なんの変哲もない”今”を目にやきつける

初めて彼氏ができたのは秋だった。

イチョウが黄色く色づいていて、
ベンチで何を話そうとドキドキしながら過ごした。

秋が少し切なく感じるのは、そんな思い出があるからだろうか。

でもわたしにとっては綺麗な、大切な思い出。

どうして悪い事は思い出すのに、
よかった思い出は思い出さないんだろう。
ふとそう思った。


思い出は消えない。

たとえ病気になったって、
死んだってその人の中にあり続ける。

幸せな思い出さえあれば、いつでも幸せになる事ができる。

だから、今幸せな瞬間をたくさんストックしておきたい。

夕暮れの空も
綺麗な紅葉も
大好きな愛犬達の横顔も

その時の景色と、感情をしっかり心に焼き付けておく。

そうすれば、これから先何があっても怖くない。