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呼吸の基本はズン胴?!; 吐いたままの状態で(息を)吸う

前回のラジオ、Note記事の中でボイストレーナーの嶋田あや先生と話していて「吐いたままの形で息を吸う」「形が変わらないで息を吸う」という話が大変興味深かったです。今回はその続きの話をしていきたいと思います。

ズン胴で呼吸するってどう言うこと?

パフォーマンスをしている時に一番正しい呼吸はズバリ「ズン胴呼吸」です。要するに体の形を変えずに呼吸することなんです。

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ズン胴

例えばオリンピックレベルの水泳選手などを見ると解りやすいですと思います。

オリンピックで最多メダルを取得しているMichael Phelpsが水からザバーっと上がってきた時の呼吸をみてください。

まさに『ズン胴呼吸です!』

もちろん肩周りの筋肉が発達しているので逆三角形のフォルムですが、ズン胴のまま、形が変わらないで呼吸をしているがみて取れると思います。

この映像からはちょっと解りづらいかもしれないですが、全力で泳いだ後にもかかわらず、決して胸を上げたりせず、胴体全体が広がっている感じが見れると思います。

姿勢を変えずに呼吸をすると言うことは重心を変えないこと

なぜこのズン胴呼吸、すなわち姿勢を変えずに呼吸をすることが大切なのか?

その理由の一つは重心を変えないと言うことになります。

呼吸の度に胸が上がったり下がったり、腰を反ったり反らなかったりすると呼吸の度に重心が変わってしまいます。

そしてその重心の変化に対応し、体のバランスを整えるため、体の中でありとあらゆる動作が行われます。

もちろんこれは無意識下で行われます。

例えば、無意識下に首周り肩周りの筋力を緊張させたり、足回り、骨盤周りの筋肉を緊張させたりします。

だって、そうしないとバランスが崩れて転んでしまします。。。誰もが転びたく無いですよね。。。

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マズローの欲求5段階説ではないですが、脳はパフォーマンス上げる(歌を上手く歌う)という三角形の頂点の前に、まず立っていると言う土台のことを優先します。

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呼吸をするたびに重心位置が変わり、首や肩周り、そして骨盤周りの筋力がその度に緊張したりしていては、脳や身体が歌に全集中出来なくなってしまうんです。

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無意識下で転ばないためにバランスを取りながら「歌う」というとんでもなくややこしい作業を、身体は呼吸のたびに繰り返すことになってしまいます。

もちろん声帯にも余計な力が加わってしまいますね。

ズン胴=形を変えない=最強のコア(体幹)

ここで、コア(体幹)の話をしましょう。

体幹が強いとは一体なんでしょう?

よく体幹が強いとか体幹が弱いといった話が出てきますがそれは勘違いしやすい言葉ですよね。なんとなく体幹=インナーマッスルが強いなんて感じでみなさん捉えていませんか?

もちろん最低限の筋力は必要だと思います。ただ体幹を強さと言う認識で捉えていると間違って捉えやすいです。

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体幹とは骨盤、胸郭の関係性を保てるかどうか

体幹の強さとは、

筋力があるか無いかでもありませんし、インナーマッスル等の話でも無いです。

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体幹の強さとは

重力、筋力、バランス、柔軟性、反射神経等々を上手く使いながら「身体の関係性を保つことができるかどうか?」

この一言です。それ以上でも,それ以下でもありません。

そして、この身体の関係性を保つことを自然体「より脱力した状態」で行えていれば最強です。

お腹に力を入れて固めていたり、身体の他の部位に力を入れて体幹を保っていることは、パフォーマンス的には非効率的です。

次回は嶋田あや先生が最後にコメントした「支え」「丹田」についてもうすこし深く踏み込んでお話ししたいと思います。

最後に呼吸先生の私が考える「歌うための最強の呼吸」について書きたいと思います。


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高田洋平
ニューヨーク・コロンビア大学博士号(理学療法)
New York FuncPhysio Physical Therapy P.C.代表
Japan Wellness Golf Association理事
トロ大学特任教授(理学療法整形過程)
OCS: Board Certified Orthopeadic Clinical Specialist
SCS: Board Certified Sports Clinical Specialist
CFMT: Certified Functional Manual Therapist
PRC: Postural Restoration Certified
CAOPT: Certification in Advanced Orthopedic Physical Therapist
CSCS: Certified Strength and Conditioning Specialist

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