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20回のPDCAを経て辿りついた「計算し尽くされた」リモートワーク環境整備ノウハウ

こんにちは。
リモートHQにてCSを担当している古田です。​

リモートワーク環境の構築/改善のアドバイスを行う「コンシェルジュサービス」の立ち上げと責任者を担っています。

その中で、リモートHQをご利用いただく従業員の方々と、お一人おひとり面談をしながら、職種やご自宅の状況などに応じ、その方に最適なリモートワーク環境をご提案しています。

実は、エンジニアを含む約数百名の方々とのご相談実績があるので、恐らく今日本で一番リモートワーク環境に関するケースを保有し、日々皆様の環境整備に神経を尖らせている人間なのではないかと思っています笑


また同時に、株式会社HQの「Head of Remote」として、メンバーが生産性高く、そして健康に働くことができるよう、自宅環境整備のサポートもしています。
※Head of Remoteについてご興味ある方はこちらをご覧ください

HQに参画するメンバーは「リモートHQ」を無料で利用することができます。

弊社お抱えのコンシェルジュスタッフと面談をし、一人ひとりに最適な就労環境を整備してから入社していただいています。

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セールス職の元気な女性!全体的にヘルシーな作業環境になっていますね◎
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我が社のスーパーエンジニア。左右分離キーボードがかっこいい…!
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若手の事業企画メンバー。ワイドモニターは業務に欠かせないそう。

狭い場所が好みな人、開放的な空間で働きたい人
明るい空間が良い人、ちょっと落ち着いた照度の方が快適な人
暑がりな人、寒がりな人 などなど
人によって生産性の高まる環境って異なりますよね。

Head of Remoteとして、その方の特性や価値観にできる限り寄り添い、最もパフォーマンス高く働くことのできる環境づくりができるよう、こだわりを持ってサポートをしています。

そういった意味で、これまでの一般的なオフィス環境を凌駕する、最高の就労環境を構築していきたいですね。


さて、そんな古田のリモートワーク環境をご紹介させてください。

自身が「リモートワーク環境整備のコンシェルジュ」として活動し始めてから約1年。
20回ほどの細かい調整と投資を行いながら辿りついた環境がこちら。

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備品は色々使い比べながら、実際の使用感などをお客様にお伝えできるようにしています

今回の拘りポイント

環境整備にあたって、私が意識したポイントは、こんな感じです↓

①仕事内容の特性がカバーされている
②心身ともにヘルシーになれる
③集中スイッチがある
おまけ - 配線がすっきりしている

①仕事内容の特性がカバーされている

就労環境の構築にあたり、自身の仕事内容において、何が強化されれば一番成果が高まるのかを整理すると、必要な備品やアイテムを考えやすい場合があります。

例えば、
営業やセールスなどの商談 → オンラインコミュニケーションの質(Webカメラ、マイク etc.)
コーディングや開発業務 → 業務効率、長時間作業でも疲れにくいこと(使いやすい作業画面、良質なチェア etc.)

など、仕事内容が違えば、重要視する設備も変わることになります。


私の現在の業務内容の内訳は、大体以下の通り。

・打ち合わせ:5割
・メール/Slack/Teamsでの顧客対応:2割
・思考・作業系:2割
・その他、オペレーションなど:1割

オンライン会議の比重が高いことが分かります。

また、一定コミュニケーションツールの使用やPC作業系のタスクも発生するため、その時の業務内容に合わせて適切な作業画面構成にカスタムできると良いなと考えていました。


オンラインコミュニケーションの質向上:カメラ映り・音質

リモートでの会議において、表情がいきいきと伝わっているか、声がクリアに届いているかというのは重要なポイントになります。
リアルで会わない分、視覚・聴覚での情報伝達がメインになるためです。

