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「新しい時代に求められる『生き抜くチカラ』とは? 自律した社員が活躍する最強の組織を創る」ファンリーシュ主催セミナーリポート

皆さん、こんにちは。10月7日の本セミナー開催には、大変多くのお申込みと当日ご参加を頂きましたこと、改めて御礼申し上げます。今回はそのエッセンスを開催リポートでご紹介いたします。

当日は二部構成にて、【第一部】では下記お二人をゲストにお迎えし、各ご講演の後にはファンリーシュの志水静香を交えてパネルディスカッションを実施いたしました。
■橋本賢二氏:人事院 キャリア教育研究家
■石原直子氏:リクルートワークス研究所 人事研究センター長 / 主幹研究員
■志水静香:株式会社ファンリーシュ CEO兼代表取締役

【第二部】では、「Funleashアカデミア」の体験型セミナーとしてミニ講演と、過去の受講生の声もお届けしました。
■中島豊氏:NPO法人日本人材マネジメント協会会長 / ファンリーシュ・アカデミア講師

今回のセミナーから、皆さんのアウトプットや今後の実践にご活用いただければ幸いです。

●想像力と問い/CanだけでなくDoを

コロナ禍でもある今の時代、人々は様々な制約を経験することとなりました。そして同時に多くの場で求められるようになったDX。その関係性について石原さんからの「DXについて語るときに自身が語ること」を具体例にした、必要は発明の母であり、今の時代のように制約があるときほど進化しやすい、という言葉からセミナーがスタートしました。

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DXの定義を、「これまでにない形の新しい顧客体験」を生み出すこと、とした上で、現代において新しい顧客体験を生み出す可能性が最も高い手段、それがデジタルである。とのご説明には、自分自身の体験からも納得感がありました。

また新しいことを生み出すときには、大きな変革の力が必要だと想像されがちですが、石原さんからの「想像力はImaginationのことであり、一部の人によるCreativityの力ではない」との言葉も印象的でした。その上で、一人ひとりが変革を起こすための「必要な問い」として示された下記を、皆さんは日頃どのくらい考えられているでしょうか。

「お客さんの望んでいることって何だろう?」
「それはどうやったら実現できるだろう?」

これらは途方もなく膨大なデータを分析して導き出すのではなく、いま目の前のお客様の様子を観察して、ふとした一瞬の表情(少し怒り気味、ため息をつくなど)からでも考えを進めていけることだと伝えられました。

そして同じく、組織の中での人事担当者の立場からは、顧客にあたるのが従業員と経営者であることから、上記の問いを起点とする重要性が触れられました。

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※このandが重要であり、①②を高いレベルで統合して考えていくことが極めて大切です。

続いてご講演頂いた橋本さんからも
「世の中が急速に変化しつつある中で、社会・組織・個人は変わらないままで大丈夫なのか?」という問いからご講演が展開されました。

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橋本さんからは、人生100年時代に大切になる「とりあえずやってみる」姿勢についても触れられ、今の日本では知識や技能であるCanが重要視されがちであるが、行動・実践であるDoも含めたバランスの取れた成長を目指すことが、今後一層大切とのことでした。

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この視点は、その後のパネルディスカッション冒頭でも議論された点です。

Q, 学び(自分のアップデート)へのモチベーションは? 

橋本さん:世の中の変化についていかないと…というプレッシャーが動機となり、自分自身のアウトプットにつながる価値を意識しながら吸収(インプット)している。

石原さん:〇〇しなくちゃいけない!という思いからの学びは重要。何か行動しなくてはインプットの意味はない。

志水さん:今後の学びにはコミュニティが大切になる。例えばファンリーシュアカデミアでも、「では、あなたは何をするの?」という自身の思いを確認する問いかけを繰り返している。


●Whyの問いかけから「変えたい」に辿り着く

続いてのパネルディスカッションで話題となった、問いのアウトプットから仲間を見つける過程についても、とても興味深いと感じた点です。

Q, キャリアのオーナーシップを高めるためにできることは?

石原さん:Whyと「どうにかしたい」という気持ちをセットで考えていくときに大事なのが「問いかけ」。問いを繰り返すことで「変えたい」という気持ちまで辿り着けるようにしたいと思う。

橋本さん:組織がWhyを求めていない実態があると思う。変化を嫌う傾向が強く、その状態は学ぶ必要が無いことにつながり、組織として壊死している状態になっていく。

石原さん:そうですね。ずっと同じ組織カルチャーの中で過ごしていると、Whyを言わない方が良いという状態になりがち。そうではなく、「なんでこうなのか?」と語れる仲間を見つけなくてはいけないと思う。それをせずに、会社や経営者のせいにしていると自分で問うことができなくなってしまう。

橋本さん:まず言ってみる(アウトプットしてみる)ことから、同じことを思っていたという仲間が見つかっていくものです。


●生き抜くために必要な力

ディスカッション後半で議論された「生き抜くために必要な力について」も、Whyの重要性から更に踏み込んで、個人として出来ることが話題になりました。

Whyへの問いを深めていく過程において、「実は多くの物事に対するマニュアル化やルール化そのものが、逆に足を引っ張っていると思う」という橋本さんの言葉からの議論が、とても印象的でした。

