告白の受け取りかた

「__さん、大好きです、!」
「私も、大好きだよ」
微笑みながらそう返す先輩。

二人は付き合っていない。
でも
先輩の言ったことは本心だった。
なぜなら、

私が女だから。

先輩の名前はりなさん(仮)。頭が良くてかわいい。部活で関わりの深い女子生徒だ。私は音楽系の部活に所属していて、分からないことがたくさんありしつこく聞いていたにも関わらず、根気よく教えてくれた優しい人だ。
「りなさん大好きです!」
そう言うのももはや日常茶飯事で毎回「私もだよ~」と優しく返してくれる。

「そういえばりなさんって、好きな人とか居るんですか?」
「うーん、居ないかな~」
分かっていた答えでありながらも少し悲しくなった。

「りなさんと同級生の男になりたい、」

当時、あまり同性愛というものを知らなかった私はわりと本気でそう思っていた。

私が男の子でりなさんの隣の席だったら?そして告白したら?
少なくとも今よりは可能性が高いだろう。

「ねーねー、___ちゃんって好きな人いるー?」
友達にわりと軽いタッチで言われた。
「居るよ」
「え!?誰だれ~?」
「りなさん」
「なんだよ~w真面目に答えて!」
あ、そうか。これ、本気じゃないって受け取られるのか。

「私、告白しても恋愛できないのか」

これは、終わることも報われることもないままの初恋だと言うことに気づいた。

「もう、どうしたらいいんだろ、」


-終わり-

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