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一生懸命、楽しんでもらえるものをつくる。ただそれだけ。<Webtoon作家さんインタビュー後編>

こんにちは。
JAMTOON編集部はWebtoonと呼ばれる縦スクロールの漫画をつくる編集部隊です。

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今回は、実際にWebtoon漫画を描いている作家さんにインタビューさせていただきました。

前編では、Webtoonを描き始めたきっかけや魅力、特徴などを中心に
後編では、Webtoonを制作する具体的なフローを中心にお届けします。

まず前編と同じく、お話を伺ったお二人の紹介からどうぞ(^^)/

後編もよろしくです!

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――Webtoonをどのように制作しているか、工程を教えてください。

>YuNa
企画から始まって、企画が通ったらプロット、ネーム、線画、カラーリングと普通の漫画とカラー以外はあまり変わらないですね。


――カラーリングもYuNaさんがされているのですか?

>YuNa
最初は背景等も含め、私が完成まですべて一人でしていたのですが、途中からカラーリングをアニメ会社さんにしていただくようになりました。
ですので、今は色なしの線画まで担当しています。

はじめは、自分ができる範囲だったらすべてやりたい!と思っていましたが、今は全体的なクオリティを上げるためにも自分が力を入れるところを絞ってやるのも必要なことだな、と思っています。


――カラーリングが前提の場合、作画の仕方はなにか変わるのでしょうか。

>YuNa
やっぱりカラー前提なので、瞳とかは違いますね。
白黒だと黒でキラキラにしたり塗ったりすると思うんですけど、そういうのは一切なしで、中身真っ白の丸の瞳にします。
カラーで色とか濃淡とかを付けるので、そういう抜くところは一部あったりしますね。
それ以外は私の場合、そんなに大きく差があるわけでもないです。


――Webtoonを制作する上で、Webtoonという形式だからこそ、気を付けていることはありますか。

>YuNa
Webtoonはスマホで隙間時間に読めるというのが特徴なので、わかりやすさは意識しています。内容が複雑すぎて、1回じゃ理解できないなんてことがあってはだめだなと。
1話ごとや1コマごとの情報量も多くしないことで、さっと読んでも、頭に入ってくるような漫画になるように気を付けてますね。

セリフもなるべく短くするよう意識していて、吹き出し内3行までが理想です。文字でスマホ画面がいっぱいになってしまうと、それだけで読むのがしんどくなってしまうので(笑)


――プロット~カラーリングまでの工程の中で一番時間がかかるのはどの部分ですか。

>YuNa
私の作業で時間がかかるのは、やっぱり線画ですかね。
Webtoonの特に異世界ものは綺麗な作画が求められるジャンルだと思うので、丁寧で綺麗な作画を心がけている分、時間はかかるなと思います。


>編集者S

カラーも間違いなく時間がかかりますね…。
線画がいくら良くてもカラーの最後の仕上がり次第で台無しになってしまう。
こだわっていくとお金もかかるので、そこのバランスはどの出版社さんも頭を悩ませるとこになると思います。
カラーリングの価格も高騰してますし、お金をかけて売れなかったらどうしよう、という気持ちもありますしね。
ファンギルドはたくさん作品をつくり続けていきたいので、カラーリングについてはもっと改善していきたいです。

また、時間がかかるのは、線画とカラーリングだと思うのですが、時間をかけたほうがいい工程はネームだと思っています。
絵は技術的なところが大きいので、10年もするとどんどん上手く早く描けるようになるんです。
ただ、ネームは意識しないと何年たっても技術が上がらない。
構図であったり、縦ならではの表現であったりと、日々勉強して挑戦していく必要があります。
韓国のWebtoonでは、「この表現すごいな」と思う演出がありますが、それを日本のWebtoonでも出していきたい。
縦ならではの独自の演出を、日本のWebtoonとして提案できたらいいですね。
この表現、縦でもできるんだ…!みたいな感動をファンギルドの作品から生み出したいです。


>YuNa

そうですね。
私も時間をかけるべきところなら、Sさんと全く同意見です。
ネームは自分の中でも、一番課題があるところだと思っているので、作品をインプットしたり、本を読んだり、編集者さんが配信しているYoutubeを見たりと、日々勉強しています。
あとは、編集者さんが自分のネームに対してフィードバックしてくれるのはとても勉強になります。
ネームに対して、とても丁寧にコメントをくれるので、どこがダメだったのか、どうしたらもっと良くなるのか、と自分の頭でひたすら考えるのは一番成長に繋がると思っています。



――編集者と意見が食い違った場合は、どうするのですか?

>YuNa
自分だけでつくっていると、どうしても視野が狭くなって自分視点になりがちなので、私は他の方が見る視点はとても大事に思っています。
一度、自分という視点をちょっと置いといて、何でそのアドバイスを行ったのか、Sさんの視点になって想像すると、確かにこうした方がいいなって思えることも結構あるので。
なるべく柔軟に対応していきたいなっていう気持ちはあります。


>編集者S
漫画って正解がないので、編集者が正しい答えを出せるとは思っていないんですよ。
YuNaさんは受け止めてくれた上で、やっぱり違うと思ったら言ってくださる方だと思っています。
YuNaさんにはYuNaさんの考えがあるので、そこは常に編集と作家さんがぶつかっていって、すり合わせていって、高めていければと。


>YuNa

一生懸命、楽しんでもらえるものをつくる。
ただそれだけ、という感じ
ですね。


>編集者S

最後までお話をつくって、読者さんに届けてからが答え合わせですね。
答えは読者さんしか持っていないので。


――YuNaさんが実際にWebtoonを描く上で使用している道具を教えてください。

>YuNa
作画するツールはCLIP STUDIOをずっと使っていて、連載の作品を描き始めてから、iPad Airを購入しました。
iPadはスクリーンの質が良くて、色みがパソコンよりもわかりやすいんですよね。
ペンの書き具合もいいですし、手軽で便利で気に入っています。
韓国のWebtoon作家さんがiPadを使って書いているのを知って買ってみたのですが、もうこれでしか書きたくない!ってくらいとても良いです。
書き心地とか、ちょっと心配なところもあったんですけど、全然問題ありませんでした。


――規定の原稿サイズはありますか。

>編集者S
原稿サイズは、各社によってさまざまだと思うのですが、ファンギルドでは横1440px × 縦10,000px というサイズをテンプレートで使用しています。
縦は実際何pxでも問題ないと思うのですが、あまり長いとカラーリングしたときにデータが重くなってしまうので、このサイズを採用しています。

日本で配信する場合は、横幅が720ppx以上あって固定されていれば、基本的にはいいんじゃないかと思います。


――最後に、お二人は今後どのようなWebtoonを制作していきたいか教えてください。

>YuNa
やはり、Webtoonはスマホというツールで多くの方に読んでもらえるので、世界中の人が気軽に楽しめる作品をつくっていきたいと思っています!


>編集者S

海外で展開していくところがやはり、JAMTOON編集部をつくったひとつの理由でもあるので、日本以外のユーザーさんにも喜んでもらえるような作品つくりをしていきたいです。


インタビューはここまでです。
ご協力いただいた、YuNaさん、Sさん、どうもありがとうございました!

Webtoonを実際に執筆している作家さんにお話が聞けて、魅力が沢山伝わってきました。

YuNaさんが描く作品、配信開始を楽しみに待って頂けると嬉しいです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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