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三線、三味線についての覚書

琉球箏曲は乃木調子

★三線の基本調子
○ 本調子
○ 二揚(にあげ) 日本三味線の二上りと同じ
○ 三下(さんさげ) 日本三味線の三下げと同じ
○ 一二揚(いちにあげ) 
○ 一揚(半音上がり)
○ 一揚(唐チンダミ) 中国三弦の基本調子と同じ
○ 一下 日本三味線の本調子

三下と一二揚の調弦の各弦間の音の高さのバランスは同じだが、本調子から調弦を変える際に三下は三の弦を一音下げるのに対して、一二揚は一と二の弦を一音づつ上げて調弦するものである

★三線の弦の種類
○ 絹(無漂白) 太め、普通細目があるが作られる量が少ないのと値段が高く切れ易いため一般的な演奏にはあまり用いられていない。
○ ナイロン、テトロン 一般的な弦である。太さに一号、1.5合 2号と奄美民謡用の奄美弦があり、奄美弦は黄色く着色されておりかつ、3の弦はテグス弦になっている。
○ ポリエステル 廉価品等に使われている弦で本格的な演奏には不向きな練習用弦である。尚、弦の太さの号数は数字が小さいほど太くなっている。企画としては二号弦より太いものに三号弦も有ったが現在生産されていない。もっとも細いものは奄美弦はである。

★棹の種類
一般論として三線にも太棹、中竿、細棹がある。
型によってその区別ができる(棹の型)

★三線の棹の型
○ 太棹 知念大工型、与那城型
○ 中棹 南風原型、真壁型、平中知念型
○ 細棹 久場の骨型、久場春殿型(棹の握りが天の方から胴の方に向かって極端に太くなっていく。見た目は大型な形であるが、一番上の握りの太さが、久場の骨型同様に極めて細いため細竿に分けられる。)

また上記の分け方の他に各型で太く作ったものや細く作ったもの等の場合は、その作りの太さによって適切な弦の選び方や、実質太棹なのか中棹なのか細棹なのかを変えた分類をする。
三線の太棹は文字通り太い弦に大きい胴を使うため、野太い音が出る傾向がある。中棹に当たるものは音色も中庸でありよく伸びて柔らかい音色がでやすい特徴がある。
細棹の物は細い弦に小さめの胴を使うため、細く澄んだ音が出やすい特徴がある。

★日本三味線
○ 本調子
○ 二上り
○ 三下がりー三線の三下と一緒
○ 一下がり
ま 三三下がり(または六下がり)ー劇場音楽等で使われる。

★浄瑠璃物

○ 義太夫 常磐津、富本、新内
○ 人形浄瑠璃 義太夫節か常磐津節、富本節、新内節
○ 地唄(京、大阪)のものが江戸に流れ歌浄瑠璃になったものもある。

歌浄瑠璃になると大薩摩節、その他長唄に杵屋、中村等が歌舞伎の中での浄瑠璃をやっている
お座敷でやっているのは新内

持つ三味線は義太夫節は太棹、常磐津と富本と新内と上方の地歌三味線は中竿、江戸長唄は細竿を使う(津軽、秋田三味線は太棹だが定型の形がない、かつ使い倒してしまうので消耗品でありビンテージがない)
上方地唄三味線のなかでも京都の柳川三味線は細竿のなかでも特に小さく作られており、やや大きくした三線程度の大きさ。
端唄、歌沢、民謡等は基本的中竿。但し民謡の場合地域によって使う三味線が異なったり長さ等違ったりする。
小唄三味線は細竿。

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