乗れる喜び、家族のような温かいチーム、世界中のオフィスの同僚、パートナー企業との成功の共有、すべての出会いや出来事が、忘れられない大切な宝物です。同僚・パートナー企業の皆さんからの歓送メッセージからは、新たな一歩を踏み出す前にとても大きな勇気と自信をいただきました。
昨年12月31日、LinkedInで繋がりのある皆さんにお送りした下記のメッセージに込めた通り、国内外のお世話になった方々には感謝しきれません。
Today is my last day at Google.
Almost 12 years in Google, I have enhanced my horizons by working with you, consulting with you, struggling with you, celebrating with you, drinking with you, travelling with you, failing with you, making deals with you and learning from you. I can never thank you enough.
転職のきっかけは「義務感 > こころ踊る感」の自覚
なぜこんなことをいいながらGoogleから転職するの?
きっかけは、仕事をしている中で「義務感 > こころ踊る感」になっている自分をしばしば自覚するようになったことです。こうしなきゃいけない、こうあるべきだ、こうならなきゃいけない、と自らを駆り立て、責め立てている自分自身に。自分自身を叱咤激励することで、仕事の成果は出せていました。そんな時、ちょうどいくつかのプロジェクトが節目を迎え、コロナにより家で静かに考える時間もできたので、その気づきに向き合うことにしました。
40代後半にもなると、残り時間には限りがあり、今まで生きてきた分の長さはもう残っていない、という事実を突きつけられる機会が増えてきます。いくら類を見ない素晴らしいGoogleのような環境にいても、自分のこころが踊らない時間を過ごしている場合ではない。もっと能動的にやりたいことに時間を使わないといけない。自分の人生の舵を、改めてしっかり握って動かそう。仕事に限らず、家族との時間、余暇・趣味、全てにおいて。
そんな時、元同僚に紹介された書籍「坂の上の坂」(藤原和博著)を思い出しました。私は12年間大きな坂道Googleを登ってきましたが、次の「こころ踊る坂」は何だろうか?(たぶん、著者の藤原氏が込められた意味合いとは、ずれた使い方だと理解しています。)
Ubieとの出会い「安心につながる検索」
心の奥に引っかかっていました。4-5年前から、手遅れに近い深刻な病気宣告をされたり、急な病で亡くなる人が私の周りで次々に出てきたのです。
なぜ、手遅れになってしまうまで……と問うのはまったく酷な話です。私だって、何か体調に不安を感じたとして、すぐにお医者さんを受診する行動が取れるか自信がありません。自分の体に不安を感じた時、ネット検索はとても当たり前の手段です。しかし、検索をすればするほど、不安になり、どうしてよいか分からなくなってしまう、そんな経験はないでしょうか?
Ubieが運営する「AI受診相談ユビー」(US版もあります)を初めて触ったとき、直感しました。
これは、安心につながる検索だ。
繰り出させる問いに答えていゆくうちに、これならもう、ほうぼう検索しまわらなくてもいいかな、と、ほっとしてゆく感じ。
もしも、こんなサービスが、身内のあの人に、同級生のあの人に、あのタイミングで手近にあったならば、違った未来があったのではないか。
あぁ、いい坂を見つけたかも知れない。
Ubieを深く知るにつれて、立ち向かう大きな課題と意義、その立体的なビジネスの可能性、組織づくり・運営のあり方、評価の方針(評価をしない)、採用のやり方、にどんどん惹き込まれていきました。ずいぶん異なる環境に飛び込むことになりそうですが、12年前に日本企業からGoogleに飛び込んでみた時のような、ワクワク感も湧いてきました。
「えいっと、飛ぶなら いまかな。せっかく12年振りの転職だし、このくらい振り切ってみるのも楽しいかも」
そして、ついに黄金の手錠(意味が気になる方はこちら → Google検索結果, ヤフー検索結果) を外すことになりました。
心配いらなかった、若いスタートアップへの転職
さて、Ubieに入社し、ちょうど1ヶ月が経ちました。
入社前、気がかりがなかった訳ではありません。創業から4年弱のスタートアップ、ファウンダー2人は30歳、平均年齢33歳、前職から関わりのある社員、取引先ゼロ、医療業界経験ゼロ、組織はピラミッド型でないホラクラシー?、うーん48歳のわたしが馴染めない理由の方が多そうです。
でも、勝算がなかった訳でもありません。入社前の面接で会った現同僚たちから感じた気配は、なんともGoogle社員と雰囲気・抜群のスマートさが似ていること、似ていること。Ubieが大事にしているUbienessは、Googlinessにとても近いと感じました。人が合っていれば大丈夫でしょう!これはGoogleで得た一つの確信かもしれません。
そしていま、私はどうやら賭けには勝ったようで、自分としては、とても自然にUbieに馴染めていて、ビックリするほどです。
坂の上の坂 Ubieで よさそう
Ubieの中で働く同僚たちは、年齢や性別に関係なく、とても真摯に、高い理想に向かって全力で走っています。取り組んでいるのは、日本の大きな社会的課題であり、困難があるのは10000も承知で、でもやると決めたのだからやり切るよね、という覚悟が会社全体に感じられるのです。それでいて、ギスギスしたところが全くありません。課題はたくさん出てきますが、誰か、何かを責めているより、前を向いて進む、その雰囲気がとても心地よいです。そして、プロダクトが日々改善され、同僚のエンジニアがガシガシ作っていく手触り感は本当に素晴らしい。
Ubieを「坂の上の坂」として選んだのは、「よさそう」です。
(Ubie内のSlackでよく見かける、スタンプです。まだその言葉のニュアンスを完璧に掴めているかやや自信に欠けますが、よさそう、です)
私はここUbieで、x100のパートナーシップ事業を通じて一人でも多くの皆さんにAI受診相談ユビー(US版)を利用していただき、真の早期発見・早期治療に貢献することを目標に坂を登ろうと決めました。
あなたも一緒にいかがですか?
医療・ヘルスケアに関わる仕事は、最も大切な、深淵なる、命に向き合い、充実した人生を生きていくことにもつながると思います。
坂の手前の人も、坂を登り中の人も、坂の途中でひとやすみの人も、
坂の上の坂を目指す人も、いかがでしょう。登るに足る素晴らしい坂が、Ubieにはありますよ。
いらっしゃいませんか?Ubieに。
We’re hiring!