▼カメラ映りの工夫
解像度ももちろん大切ですが、それよりも個人的には、自分の視線の正面にカメラを配置できているかという点に気をつけています。

会議中にメインで操作する画面のちょうど真ん中あたりにくるように、カメラを設置しています。

お客様にご説明する目的で、常時HD~4Kのカメラ3台を設置しています

よく、ノートPCの内蔵カメラを使用されている方で「上からカメラ目線」になっているケースや、デスクの横の方に配置しているせいで、会議中ずっとその方の横顔しか見れないことがあります。

一度お相手の方が(悪気が無いのは承知ですが)ノートPCの内蔵カメラ使用+そのPCを横に置いていたがゆえ、表情が全く読み取れず、とても話しづらかった経験がありました。

それ以来自分は、お相手の方が気持ちよく話すことができるよう意識するようにしています。

十分な照度にも関わらず、全体的に柔らかい光が気に入っています

また、室内灯のみだとオンライン会議には少しだけ暗いため、会議用の照明も設置しています。

以前は、デスクライト+小型のリングライトを使用していたのですが、私の自宅環境だと明るすぎる…ということで全部取っ払い、現在は会議中にのみ専用の照明を使用するようにしています。

リングタイプの照明よりも、満遍なく照らしてくれる

ちなみに、こちらの照明はモニターやデスク上ではなく、顔を照らすように設置しているため、日中ずっとつけていると目が疲れます。
そのため、打ち合わせ時(特に社外のもの)のみスイッチオンにしています。

また余談ですが、肌色が明るくなり毛穴も飛ぶ分、アイブローやリップも薄くなってしまうので、普段より濃いめにメイクしています笑


▼音質の工夫
以前は何となく、ノートPCの内蔵マイクやWebカメラに付属しているマイクを使用していました。

カメラに比べると「ひどい映り方をする」といった実害が無いので、積極的に投資しようというインセンティブが少なかったのですね。

ただある日、ぼんやりYouTubeを見ていたときに、配信者さんのお声がとてもクリアなことに気づきました。
それに比べ、普段のオンライン会議の音質はなぜあんなに悪いのだろう…もっと改善できる余地があるのかもしれないと思い、マイクについて色々調べ始めました。

当時使用していたマイク。アームの取り付け位置を試行錯誤していました。

商品サイトや口コミを見て、最初はアーム付きのコンデンサーマイクを導入。

音質には満足していたのですが、オンライン会議中に画面に映り込んでしまうのと、自宅の環境的に近くにある棚と緩衝するのが気になり、置き型のコンデンサーマイクを探すことに。

そして購入したのがこちら↓

こっくりとしたクラシックなデザイン

同じブランドのYetiとも迷ったのですが、丸みのある形が可愛くてこちらに決めました。
デスクの片隅にあるだけで、ワクワクした気持ちで会議を始めることができます。

コンデンサーマイクは感度が高いため、ご自宅の生活音や雑音が気になる方は、ヘッドセットタイプの方がおすすめです。
耳を塞がない骨伝導式のものも最近は人気が高いですよね。


業務内容に合わせて柔軟に変化可能な作業画面

27インチのモニター:縦置き、31.5インチ 曲面モニター:横置きの、所謂デュアルモニターで作業をしています。

これが今の私の仕事内容にジャストフィットしており、かなり快適に仕事ができています。

以前は2画面とも横置きしていたのですが、モニターの配置を変更したおかげで業務効率が爆上がりしました。

業務効率特化なモニター配置

▼31.5インチ 曲面モニター(右手)の活用方法
メインの作業スペースとして使用しています。
ドキュメンテーション、リサーチ、資料の読み込みなどは、基本的にこちらの画面で操作しています。

画面が大きいので、複数のタブを同時に開くことができて大変便利。

また、1モニターの中で画面を2分割しても十分作業できる大きさなので、資料作成時に重宝しています。


▼27インチ モニター(左手)の活用方法
主にチャットツール(Slackなど)を表示させています。
ずっと張り付いて作業するわけではないため、自分の正面よりやや左に配置しています。

