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“こうごうしい”日の出

日の出はこうごうしい。
とくに水平線から昇ってくる太陽は格別です。
そう感じる人は少なくないでしょう。

「こうごうしい」を漢字で書くと「神々しい」。
神の仕業、神の配慮。
そんな意味が込められているのかもしれません。

いま浜辺で日の出を見ている自分という存在。
あらためて自分という存在を考えたくなります。

自分という存在を辿っていくと、
自分を生んでくれた父母がいて、
父母を生んでくれた祖父母がいたから。
さらに辿っていくと、
祖父母の前の祖先がいて、
その祖先の前にも祖先がいて、
結局、人類の誕生にたどり着き、
さらにさらに辿っていくと、
生命の誕生、
地球の誕生、
宇宙の誕生へとたどり着きます。
では、その先は・・・?
わかりません・・・。

でも、
地球がもう少し太陽に近かったら、
水はあったとしても水蒸気となって、
高温のサウナ風呂状態だったかもしれません。
逆に地球がもう少し太陽から遠かったら、
水はすべて氷となって海はなかったかもしれません。
生命は海から誕生したと考えられています。

地球と太陽との微妙な距離。
そのお陰で、海があって、自分がいて、
いま水平線から昇ってくる太陽を見ることができる。

「そのお陰」と書きましたが「その」とは何を指すのでしょうか。
「地球と太陽との微妙な距離」ですね。

では「お陰」とは何でしょうか。
「地球と太陽との微妙な距離」を決めた誰かと(こじつけて)捉えると、
その「お陰」こそ「神」を指しているように思うのです。
人間のような姿形をした神ではなく、
「神」のような存在。
「不思議」と言い換えても良いかもしれません。
「不思議」は「不可思議」の略で、
「人知の及ばないこと」という意味があるそうです。

「ねぇ君、不思議だと思いませんか?」と、
いつも語りかけていた科学者がいました。
寺田寅彦(1878年 - 1935年)という物理学者です。
彼は日常のちょっとした現象や出来事に
不思議さや美しさを見いだす名人でした。

わたしも彼に倣って(彼を真似て)
日々目にする(感じる)現象や出来事に
不思議さや美しさを見つけたいと思います。

最後に、
わたしの大好きな寺田寅彦の三十一文字を載せておきます。
「好きなもの イチゴ 珈琲 花美人 懐手して宇宙見物」

それでは、来週月曜日にまたお会いしましょう。(予定)

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