石原さんからの「ルールがなくても上手くいくために、もっと頭を使わなくてはならない」という一言と、
経営者やリーダーの経験として、Whyをアウトプットしながら行動してみることによる成功体験が少ない、という点も注目されました。同時にこの日のスピーカー3人(石原さん・橋本さん・志水さん)の共通点として挙げられた点も整理してみると、次の行動へのヒントを感じます。

【石原さん・橋本さん・志水さんの共通点】
・好奇心の強さ
・なぜこうなっているの?という頻繁なコミュニケーション
・その問いに答える仲間とのネットワーク形成

一人ひとりが生き抜く力を高めていく為に意識しておきたいポイントも、各スピーカーから多くのアドバイスが伝えられたので、以下にまとめてみます。

アウトプットしてみないことには、Whyは育っていかない。
いきなり本質的なWhyからではなく、小さな変化への気付きから。
・Whyを重く捉えるのではなく、もっと軽いアプローチから。
・そのWhyを言えて、答えてくれる相手の存在が必要である。
・場所はSNSでも、コミュニティでも良い。

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●アカデミアでの変化を生むもの

続いての第二部(Funleashアカデミア体験型セミナー)では、講師でもある中島さんから「ジョブ型雇用における人事改革」の講義も展開されました。

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その中で触れられた「進歩と進化の違い」について少しご紹介します。
進歩・・・現在の状態(職務)の延長線上で辿り着くもの。
進化・・・課長や部長など異なるジョブを意識しながら、考え方や仕事のやり方を高めていくもの。

この進歩と進化の捉え方に日本と海外での違いがありますが、皆さんの組織では「進化」への役割を担っているのは、どの立場でしょうか?

また、人材育成への下記のような問題意識も、興味深い問いかけです。

日本企業の育成では、同じビジネススキルのバージョンアップと知識やノウハウの高度化に主眼がおかれるが、職務レベルと時代の変化に対応するビジネススキルの入れ替えは重視されていないのでは?

今後は、マネジャーやリーダーの視点をグローバルスタンダードに変えていく、学びなおしていくことも急務となります。


中島さんの講演に続いて、4名のアカデミア受講生からは「自身の受講前と受講後の変化」が紹介されました。

■茅根さんの場合
【参加当時に抱えていた課題】
専門知識はついたけど、知識以外は成長している実感がない。社会人としてもう一段、ベースを鍛えて成長したい。事業や経営に役立つ人事になりたい。

▼ アカデミア後の変化 ▼
構造化・抽象化して考える習慣が身についた(なぜ、その背景に考え至ること)。そして「自分」を主語にして仕事するマインドセットを学んだ。

■飯島さんの場合
【参加当時に抱えていた課題】
人にフォーカスする思考性から、目の前の人に寄り添いがち。採用7年の経験のなかで、採用だけでは解決できない課題を感じていた。

▼ アカデミア後の変化 ▼
人だけではなく事業を見る。組織開発の視点を見つけられた。採用キャリアの延長に定着や活躍支援(HRBP)というキャリア可能性に気付くことができ、結果として卒業直前に転職できた。

■翁長さんの場合
【参加当時に抱えていた課題】
何となく人事知識やトレンドは知っていたが、領域を広げたい時にどうすれば良いのか。

▼ アカデミア後の変化 ▼
知っているのと実行できるのは天と地ほど差がある。表面的な知識ではなく、実践への深い思考。そして学びから実践へのスピードアップを得た。さらに経営者の言葉の意味まで理解できるようになった。

■安池さんの場合
【参加当時に抱えていた課題】
人材開発や組織開発に取り組んでいるが、本質的に自分の血肉になっているか?自分なりのリーダーシップを問いたいタイミングだった。

▼ アカデミア後の変化 ▼
人事は正解がないからこそ、自分なりの思想をもつことができ、組織を駆動するためのデザインを実務家である講師から学んだ。そして向き合って探究することでの自己発見と受容の積み重ねを実現した。


これらの変化を生み出すアカデミアが、他の研修と違う特長の一つに「伴走」があります。
実はこのアカデミアは、下記のような動機での研修スタートはオススメできません。
・よく分かってなくて、会社で受講を勧められたから…。
・何となく役に立つのではないか…。

上記のような方には、事前の深いメンタリングによる「あなたは何故ここに学びに来ているのか?」という点からスタートして伴走が始まります。

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また、アカデミアのコミュニティで【研修の終了後にも】提供できることもご注目頂きたい点です。

・実際に行動してみたがココが上手くいかない、など継続的な相談機会
・講師陣やコーチからの、アイデアや最新の情報を提供と伴走
・同時期に学ぶ仲間に限らず、アルムナイも含めたコミュニケーション機会

個人からできる行動のきっかけは、意外と周囲にたくさんあるものです。そして一人では難しいような【大きな壁を越えること】も、講師や仲間と取り組むことで実現できる。これはファンリーシュを通じて、多くの方が実感している点です。
今の時代の変化を強く感じる皆さんの大きな変革に向けて、この日のセミナーでのメッセージや出会いが活かされることを願っています。

▼現在お申込み受付中の【Funleash アカデミア 第三期】プログラム概要は、下記の特設ページからぜひご覧ください。


Report by Mai Todagishi(ファンリーシュ コミュニケーションリーダー)

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