縦に長い画面だと、チャット内のスレも一気に情報表示することができ、スクロールが少なくて済むのが嬉しいです。

また、お客様とSlackやTeamsでやり取りさせていただくことも多いため、なるべくタイムリーにご対応できるよう、通知にすぐ気づけるような工夫をしています。

場合によっては、上半分Slack、下半分Teamsのような使い方も行います。
どちらか一方しか使用しない場合は、上2/3くらいの画面表示が個人的に一番使いやすいですね。

首を左右に振る必要がほぼ無い、ジャスト配置になっています

また、リモートワーク環境整備のご相談時に、Macユーザーの方から画面の分割表示が面倒くさい…というお声をいただくことがあります。

こちらは「Magnet」というアプリを使用すると簡単に操作できるようになるのでおすすめです。


②心身ともにヘルシーになれる

実は私、中高生頃から肩凝りに悩まされており、ひどい時には頭痛とめまいで起き上がれなくなってしまうことがあります。

これでは仕事にならないので、何とかインフラで解決できないか…と色々調べ、健康的に働く工夫を施しています。


電動昇降デスクでのスタンディング作業の取り入れ

「私、意識高く無いし立って作業とかできるのかな…」と半信半疑で導入したスタンディングデスク。

使ってみてびっくり。

かなり快適なので社外の方との会議以外は、ほぼ立って仕事をしています。

チームメンバーとの会議は立ちながら行うことも。心なしか会話が弾みます。

チェアに座っていると、背もたれのせいでどうしても首や肩甲骨周りを動かしづらくなってしまいますが、立つことで身体を自由にストレッチすることができます。

これが私には効果があったようで、以前に比べると肩や首の疲れが軽減しました。

デスクはFlexispotさんの140cm幅のものを使用しています。
メモリー機能が付いていて、私にとって最適な高さを記憶してくれるのが便利です。


チェアとデスクの関係性を見直す

昇降デスクに変えたことで、自身の身長や体型に合わせて、負担の少ない作業姿勢をキープできるようになったというのもポイントになります。

適切な作業姿勢とは、足が床にしっかり接地しており、且つ肘の角度が90度程度になっている状態と言われています。

出典:富士通株式会社 『3.パソコンを使う時の姿勢』

私の場合、床に足を付けると一般的なデスクは高すぎて腕・肩が上がってしまうし、逆に肘を理想的な形に曲げるとチェアの高さを上げなければならず、今度は足が床から浮いてしまう…

このあたりがカバーできていなかったからこそ、以前は肩や首に変な力が入り、負担に繋がっていたのかもしれないと思いました。

自身の身長に適したチェア・デスクの高さは、Bauhutteさんが自動計算ツールを出していらっしゃるので、こちらが簡単でおすすめです!

※細かい話になりますが、キーボードの厚みなどに応じて、上記の高さの目安から微調整を行い、昇降デスクのメモリに登録しています


グリーンを視野の片隅に

自分で作業環境をデザインするなら殺風景なデスク周りではなく、元気になれる空間が良いなと考えていました。

また、私の執務室には窓が無く、長時間仕事をしているとかなりの閉塞感を抱くようになり、気分が落ち込んでしまう時期がありました。
(当時、心の中で執務室のことを「お仕置き部屋」と呼んでいました笑)

そんな時、グリーンや自然がストレスを軽減させてくれるという記事を読み、ダメ元で私のデスク周りにも観葉植物を取り入れてみることにしたのです。
すると、作業スペースにいることへの抵抗感が一気に無くなり、気持ちが明るく前向きに。

正直気休めくらいに思っていたのですが、こんなに精神面上ポジティブな影響があるとは驚きでした。

グリーン導入前の作業環境。久しぶりに写真を見たのですが、殺風景すぎて引きました。

ただ、当初置いていた植物は日陰に強いとされている種類でしたが、私の身代わりのようにだんだん元気が無くなってきてしまい、慌ててリビングに移動させることになりました。
(現在はこまめに剪定しなければならないほどよく育っているので、やはり明るい場所でないとダメだったんですね)

窓の無い執務室にはリアルの植物は無理か…と諦めていたところに、GreenSnapさんがデスク用の観葉植物を発売されていらっしゃるではないか!ということで購入してみることに。

