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たかが捻挫、されど捻挫; のちのち怖い、捻挫(ねんざ)の本当の問題

頻繁に起こる足首を内側に捻ってしまう(前距腓靱帯)の捻挫

本日は足首の捻挫についてお話をしていきたいと思います。

捻挫は多くの方に馴染みのある怪我では無いでしょうか?

捻挫とは靭帯とその周りの軟部組織の損傷を指します。

特に今回は、頻繁に起こりやすい足首を内側に捻って生じる足関節外側の靭帯(前距腓靱帯)の捻挫についてお話をしていきます。

捻挫

私も子供の時にスポーツなどを通して何回か「グリッ」やってしまい捻挫をした経験があります。

私の様に「子供の時に」「何十年も前に」とか「どっちの足か忘れてしまたったけど」などなど捻挫を過去に経験した方は多いのではないでしょうか?

最近は街中を歩いているだけで足を捻ってしまう方も大変多いです。とくにヒールを履く方は捻り、怪我をされる方も多いですよね。

 癖になりやすい捻挫

捻挫はこのようにあまりにも身近な怪我ですが、皆さん、捻挫をキチンと治していますか?

「腫れが引いたから」とか「痛みがなくなったから」と勝手に治ったと思っていませんか?

実は捻挫はその重症度に関係なく将来的に後遺症を引き起こす可能性のある大変怖い怪我なのです。

「捻挫は癖になる」と聞いたことがある方は少なくないのではないでしょうか?

その理由について幾つか挙げていきたいと思います。

捻挫が癖になる理由:一つ目

第一に、捻挫により損傷した靭帯は時間がたつと自然に治るとは限りません。

捻挫による靭帯の損傷には繊維を伸ばしてしまったというものから完全に切断されたものまで幅広く含みます。

まず一度切れてしまった靭帯は残念ながら再生されないと言われています。

腫れが出るほど捻ってしまったのであれば繊維の何本かは切れてしまっていると考えて間違い無いと思います。

その場合は当然ながら足首関節が以前よりも緩んでしまった状態に陥ってしまいますので、以前よりも簡単に捻りやすい状況になります。

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捻挫が癖になる理由:二つ目

第二に、捻挫により関節周りの靭帯にある関節の位置を感知するセンサー(固有受容)が壊れてしまいます。

このセンサーは通常瞬時に関節の場所を感知し、地面の状態に合わせて足首の角度を変たり、重心を調節したりして無意識下で体のバランスをとっています。

また関節が変な方向に捻ったりしないよう、このセンサーは筋肉と常に連携し関節をコントロールしています。

 的にオフになってしまいます。

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このセンサーは結構厄介で、痛みや腫れが引いた後も自動的には戻らず、リハビリをしっかりしないとこの機能が戻ってこないと言われています。

その結果、必然的にバランスや重心のコントロールがかなり悪くなってしまいます。

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ただ、人間は一つの機能を失っても他の機能でカバーする力がありますので、例えば、視覚に頼って生活はできますので、一見バランスも保てているように見えます。

しかしながら体の中の対応の仕方は以前とは違うものになってしまっているのです。ですので視覚が効かない状況になると極端にバランスが悪くなり、足首を捻りやすくなるのです。

捻挫が癖になる理由:三つ目

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