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差別のない世界が理想なのか?

「理想的な世界」とはなんだろう、
というテーマで記事を書かせて頂きました。

あらゆる、差別、区別、分別、個人のはからいのない世界が
「理想的な世界」だと思っていました。
(今でもそう思います)

しかし、そんな感情を内部から揺さぶるような小説に
出会いました。

アーサーCクラーク著

『幼年期の終わり』

この記事は約1600字
6分程度で読めます。

仏教関係の本を読んでいると、
悟りを開くことの難しさが ひしひしと伝わってきます。

「煩悩を抱えた人が、 生きながらに悟りを開くことはない」
とさえ書いてあります。

もし仮に、 悟りを開くことができた人間がいたとしたら、
それはどんな姿で、どんな境地なんだろう・・・。

また、「受動意識仮説」と照らし合わせると、
完全に自意識を取り払ってしまったら、

人は無意識のみで動いてしまうが、
「悟り」とはそんな境地なのだろうか。

これが私の、最近の、興味であり、「問い」です。

アーサー・C・クラーク著『幼年期の終わり』

「悟りの境地とはいかなるものか」
という関心を抱いていたところに
ドンピシャな一冊に出会いました。

アーサー・C・クラーク著『幼年期の終わり』
です。

以下、ネタバレ有りです。

物語は――

地球外生命体の尽力により、
人類の力では到底なし得なかった問題を
次々と解決していきます。

――ここまでが第一段階です。

例えば、紛争、人種差別、環境問題。
労働環境も改善されます。

労働はほぼロボットがまかない、
人の週の労働時間は20時間程度
日用品は無料で手に入ります。

人々は時間をスポーツ、文化、芸術に充てるようになります。

なんと! これは、ユートピア!

悩み、苦しみ、争いのない世界に生まれてきた子どもたち

物語の第二段階では、

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