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日曜日に雨が降りますように②


好きになる前に分かってよかった。
もうニュース7で貴女(の天気予報)を見る事が出来なくなるという事を。
好きになる前に分かってよかった。
いつの間にか明日の天気よりも今の貴女(の天気予報)を見ていたという事を。
好きになる前に分かってよかった。
貴女(の天気予報)が私の癒しであり、一週間を生き抜くエネルギーだった事を。
好きになってから分かった。
貴女(の天気予報)のいない日々が、まるで曇りマークの続く週間天気のような灰色の日々だという事を。

國本さん、貴女(の天気予報)に会いたい。


NHKニュース7。
その気象情報を担当していた気象予報士が國本未華さんである。
詳しくは以前のnoteに書いたのだが私は國本さん(の天気予報)の事が好きだ。
「担当していた」と過去形で書いた通り、彼女はニュース7を3月で卒業した。
その時は「まあそういう季節だもんな」と割り切っていた私だが、翌週のニュース7で気象情報を見ている最中にTVの電源を消してしまった。

國本さんロスである。


新しい気象予報士の方には申し訳ないのだが。
なんてこった。私は國本さん(の天気予報)の事が好きだったのか。
失って初めて気付いた彼女(の天気予報)の大切さに、私は打ち震えた。
もう他の気象予報士さんの天気予報じゃ満足できない。
俺はただ、もう一度あの人(の天気予報)に会いたいんだ。
青空よりも、國本さんがいい。

天気なんて、狂ったままでいいんだ…!


愛にできることはまだあるかい、と意外と定評のあるいい声で歌いながら國本さんロスを埋めるべく天気の豆知識をネット検索していた私は偶然にもあるページに辿り着く。

國本さん、ブログしてるやん…

國本さんロスに打ちひしがれていた私は、震える指先でHPをタップした。

T・B・S!

國本さんはこの春からTBSのお昼の気象情報を担当していたのだ。
時間は金・土のお昼。
彼女(の天気予報)にまた会えるのか…!
喜びの余り、パシフィックオーシャンひとっ飛びできそうだった。カモンベイベーアメリカ。
土曜の昼、私はこたつでお昼を食べながらその時を待った。

國本さあああああああん!

ニュース7の青井アナのような相方はおらず、1人で気象情報を担当する彼女はニュース7の時よりも巻き気味に天気を伝えていた。きっと時間が限られているからだろう。
そう私が思った次の瞬間、彼女は驚くべき行動に出た。

えっ、消えた・・・?

まだTVの画面に映っていてもいい、というか他の気象予報士なら残っている場面で彼女は驚くべき速さで自ら画面の外に消えたのだ。丈の長いスカートなのに鋭い動きだった。國本さんなら世界を獲れるんじゃないだろうか。
淡々と画面の外から雲の動きを伝える國本さん。

見える! おかげで九州地方と雲の動きがはっきり見えるよ國本さん!

自らを犠牲にして天気図を映した彼女らしい行動に、私は心の中で拍手を送った。
まあTBSの人がそういうディレクションを出していたのかもしれないが。
それでも後3秒くらいは画面に映っていてよかっただろうに、いち早く動いて画面の外に飛び出した所が彼女らしいと思った。
他の気象予報士は大体北海道か九州にカブるのに。
気象情報の時間はわずか1分足らず。
でも私は國本さん(の天気予報)を約2週間ぶりに見る事ができて幸せだった。
今後も土曜の昼は欠かさずリアタイで視聴しようと思った。
國本さんロス、晴れて解消である。
天気なだけにね!(ドヤァ)

前に國本さんとは違う気象予報士の方のお仕事をNHKで見た事がある。
朝早くから天気図や気圧配置や色々な図面をチェック、伝えるポイントをチェック、原稿を時間内に読めるようチェックなどその前準備はものすごく入念だった。
たった1分か2分のために、世の気象予報士達はどれだけの準備をしているのだろう。
きっとVTRが切り替わるのに合わせ、画面の外に出るタイミングを練習したりしているのだろう。多分。
それを考えると頭が下がる思いだ。
それは、コピーも一緒だと思った。
1本のコピーの裏側に、何百本、何千本の試行錯誤と挑戦と失敗と下調べがある。
私も彼女のように頑張ろうと思った。

チラッとwikipediaで見たのだが、私と國本さんは同い年である。
ブログの記事は2本しか見ていないのだけれど、彼女が大学4年生から夢を叶えて気象予報士になった事も分かった。
気象予報士の合格率はたったの4%である。
私の日商簿記1級(8.8%)の半分以下の狭き門だ。
夢を叶え頑張っている彼女を見ていると・・・私は燻っている自分が情けなくなった。
でも彼女のように頑張りたい、夢を叶えたいとも思った。
私の夢は、書く事を仕事にする事である。
残念ながらご覧の通り実力も才能もないし、実績も経験も無いのでコピーライター職などに応募しても不採用続きである。公募では結果をちょいちょい残せるようになってきたのだが落選の方がずっと多い。
でもいつか・・・本当にいつになるのか分からないのだけれど。
國本さんにも読んでもらえるような、國本さんに元気を与えられるような文章を書きたいと思っている。彼女(の天気予報)に元気づけられた分まで。
まあ本当に夢みたいな話なので、一生叶わない確率の方が高いのだけどそれでもやるだけやってみようと思っている。

降水確率100%の日にだって、晴れ間が覗く事があるのだから。


書こう。書く事を仕事にするために。

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