中が透けているので、水やりのタイミングが分かりやすいです

この観葉植物、中身が土ではなくスポンジなので、万が一倒してもデスク周りが汚れる心配が無いのが安心。

心配していた日照問題も、約半年経ちますが、問題なく(むしろすくすく)成長してくれているので大満足です。

また、視界の中のグリーンの割合が多すぎてもストレスを感じてしまうらしく、最適な緑視率は10~15%と言われています。(豊橋技術科学大学の研究結果より)

私の作業環境だと少しだけ足りていないので、今後様子を見て随時追加していきたいと思っています。


③集中スイッチがある

私自身の特性として、集中が一度途切れると再度ゾーンに入るまでやる気が出なかったりするので、気持ちを切り替える「スイッチ」をいくつか用意するようにしています。

換気して空気を入れ替える

オンライン会議中は生活音が入らないようにドアを閉めているのですが、集中しているとドアを閉めっぱなしにしていること自体をよく忘れ、会議後もそのまま作業してしまいます。

また前述したように窓が無いため空気がかなり澱んでしまい、気がつくと集中が切れていて「あれ?」と思うことが多々ありました。

もっとデジタルに「空気の質」を把握し、適切な対策ができないかなと思ってCO2測定器を導入することに。

室内の温度や湿度も分かると、より快適な作業空間をキープすることができます

事業スペースでは1,000ppm以下に抑えるべきという基準があるのですが、ドアを閉めて1時間ほど会議をすると900ppmくらいまで上がりアラートが出るので、「いけない、換気しよう」と思ってすぐにドアを開ける習慣ができました。

空気を入れ替えると一気に気分が変わりますし、ドアを開ける際に席を立つと気分転換にもなるので、集中モードに入り直す際にとても便利です。


「香り」の力を活用する

五感の中で、嗅覚は脳の感情を司るパーツと繋がっているとされています。

特に、ローズマリー・ペパーミント・レモン・ユーカリなどの香りは、集中力アップに効果があると言われており、私も「ここぞというタイミング」にはアロマオイルを嗅いで業務を開始しています。

ちなみに、私はアットアロマさんの「スタディー&ワーク」という集中力向上用のブレンドを使っています。
清涼感があってとてもお気に入りです。

ころころ香りを変えるのではなく「集中する時のアロマはこれ」と決めておくと、脳が無意識のうちに習慣づけされて良いかもしれないですね。


他にも日々様々なトライアンドエラーを繰り返しながら、作業環境をアップデートしております。

機会があれば、そちらもいつかnoteにできると良いなと思っています。


おまけ - 配線がすっきりしている

デュアルモニターやUSB接続系の備品をたくさん使用しているので、ケーブルがあちこちから出ているのですが、配線でデスク上が散らかると業務効率も低下しますし、何より気分が高まらないので、できる限り処理を行い、視界からケーブルが見えないようにしています。

特にWebカメラ3台から出ている配線に苦戦

配線処理にあたっては、一般的な結束バンドやクリップのほか、昇降デスクの上げ下げ時に電源ケーブルがものすごく気になるので、専用のカバーを使用しています。


また、配線処理を行う際にはGo Andoさんの「デスクをすっきりさせるマガジン」を大変参考にさせていただきました。ありがとうございました!

ここまで綺麗ではないものの、一定レベルの見た目には仕上げることができたのではないかと思います。

個人的には、PREDUCTSさんのバッテリー用マウントの発売と、その先にある「究極のケーブルレス」なデスク環境を楽しみにしております!


最後に

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

日々たくさんの方々のアイディアを参考にさせていただきながら、自身の作業環境もちょっとずつ改善を重ねております。

アップデートがあれば更新させていただきます。


また、リモートHQでは「コンシェルジュサービス」を通じて、生産性・健康の観点から、お一人おひとりに最適なリモートワーク環境構築のお手伝いをさせていただいております。

ご興味持っていただいた方は、ぜひ以下リンクよりお問い合わせいただければ幸いです。

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